2015.07.14: 焦点距離や被写界深度の記述で、フルサイズ換算前後やSpeedBooster装着前後の換算にミスがあった(というか表記が我流で伝わらなかった)ので修正

Metabones (メタボーン)社のSpeed Boosterを購入しました。

Speed Booster
私が購入したのは、Canon FD/NFDレンズをm4/3規格のカメラに取り付けられる「Canon FD to Micro Four Thirds Speed Booster」です (私が購入したのは2014年1月上旬。 Olympus OM-D E-M1 と互換性の無い古いバージョン)

Speed Boosterは、m4/3やAPS-Cサイズのデジカメに取り付けられるレンズアダプターです。直接取り付けられない別の規格マウントの、フルサイズレンズやオールドレンズの装着が可能になります。
また、アダプタ内部にレンズが入っていて、フルサイズの交換式レンズが得た光は約0.7倍の面積に集約され、約1段分明るくなります。
※0.7 倍に集約する事で、APS-Cの場合はフルサイズと同じ画角に、m4/3の場合は1.4倍に相当する画角となります。

速攻でGH3にスピードブースターとCanon NFD50mm F1.4 を装着。
Metabones(メタボーン)社のSpeed Booster
左の大きいパッケージがスピードブースター、
右の小さいパッケージは、同時購入した普通の(集約レンズなしの)Metabones製 FD to m4/3 アダプタ。
アダプタのサイズはほぼ一緒ですが、外箱の大きさは3倍違います。
レンズブースターは精密機器なため梱包に気合が入っています。

個体差はあるかもしれないけど、レンズ装着時のガタツキは一切無し。Goodです。

早速GH3+NFD50mm F1.4 で撮影。
Metabones(メタボーン)社のSpeed Booster
▲一緒に写っているレンズはCanon NFD 35-105mm F3.5 です。
初めての単焦点、初めてのオールドレンズ体験。
同じデジカメ使っても、撮れる絵の雰囲気がガラっと異なりますねえ。テンション上がります(´∀`)ノ

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購入時のチェックポイント

  • メタボーンズのサイトで購入する場合、PayPal送金を選択すれば、会員登録や住所登録は不要。PayPal に登録した住所に向けて発送されます。
    送料別。発送方法はEMSやFedExなど3種類から選択。
  • ちなみに、香港からEMS発送して貰ったら関税で引っかかり、800円余分にかかりました(^_^;
  • 国内では、デジタルホビーさんがスピードブースターを販売しています。
  • 写真のNFDレンズは、カメラのキタムラで買って来ました。
    NFD50mm F1.4 と NFD 35-105mm F3.5、どちらもAB品で7千円前後でした。

スピードブースター、去年から何かと話題になっていましたねえ。
私は古いレンズなんてチンプンカンプンだし、MFとか上手く撮れる気がしないし、何より中古でも交換レンズはやっぱ高いじゃん。。。

てな感じで敬遠してたのですが・・・

なんか異様に中古が安く、しかも規格がややこしくないレンズを見つけた・・・!
キヤノンカメラミュージアム | カメラ館 - 交換レンズ(NFDレンズ)
▲こいつら、何故か中古市場に出回っているレンズはほぼ5~8千円程度です。。。

「明るい単焦点レンズを1本は欲しいなあ・・・」と思い、いつかノクトンF0.95の17.5mmか25mm、どっちかを購入するつもりで貯めてたレンズ資金で、思いきってスピードブースター購入する事にしました(´∀`)ノ

スピードブースターをつけた時の画角の変化

スピードブースターを介してm4/3のカメラに取り付けると、
今回のレンズの場合、焦点距離とボケ量は
NFD50mm F1.4 ・・・・>35mm F1.0相当 (フルサイズ換算70mm F2.0)
NFD 35-105mm F3.5・・・・>25-75mm F2.5相当 (フルサイズ換算 50-150 F5)
だいたいコレくらいの数値になります。

と言う事で、今回は約6万円の出費で、
 ・35mm F1.0
 ・50mm F1.4
 ・25-75mm F2.5
 ・35-105mm F3.5
焦点距離とボケ量をフルサイズ換算すると
 ・70mm F2.0
 ・100mm F2.8
 ・50-150mm F5.0
 ・70-210mm F7.0
この4本分のレンズを手にした感じになりました。MFレンズとはいえ、スッゲー得した気分になれますねえ(´∀`)ノ

