- 地デジ録画ファイルを、生TSのままでは読み込めない
- BonTsDemuxを利用して動画と音声を分離したら音ズレが激しい
- BonTsDemuxのVideo Frame補完を利用しても解決しない
上記の様な症状が発生した場合は、mkvtoolnixを利用してmkvファイルに結合し直せば音ズレの問題がほぼ解消する事を発見。
ちなみにHDTVtoMPEG2 や MurdocCutter でカット編集したTSファイルも、mkv化する事で正常再生できる再生ソフトの選択肢がかなり増えます。
(うちの環境ではMPC-HCやVLCでも再生時に支障が出なくなりました)
(↑再生時のお話はオマケ。以下情報は、編集・変換を目的としたお話になります)
mkv化して解決する音ズレのパターン
解決できる音ズレのパターン
・mpg / ts 動画の、ドロップフレームやタイムコードが原因になっている音ズレ
再生・変換・編集ソフト全てに言えますが、PC内にインストールされているコーデックやスプリッタ類の違いにより「解決する/しない」は異なって来ます。かなりの確率で音ズレ問題は解消できますが、カンペキな方法ではありません。
以下具体的な手順など
BonTsDemuxで動画と音声を分離
生TSファイルを「直接読み込めない」または「音ズレする」場合は、BonTsDemuxで動画を音声を分離すると上手く行く場合がある。
▲クリックで拡大
オプション「Video Frame補完」を有効にしておく。
・ステレオ放送の場合は、音声はaacのままでも大丈夫な場合が多い。
・5.1ch放送や2ヶ国語放送でも、基本aacのままで大丈夫。
編集ソフトでCMなどの音声切り替わり部分をカットすれば
変換時のエラーも変換後も音ズレも発生しない(今の所)
・編集・変換ソフトで音声が(5.1ch→ステレオ切替)などでエラーを吐く場合は、
音声はwav形式で出力しておくのが無難。
この項目での注意
TSファイルを直接mkv化は出来ないので、HDTVtoMPEG2 や MurdocCutter でカット編集したファイルも分離する必要あり。
分離したファイルの再結合とmkv化
mkvtoolnixを利用してmkv化してやると、ドロップフレームやタイムコードずれを起こしている箇所の再生処理が最適化され、再び音ズレが発生しなくなる。
mkvtoolnix
サイト内mkvtoolnix解説ページ (古いし投げやり(^_^;)
▲クリックで拡大
分離したファイルをmkvtoolnix内のmmg.exeでmkvにMUXする。
(1)BonTsDemuxで分離したファイルをドラッグ&ドロップ
ステレオ放送の場合や、CM編集を行う場合は、音声にaacを使っても大丈夫な場合が多い。
(2)動画のアスペクト比・フレームレートの設定と音声のディレイ値を設定(しなくても大丈夫な場合が殆ど)
音声ファイルのディレイ値を設定する(ファイル名にディレイ値が含まれる場合は自動設定される)
(3)「MUX開始」ボタンでMUXが始まる
あとは出来上がったファイルを動画編集・変換ツールで読み込んでみるだけ。
多分音ズレに関する問題は解消されている。
手順に関する解説はここまで。以下はおまけ情報。
この音ズレの原因・その他の解決方法
TSファイルの編集時・変換時の音ズレの原因は、映像や音声が所々でドロップフレームを起こしているため、ってのが多い。
「mkv化してみる」以外では、- 「ドロップフレーム」や「タイムコード」のチェック機能があるツールは、その設定を変更するだけで治る場合がある。
- また「読み込みに使用しているコーデックやスプリッター」を変更出来るツールは、そこを修正して治る場合もある。
- DGIndexでインデックスファイル作成→AviSynth利用(→さらにAVFSでAVI化)という手順を踏んで読み込む方法もあります。
(音ズレの問題はかなり減ります。しかし手順が煩雑です。)
などの解決方法があります。
しかし「BonTsDemuxの出力するm2vファイル」の「ドロップフレーム」「タイムコード」が正常に認識できないツールが多く、ツールの設定・コーデック・スプリッタの変更では解決出来ない場合がほとんどです。
そこで、再びドロップフレームを有効に判定しやすい形式に戻してやる。ってのがこのページのmkv化のミソ。
音声にwavやaacを利用しているので、Mpeg形式に戻すと何かと問題を起こすツールも多いので、格納形式の自由度が高いmkv形式で結合し、各種ツールでその後の処理が上手く行くようにしよう。って考え方です。
さらにその他の情報
BonTsDemux利用時の手抜きTips
▲BonTsDemux利用時に「Mpeg出力」を利用しても音ズレの問題は解消委されます。
この場合は以下のmkv化の手順は必要なし。
「動画をカット編集や変換する予定なし。」な場合はこれで充分。
「音声の二重変換による劣化」が気にならないの場合も、この方が手順が簡単。
m2vファイルが動画編集ソフトで読めない場合などにも有効
m2v形式に対応していない動画ツールは結構あります。
その場合、拡張子をmpgにリネームするだけで読み込み・編集可能になる事も多々あります。ただしこれは(通常のmpgファイルよりも)タイムコード問題が発生しやすいので、音ズレチェックは必須です。
もし音ズレが発生していたら、
・mkv化する
・DGIndexでインデックスファイルを作成してから変換
などの方法をとらなければなりません。
その他 注意点など
- [DGIndex の d2v] + [BonTsDemux の wav]
を利用しても音ズレが解消できない場合は、この方法でも解消しない場合が殆どだと思います。それ以外は解消出来ている感じ。 - mkvの音声にaacを利用した場合、(5.1ch放送・二ヶ国語放送などでCM時に音声が切り替わるファイルでは)多くの変換ツールで音声切替時にエラーが発生する。
→ これは変換ツール側の問題(もちろん音声にも問題があるんだけど(^_^;)
→ カット編集し、音声を統一すれば問題なし - 通常のステレオ放送の場合は、CMカットしなくても何も問題発生しないみたい。
- mkv音声にwavを利用した場合は、(今の所)全く音ズレ・その他諸々の問題、一切なし。