Windows 7/8.1から Windows10への無償アップグレードで、
「田マークの予約」
「MediaCreationTool 経由」
「ISO経由」
これらのアップグレードには どのような違いがあるか、
またISOを利用した場合の
「オンラインでアップグレード」
「オフラインでアップグレード」
で何か違いが出るか?を検証と考察してみたページです。
サイト内関連ページ
- Windows10の予約と無償アップグレードの全手順(詳しい図解入り)
- ノートPC「dynabook R731」(2011年夏モデル)をWindows10に無償アップグレード
- Windows10へのアップグレードに失敗しないための注意事項やチェックポイント
- Windows10にアップグレードした後、元のOSに戻す方法
おことわり
このページのお話は、ちょっとズレた所からはじまり、さらにどんどんズレた方向に進んで行きます。
また大した結果は出ておらず、有用な情報も (ある程度は) 含まれると思いますが、基本的に駄文更新となります。
話はちょっとズレた所から始まります
事の始まりは、過去記事「VMware上のWindows 7/8.1をWindows10へアップグレード可能にする方法」を発見したことでした。
リンク先の概要
- 現在、Windows 7/8.1では (普通にWindows Updateを行っている場合は)情報収集(テレメトリ)を行う更新プログラムがインストールされ、
- そのPCがWindows10に適合しているか?
- アップグレード後に問題が発生しそうなアプリやドライバは存在しないか?
- ここでテレメトリ関連のプログラムや収集された情報を削除すると、
- VMware上のWindows7/8.1マシンでも (予約は出来ないが)Windows Update経由のWindows10へのアップグレードが可能、という状態になります。
つまり「予約 できる/できない」の決定は、ハード・ドライバ・アプリ関連の事前の情報収集で行っているらしい。
そして、ハード・ドライバ・アプリ関連の情報がなくても Windows Update 経由またはMediaCreationTool経由ならば、アップグレードは可能。
また私は、以前から「アップグレード時のハードやアプリの互換性は、Windows Update 経由、MediaCreationTool経由、ISO経由で異なって来るのではないか?」という疑問を持っていたため、今回 (以下) のような検証を行いました。
まえおき終わり、以下本文です。
「予約」以外のアップグレードも情報収集するのか?
とりあえず、「予約」以外の無償アップグレードでも、ある程度はマシンの情報が収集できていなければ「無償アップグレードのライセンス」をPCに紐付けできないので、ドコかで情報収集は行っているはず。
という事で、どのタイミングでそれが発生しているか観察してみる事にしました。
※以下、VMware上でテストしています。
※同じライセンスで何度もアップグレードのテストをしているため、通常と異なる挙動をしている可能性があります。
Windows Update経由でアップグレードした場合
▲クリックで拡大
アップグレードする途中、アプリやドライバーなどの互換性チェックが行われました。(VMware の場合、上記のメッセージが出るけどアップグレード可能。アップグレード直後、約10秒ほど画面が真っ暗になる。それ以上の問題は出ない。)
MediaCreationTool経由の場合
▲クリックで拡大
最初にアップグレードに必要なファイルが大量にダウンロードされます。
この中にアプリやドライバーなどの互換性チェックを行うプログラムも含まれている感じ・・・かな?(詳細は後述)
ISO/インストールメディア経由の場合
▲クリックで拡大
セットアップツールを実行すると最初にWindows Updateを求められます。ここでアプリやドライバーなどの互換性チェックが行われるようです?