とりあえず、NFD50mm F1.4を利用してパシャパシャ

たまに無限遠が出ない個体(もしくはレンズの組み合わせ)があるらしいので、最初に絞り開放で無限遠のチェック。

撮影は1月下旬の夕方16時過ぎ。うす暗い時間帯。
デジカメやPCでの各種補正は一切なし(raw)の状態。
絞り開放で無限遠のチェック
▲クリックで拡大: こんな感じで撮影して

遠く(100~200m先)の屋根(赤矢印部分)を等倍(100%)表示
遠くの屋根を等倍表示
▲矢印の部分を等倍に拡大した所

もう一枚チェック
絞り開放で無限遠のチェック2
▲クリックで拡大:こんな感じに写して

遠くの屋根(赤矢印部分)を等倍(100%)表示
遠くの屋根を等倍表示2
▲矢印の部分を等倍に拡大した所

手前(15mくらい先の屋根)にピントを合わせてみる
15mくらい先の屋根にピントを合わせてみる
▲クリックすると等倍に拡大されます。
すげえな。屋根の木目や電線のケーブル1本1本が確認出来ます。肉眼では全然見えないのに(^_^;

うむ。開放でこれくらいに写っていれば満足。
大丈夫っぽい(´∀`)ノ

絞り開放で、台所を適当に激写
台所を適当に激写

昨日の残り物を激写
昨日の残り物を激写

焦点距離 35mm の F1.0って被写界深度 薄いわあ。
単焦点レンズってスゲーですね。なんかテキトーに撮って、PC側で補正をかけなくても、なんかそれっぽい絵になってくれます。

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【国内正規品】METABONES製 マイクロフォーサーズ M4/3用 電子接点付キャノンEF Speedboosterアダプター

FDレンズの装着について

とりあえず、普通の交換式レンズと同じ感覚で装着できました。

FD/NFDレンズには「大きな絞り連動ピン」が付いてて、最初は「お?これどうやってアダプタにはめ込むんだ・・・・?」と少し迷いましたが、スピードブースター側の突起とNFDレンズ側の連動ピンの位置が合うように装着し、軽くネジ込む事でしっかりはめ込むことが出来ました。

すげー感覚的なもの。画像使って説明するのが難しい。

NFD/FDレンズは何故中古が安いのか?

「LUMIX DMC-G1」で楽しむマウントアダプター(キヤノンFDマウント編)
どうやらこのシリーズは、マウント面の絞り連動ピンが大きく、後発のカメラやレンズと互換性が無く、2009年にm4/3規格のデジカメが登場するまでは、この「大きな連動ピン」が邪魔をして、アダプタすら存在しなかった模様。

そんな感じで30年くらい前に取り残されてしまったレンズらしいです。

そんな経緯でm4/3デジカメが世に出るまでは中古市場には使い道の無いFD/NFDレンズが溢れ返っていたようです。
そしてm4/3規格が登場した2009~2010年頃に広角側の明るい中古レンズだけがドカーンと売れ超レア品となり、現在中古市場でも7~10万円位の値段が付いています。しかし標準~望遠域のレンズは当時でもあまり買い手が付かず、今でも5~8千円程度で購入できるようです。

オールドレンズを使う際の注意点

 ・昔のフィルム・・・真っ黒。受光した光をあまり反射しない
 ・デジカメのセンサー・・・・メタリックなグレイ。受光した光をスゲエ反射する
 ・受光部(フィルムやセンサー)で反射した光は、レンズ内部で乱反射する。

てな感じで、最近のデジカメ用レンズは、内部反射を抑えたコーティングが施してありますが、オールドレンズにはそういうコーティングが皆無です。
と言う事で、オールドレンズは被写体やデジカメとの相性で割りと簡単にゴーストやフレアが発生します。

とりあえずNFD 50 F1.4はゴーストもフレアもそんなに大きくなく、良好な写りです。NFD 35-105 F3.5の方は・・・レンズが少し曇っている事もあり、フレアが大量発生します。晴天順光の時しか使えないレンズでした( ̄▽ ̄;)