撮影した動画データの質感を、映画やTVドラマなどで良くある「なんか緑っぽいよね?」「なんか青っぽいよね?」と思いつつも非常に雰囲気のある質感に仕上げる方法が分かったのでメモ。

カラーグレーディング

いわゆる「カラー グレーディング」や「カラ ーコレクション」のお話・・・になるのかな?コツというか原理が分かっちゃうと、思いのほか簡単に映画風の質感を持った動画を仕上げる事が出来ます。

はじめに(用語解説)

カラー グレーディング、カラー コレクションとは?
参考URL
キヤノン:CANON LOG SPECIAL SITE|COLOR GRADING & DIGITAL INTERMEDIATE

上記URLを大雑把にまとめると

プロ用の機材やソフトを使わなくても出来ます。(多少クオリティは落ちるけど)
家庭用のビデオカメラで撮影したデータなどでも、コツが解れば十分雰囲気が出せます。

コツはコントラストを上げて、彩度を下げる

単純に画面を緑っぽくしたり青っぽくしたりしても、イメージした感じにはならない。映画のような質感に仕上げるには、「コントラストを上げて(またはレベル補正して)」「彩度を下げる」のが大事だった。

いやもう、コツはこれだけ。
あとはお好みで少しだけ緑や青にホワイトバランスを動かしてやればOK。

Adobe Premiere Proの場合

例えばAdobe Premiere Proで映画っぽい質感を作る場合、
「クイックカラー補正」を使えば、それだけでほぼ完了。
Adobe Premiere Proで映画っぽい質感を作る場合
▲こんだけでOK。
まあ、あとはお好みで四隅にレンズのケラレ(画面端の暗い部分)を付けちゃったりしてもOK。

スポンサー リンク

この「彩度を下げてコントラストを上げる」という部分だけ理解できれば、別途高価なカラーグレーディングツールを用意する必要はナッシングです(´∀`)ノ

他のソフトを使う場合でも、
 ・彩度を下げて
 ・コントラストを高くして
 ・ホワイトバランス調整などで全体を緑っぽく
こんだけ。

その他

あと注意点として、60fpsのヌルヌル動画にこの効果を加えても雰囲気が出ないですねえ(^_^;
24~30fpsの多少カクついた動画の方がそれっぽくなります。
(NHK大河ドラマが最近30fpsプログレッシブにしてる理由がなんとなく分かったw)

作例

補正前
▲補正前

補正後
▲補正後
サンプル作成には Panasonic LX7 review | Cameralabs でアップされてる
「Panasonic Lumix LX7 sample video 1: outdoors, bright overcast, handheld pan」を利用

普通にビデオカメラやデジカメで撮影した動画でも、
彩度を(50~80%くらいに)下げ、レベル補正で暗い部分と明るい部分をカットし、コントラストを上げてやるだけで相当雰囲気が出る。

室内や曇天、ちょっと現実離れしたシーンなんかは、こういう処理をしてやるとぐっと雰囲気が盛り上がる。晴天のシーンやファンタジーなシーンでは、逆に彩度を上げてやると良い感じになる。けれど、彩度を下げた方が印象的になる事が圧倒的に多かった。

過去の失敗

「コントラストを上げたり、レベル補正で暗部と明部を潰したりすればOKなんだろうな・・・・」ってのは感覚的に分かっていたけど、彩度を落とすって事になかなか気が付かなかった。

今までは「鮮やかな絵に仕上げよう」なんて考えて、ついつい彩度を上げがちだったけど、逆でした。
印象的な絵を作りたい時じゃ、敢えて彩度を下げる方法もアリなんですねえ。

あとがき

GoPro Hero3 BE を手に入れ、Protuneで撮影するようになるまで、撮影データの色合いを調整しようなんて考えた事なかった。
本気撮影したデータを本気編集するようになって2ヶ月、ようやく面白い質感の動画を出力できる様になって来た。自分で撮影した動画が映画風に仕上がるのってスゲエ楽しい。

映画などで緑っぽい雰囲気、青っぽい雰囲気が流行り出したキッカケって、確かマトリックスですよね?ここ数年はTVドラマなんかでもこういう絵作りが多いですよねえ。

流行の一つなのか、今後も定番として残る技法になるのか、その辺は疑問だけど・・・流行に乗った絵を作るのは楽しいですね。