とりあえず、どの方法を使ってもドコかのタイミングで互換性のチェックは入る感じ。「Microsoftに送信される情報」や「アップグレード後のドライバやアプリの互換性」に違いが出る事はなさそうです。
※「全く同じチェックをしているか?」というのは判断できなかった。
オフラインでISOからアップグレードしてみる
インターネットに接続しない場合は上記の挙動はどうなるのか?を確認してみようと思い、今度はオフラインでアップグレードした場合の挙動を観察してみました。
以下、インターネット接続をしない状態で、ISO (DVD インストールメディア) を利用してWindows7を無償アップグレードしてみたもの。
▲クリックで拡大
「GWXアプリ」は停止した状態でスタート。
(各種Windows10関連の更新はインストールしてある状態)
インターネットから切断し、最初のダイアログで Windows Updateしないように選択してみます。
互換性の問題が検出されました。
▲クリックで拡大
どうやら互換性チェックにネット接続は関係ないようです。
※ちなみにVMwareの場合、ディスプレイドライバが「互換性の問題」として検出されます。
- 強引にアップグレードを進めるには、図中矢印の「確認」をクリックします。
※VMwareのディスプレイドライバは、実際にはアップグレード後も問題なく作動します。
この後、「Windows10関連の更新を全て削除した状態」でも同様の検証を行いました。
▲クリックで拡大
同じ結果になりました。
アップグレード直前のWindows Updateは、互換性の問題チェックとは無関係で、互換性チェックのプログラムはOSのインストーラーの中に含まれているようです。
その後も何の問題もなくアップグレードは進んでいきます
▲クリックで拡大
Windows10へアップグレードした直後のスクリーンショット
▲クリックで拡大
ネット接続しない状態でアップグレードしても、ドライバの互換性問題は検出され、アップグレード後の状態も同じ。特に問題が発生する事はありませんでした。
ただしオフラインのままでは認証されない
オフラインで無償アップグレードした場合、ネット接続するまではライセンスは未認証な状態になってしまいました。
※注: クリーンインストールする場合でも、ライセンス認証にはネット接続が必要です。
インターネット接続してみる
▲クリックで拡大
インターネット接続してみると、2~3分ほどでWindows10が認証状態になりました。
- ホスト側のOSで通信量を確認していましたが、大きなデータを送信するような形跡は特にありませんでした。
- 私は通信関連の技術は素人に近いので、通信データのキャプチャや解析などは特に行っていませんが、ごくごく小さな情報のみで認証を終わらせている感じです。
まとめ
- アップグレードするPCのパーツ構成情報など
予約/Windows Update経由・・・・・・・・事前にパーツ情報がチェックされる。
上記以外・・・・アップグレード直前にチェックされる。 - 収集された情報の送信&ライセンス認証
予約/Windows Update経由・・・・・・・・今回の検証では判別不能。
上記以外・・・・アップグレードが終わってから。 - 「Windows10を入手する」アプリで「互換性に問題あり」と判断された場合
- アップグレードしたい場合
「Windows10を入手する」アプリ以外の方法でアップグレードする事は可能。 - アップグレードしたくない場合
「Windows10を入手する」アプリのみ停止してその他のアップグレード設定を初期設定のままにしていると、Windows Update経由で意図せぬ自動アップグレードが発動する可能性がある。
- アップグレードしたい場合
また、手元の検証では (互換性の問題が出なかったので) ハッキリした事は分からりませんでしたが、「ISOなどのメディアを利用」かつ「情報収集のWindows Updateを拒否する」と、Windows10との互換性に問題のあるアプリやドライバが大量に残ってしまうケースが出る・・・・という心配は、杞憂だったのだ、と感じました。
しかし・・・・
こういうコトが分かっても、何の対策にもなりそうにない
- どんな方法を使っても、アップグレードを利用する場合は互換性の無いアプリやドライバは一定数残ってしまう。
- 例:
Windows7からのアップグレードでは USB3.0のドライバは削除した方が良いと思われるが、削除されずそのまま残る。 - 高速スタートアップで問題が出るドライバも、削除されずそのまま残る。
- 例:
- なので「どの方法でアップグレードを行うのが良いか?」というポイントで悩むのは、ほとんど意味のない事だ、という結論になった。
- いずれにせよ、互換性の無いアプリやドライバで発生する問題を完全に解消したい場合は、クリーンインストールを行うのが手っ取り早い・・・・
という結論になる感じです。