我が家の無線LAN環境が大きく変わった所で「無線LAN中継器」と「IEEE802.11ac規格に対応した無線機器」の導入を行なったところ、「思ってたのと違う」現象がいくつか起きたので、その部分についてメモ。
中継器を使うと(条件によっては)速度が半分になる
なんかよく分からんけれど、メーカーサイトの説明を読むとこういう仕組みらしい。
▲クリックで拡大
- メーカーの説明ページ
中継機を選ぶポイントはデュアルバンド同時接続 | BUFFALO バッファロー
中継器を使う場合、2.4Ghzと5Ghz両方を使うと効率よく電波を飛ばせる。でも「親機-中継器」と「中継器-子機」両方を2.4Ghzで接続すると速度は半分くらいになる・・・・らしい。なるほど。
このページの本文はここまで。
以下、思ったように通信速度が出なくて色々検証してみた内容や私の無線LAN環境の説明など。
あと、このページの一番下に 2017年3月分のWindows Update (無線LAN関連の不具合)のメモあり。
無線LAN環境の説明と手元のテスト
まず以下は、(過去何度か説明している個所もあるけれど) 私の無線LAN環境の説明。
最近大きく変化した部分
- 家屋内でのPC部屋の引っ越した (親機と子機がスゲー離れた)
- 無線LAN中継器を購入した
- 無線LAN子機をハイパワーな製品に買い換えた
- 5Ghz (IEEE802.11ac) に対応した
我が家の無線LAN環境
無線LAN親機と子機が15m以上離れている。間に中継器を入れている。
▲クリックで拡大
PC&スマホ用のWi-fiとは別にWi-Fiが2つ(2.4Ghz)、電子レンジが1台、(木造とは言え)壁が5~6 枚。
PC&スマホ用の無線LAN中継器は ② の位置。
中継器を挟まず、かつ通常の(親指大の) 無線LAN子機を利用した場合、電波はギリギリ届くか届かないか・・・・という状況。
2.4Ghz帯の混雑状況
▲クリックで拡大
2.4Ghz帯はご近所に常時10~15個くらいのアクセスポイントがある。
中継器を購入する前は「親機の電波」は-70~-75dbくらい。他アクセスポイントとの干渉もありまともにネット接続できなかった。
5Ghz帯のアクセスポイントは、現時点では近所に一軒もない。我が家だけの模様。
プロバイダ
NTT以外のローカルな光回線。IPv6未対応。
100Mbpsのベストエフォート。普段は40Mbpsくらい出る。ここ1~2年、土日や平日19~22時は15~20Mbpsくらいしか出ない。
親機
AirStation NFINITI HighPower 450 Giga
IEEE802.11n、11g、11b に対応。
5Ghz帯や11acには未対応。
2011年6月に購入。既に5年が経過し、そろそろ寿命が来ると思われる。
※ 購入時のレビュー記事はこちら
子機
▲クリックで拡大
PLANEX? の KATANA GW-450D
2016年5月に購入。
アンテナ部分が12cmほどある、かなり巨大でハイパワーな無線LAN子機。
2.4Ghz/5Ghz両方に対応。
※ 購入時のレビュー記事はこちら
中継器
▲クリックで拡大
BUFFALO エアステーション ハイパワー WEX-733DHP
2016年3月に購入。
2.4Ghz、5Ghz 両方に対応。
IEEE802.11ac 433Mbpsにも対応。
※ 購入時のレビュー記事はこちら
無線LAN環境の説明おわり。以下、手元の環境でのテスト。
手元の環境でもチェックしてみた
テストした時の条件
- 電波の干渉が発生しない環境を用意
- 「親機-中継器」と「中継器-子機」両方を2.4Ghzで接続した
- この時、回線は Max 40Mbps出ていた
結果
- 丁度半分くらい。20Mbps程度しか出なかった。
- PCを所定の位置に戻す (ご近所アクセスポイントで干渉しまくりな状態) に戻すと、通信速度は10~13Mbpsとなった。
- メインPCは、幸いなことにUSB3.0ポートとの干渉はほとんど起きないので、この部分での速度低下は発生しない。
5Ghzは障害物に弱い
分かっていたことだけど、5Ghzは障害物に弱い。
▲クリックで拡大
中継器までの距離は5mほど、壁は2~3枚。
2.4Ghzはバリ3(古い表現)で届く。
5Ghzはギリギリアンテナ3本立つ・・・・というレベル。「なんか遅くなったなあ」と思うった時は -70db くらいまで減衰している事もしばしば。
個人的にはもう少し障害物に強いと思っていた。
「受信強度の弱い5Ghz」でも2.4Ghzより早い
先の図のような状態でも、5Ghzの方が通信速度は速い。
- 2.4Ghz帯は常時10~15Mbpsの速度しか出ない。
- 「親機-中継器」と「中継器-子機」の部分で交互通信が行われ効率が悪い。
- 近所との干渉も激しい。
- 「親機-中継器」を1ch接続に、「中継器-子機」を6ch接続に設定しようとあれこれ設定を変更してみたが、どうも上手く作動していない感じ。
- 5Ghz帯は 調子が良いと30~40Mbpsの速度が出る。
- 30~40Mbpsというのは、恐らく今のプロバイダとWi-fiとのMax速度。
- 調子がよければほぼMaxの速度が出る。
- ただし 5Ghz帯はよく接続が切れたり、回線速度が5Mbps以下になる。(これが一番の想定外。詳細は次項)
「干渉しまくりな2.4Ghz」でも「5Ghz」より安定する
2.4Ghzの方が「通信は安定する」けれど、「転送速度が速い」という結果にならないのが残念かつややこしい。
どうやらスマホを持った人が屋内 (または近所) を移動すると、5Ghzの電波は急に不安定になる感じ。購入した中継器には「ビームフォーミング」という機能があって、5Ghzを利用するとコイツが活躍しまくる・・・・のかな?。
今のところ、これがPCと中継器の接続を不安定にしている犯人のように思える。
時々、暇を見つけてはWi-fi環境を調整しているけれど、5Ghz帯の電波はなかなか安定してくれない。
2.4Ghzは倍速モード(40Mhz)より通常モード(20Mhz)の方が早い
これまた想定外な結果。
色々と条件はあるのだろうけれど、我が家の環境では 親機と中継器を「2.4Ghz帯のみ」で使った場合、利用帯域を狭くした方が実際の通信速度は早くなった。
中継器の設定
▲クリックで拡大
こちらも帯域20MHzの方が早かった。
「中継器-子機」の部分で5Ghzを使った場合でも、似たような傾向となった。(通信速度は変わらないが、安定度は帯域20MHzの方が高かった)
帯域を絞った方が早くなる原因(推測)
- 帯域を広げ複数chを使うと「親機-中継器-子機」の間で干渉がひどくなってしまう。
- 元の回線がMaxでも40Mbps程度の速度しか出ない。なので 帯域を144Mbpsから300Mbpsに上げるのは無意味。
- 複数の帯域を使うとご近所との電波干渉も大きくなってしまう
今回はここまで
とりあえず「親機-中継器」を2.4Ghzで、「中継器-子機」を5Ghzで接続すればMaxに近い30~40Mbpsの速度は出ることは分かった。
でもこの接続方法だと頻繁に接続が切れたり、回線速度が5Mbpsくらいまで低下してしまう。。。。と思ったら、3月15日配布の KB4013429 や 3月24日配布の KB4016635 を (Windows Update経由ではなく) 手動でダウンロード&インストールしたら問題解消した。
2016年5~6月頃にも似たような速度低下で悩んでいたけれど、その時も 更新パッチが正しく適用できていなかったのかもしれない。