先日、久々にPCケース内の大掃除を行った際、一部のPCケースFANの交換をしてみました。
取り付けたケースFAN
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表題通り、ENERMAX PWM UCTB12Pを選んでみました。
メーカー公式ページ: ENERMAX T.B.Silence PWMシリーズ UCTB8P / UCTB9P / UCTB12P
2個購入したのは、当初は 簡易水冷CPUクーラーをサンドイッチして利用しようと思っていた為。しかしフル回転させた時の騒音が、現行FANの SWiF2-120P より大きかったのでCPUクーラーとしての利用は断念。
まえがき: 参考情報とサイト内関連ページ
以下のリンク先は、現在 利用している冷却パーツ一覧です。
- CPUクーラー: CWCH80
→ Core i7 3930Kマシン買いました。メモリの速さと冷却性能に驚愕です - CPUクーラーのケースFAN:Coolink SWiF2-120P
→ CWCH80のファン交換。静かになったよ(・∀・)ノ - FANコン:風サーバー ブラック KS01-BK
→ ファンコン[風サーバー ブラックKS01-BK]を購入。セミオート設定がハマった(´∀`)ノ - オマケ: 以前に検討したケースFAN一覧
→ CWCH80付属FANの代用になりそうな製品リスト
今回 ENERMAX UCTB12P を選んだ理由
- PWM対応な事
- 耐久性が高く、MTBF10万時間あること
- ブレードの取り外しが可能で、清掃が楽なこと
- ブレードの形状が特殊。
メーカーによると「シングルブレイドのファンに比べ、(フレーム構造と併せて) 風量を20~30%アップ」との事
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こんな感じで、ブレードに山が二つあります。
「Batwing Blade」という特殊なブレード構造が以前から気になっており、何かのタイミングでコイツを試してみたいなあ・・・と考えていたため、今回の購入となりました。
静音性について
メーカーサイトに書かれている程の静音性はないと思われます。
- 80~90%で回転させた時は、回転数なりの静かさです。
- 回転数MAX(1500rpm)にすると、ブレードの風切り音が急に大きくなりはじめ、かなりの騒音があります。
- 1100~1000 rpm(70%)まで回転数を落とすと、ほぼ無音になります。水冷モーターの回転音や、HDDのカリカリ音が確認出来るようになります。
そこそこの風量があり、十分に実用範囲。
MAX時の騒音は、これまで利用していた「Coolink SWiF2-120P」の1700rpmと同等か、やや大きい音が出ます。
- ブレードの形状によるものなのか不明ですが、ENERMAX PWM UCTB12Pの騒音は、部屋中に共鳴します。(^_^; PCから離れた所でも騒音が気になります。
- 音の質も「Coolink SWiF2-120P」とかなり違います。
- Coolink SWiF2-120P・・・フォーーーンという音
- ENERMAX PWM UCTB12P・・・ボボボァーーーという音(ラジコンのプロペラ機みたいな音)
- 補足: Maxで回転させると振動がかなり大きいので、ブレードの取り外し練習をした際に、少しだけ軸が歪んでしまったのかもしれません orz
Coolink SWiF2-120Pより風量アップかつ静かになるかも・・・と期待して購入したので、ちょっとガッカリです(^_^;
風量について
正確な計測が出来ないので体感レベルの話になるのだけれど、Coolink SWiF2-120Pと比較すると、騒音レベルと風量がほぼイコールな感じがします。
SWiF2-120P 1700rpm(max) ≒ ENERMAX UCTB12P 1400rpm(93%)
SWiF2-120P 1050rpm(60%) ≒ ENERMAX UCTB12P 1050rpm(70%)
しかし、
究極静音タイプ のOMEGA TYPHOON 140mm 900rpmと比較すると、ENERMAX UCTB12P を、騒音を感じなくなる1000rpmに下げても ENERMAX UCTB12Pの方が 風量がある感じです。
とりあえずOmegaTyphoonGの羽よりは良い性能を持っていると感じます。
個人的に想定していた使い方が難しかった(^_^;
当初私は、今回のCPUファンをファンコントローラー KS01-BKに接続し、「セミオートモード」での運用を考えていました。
KS01-BK のセミオートモードは
設定温度 閾値以下・・・FANがユーザー指定の回転数で回る
設定温度 閾値以上・・・FANが100%の出力で回る
という仕様なので、100%出力の騒音がかなり煩いENERMAX UCTB12Pは、KS01-BKに接続して利用するのがチョット難しい・・・(^_^;
補足
私のPCはKP41が発生しないギリギリのレベルまで低電圧化とオーバークロックをしています。この状態で、2個以上のケースFANをマザーのFAN用PINから電源を取り、PC上で回転数制御すると、Windows自体 非常に不安定になり、実用的ではなくなります。
(当時の記録: 3930Kでオーバークロック - その5:ケースFANって奥が深いんだな・・・)
結局、PCケースの吸気&排気FANとしての利用に落ち着きました。
購入したENERMAX UCTB12Pは、1000rpm前後で回した際でも今まで使っていた14cm 900rpmの静音FANより風量がある感じ。
という事で今回購入したFANは、「CPU水冷クーラー用のFAN」としての利用は諦め、1000rpm前後の回転数で固定しPCケースの吸気&排気用FANとして利用する事にしました。
総評: このケースFANはおすすめ? 次に何買う?
ENERMAX UCTB12Pは、以下の場合におすすめだと思います。
- FANの回転数を60~90%の間で制御できる場合
(100%の回転数はクセのある騒音で気になるが、90%以下なら合格点) - PCケースの排気側/CPUクーラーの吸気側として利用する場合
(FANのフレーム部分(横方向)からも吸気するので、設置場所によっては効果的なエアフローになったり、逆に無駄が発生したりする)
ただ私の場合、
今回買ったENERMAX UCTB12Pと、
以前から使っている SWiF2-120P、
この二つで比較すると・・・
次はSWiF2-120Pを買うと思います。SWiF2-120Pなら100%出力で回転する時もそれなりに静かですし、1000rpmあたりの風量は体感的に同じですし、バランスが取れています。
以下は ENERMAX UCTB12P のその他の注意点や利用時のTipsなどです。
ブレードの取り外し方
捻ったり、逆方向に押し込んだり・・・という特殊な手順はなし。
力任せに真っ直ぐ押し出せば外れる。
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ケーブルやフレームのある方向から、ブレードの根元部分を両手の親指でググッと押し込む。想像してたよりも、かなり強めの力で押し込む必要がありました。
軸が歪まないように気をつけよう。
余談ですが、写真の通り、ケーブルはメッシュで覆われています。
適度な剛性があるので配線時のケーブル結線が楽です。
エアフローの向き、ブレードの回転方向
通常のケースFANは、フレーム部分に ブレードの回転方向とエアフローの向きが記載してあるのですが、この「ENERMAX PWM UCTB12P」にはその記載がありません。
また一般的に「ラベルのある方が、風が出る向き」と言われているのですが、このケースFANは両面にラベルが貼ってあるので一瞬迷いました(^_^;
付属品と取り付けの注意点
4本のネジと、3P→4Pペリフェラル変換コネクターが付属しています。
3P→4Pペリフェラル変換コネクターの端子は2本なので注意です。
また、付属のネジは7~8mm程度です。
ケースの厚み(25mm)を突き抜けるような長さはありません。
細いドライバーまたは30mm前後の長ネジが必要でした。
というか、フレームにリブが無いので、補強パーツなしで長ネジは使わないほうが良いかと思います。フレームが歪む可能性が大きく、騒音アップとFANの寿命低下を招くと思われます。
追記
購入後にAmazonレビューを読んだり、コメント欄で頂いた情報などをも残しておきます。
次回ケースFANを購入する際の候補ですヾ(*´Д`*)ノ
- ENERMAX UCTB12P
- 今回買ったENERMAX UCTB12Pは、吸気用途で利用すると高回転時の騒音が大きくなるらしい。・・・吸気側のフレームに余裕がないのが原因らしい。スペーサーを挟んで余裕を持たせると改善するとの事
- ADVANCE UCCLA12P
- 今回買ったケースFANと同じメーカー、同じ羽。回転速度を3段階に変更可能。 LEDが付いているので敬遠してしまったが、LEDも機械的スイッチでON/OFF可能。
- 今回、UCTB12Pを1000~1100rpmで運用する事に落ち着いた事を考えると、(結果論だけど) UCCLA12Pを購入して低速回転モードで利用した方が良かったかも。500 ~ 1,200rpm
- TwisterPressure / UCTP12P
- 羽の形が特殊で、静圧の高いタイプ。PWM対応。
こちらも回転数を3段階に変更可能。
それなりにウルサイらしいけど、簡易水冷のラジエターの冷却用途に試してみたい・・・
- 羽の形が特殊で、静圧の高いタイプ。PWM対応。
このページの情報は 以上です。