RADEON系のビデオカードで、sgminer.exeを使い、Monacoin (Lyra2REv2 アルゴリズムのコイン) をマイニングする方法をメモしたページです。

RADEONのGPUで Monacoinのマイニングが上手く出来ない場合は、このページの情報を参考にしてみてください。

私自身のマイニング復帰はもう少し先になるのですが、9月27日に Lyra2REv2の試し掘りをした際、かなりドツボにハマってしまったので、「最低限知っておきたい情報」だけでも先にまとめておくことにしました。

はじめに

sgminerのダウンロード

GPUドライバのダウンロード

Windows用の(基本的な)コマンドライン

sgminer.exeと同じフォルダ階層に、以下のようなbatファイルを置き、実行すればマイニングできます。

setx GPU_MAX_HEAP_SIZE 100
setx GPU_USE_SYNC_OBJECTS 1
setx GPU_MAX_ALLOC_PERCENT 100
del *.bin

sgminer.exe --kernel Lyra2REv2-o stratum+tcp://startdash.vippool.net:7777 -u user.worker -p password --no-submit-stale --gpu-platform 1

pause

上記、赤文字青文字の部分は注意です。(このページを含め) ネット上の情報をそのまま利用しても、うまく作動しない場合があります。

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sgminerが正常作動してない場合の挙動

正常に作動しない場合、以下のような挙動パターンがあります。

  • sgminerがすぐに終了する。
    • マイニング開始直後に「続行するには何かキーを押してください」のメッセージが出る場合は、何かのエラーが出てsgminerが止まっています。
  • ハッシュレートが異様に低くなる、または高くなる
    • 正常に作動していれば、R9 280xの場合、3.5~4.8Mh/s前後の数値が出ます。 
    • 数百Kh/s や 数Gh/sなどの数値が出る場合、正常作動していません。
    • GPU使用率もチェックしてみましょう。
      GPUの負荷がほぼゼロのまま、という場合もあります。
  • H/W error やInvalid、Rejected がどんどん増える
    • 正常作動していれば、H/W errorは増えません。
      RejectedやInvalidもほとんど発生しません。
    • ASICpoolでは、低ハッシュレートな採掘環境ではInvalidの発生率がかなり高めになります。

sgminerが正常に作動しない原因

多くのPC環境で、sgminer + RADEON系GPUでLyra2REv2のマイニングができない現象が発生しているかと思いますが、以下がその主な原因になります。

  1. Catalyst ドライバのバージョンによっては、sgminer が正常に作動しない。
    (一部のdllファイルのバージョンが重要)
  2. 採掘アルゴリズムのパラメータが間違っている
  3. 不要なオプションパラメータを利用している

Catalyst ドライバのバージョンについて

  • Windowsの場合、Catalyst 14.4でなければ、lyra2rev2版sgminer は正常作動しないようです。
    ※ Windows7の場合、Catalyst 15.7、15.8で作動する環境はそれなりにある模様。
  • それ以降のバージョンでは、正常作動しない環境の方が多いと感じます。
    • Windows10にも、Catalyst 14.4のインストールは可能です。
    • 注意:古いドライバを上書きインストールすると不具合が出るので、Driver Fusionなどを使い、新しいドライバは完全削除しておきましょう。

一部 dllファイルの不足について

  • Catalyst 14.4に含まれていた「msvcr110.dll 」および「amdocl.dll」が、lyra2rev2 版 sgminer の作動に必須な模様です。
    • 既にこの2つのdllファイルがWindowsに登録されている場合、Catalystのバージョンに関わらずsgminerが正常作動する場合があるようです。
    • ※手元の検証
      Catalyst 15.8に古い「msvcr110.dll 」と「amdocl.dll」を入れたら、(一時的に) Monacoinのマイニングが可能になった。
      ただしスリープ復帰後、ビデオカードドライバが正常認識されなくなり、入れ替えたdllファイルは強制的に元に戻され、また掘れなくなった(´・ω・`)
    • 似たような事をやっている海外の人の情報
  • その他の参考URL
    Hashing Lyra2REv2 on an AMD R9 280X |Windows 10 Pro 64bit | Catalyst 14.4 : vertcoin
  • Windows10の場合
    • Catalyst 14.4 をインストールした上で、上記「msvcr110.dll 」と「amdocl.dll」をsgminerと同じフォルダに入れる事で、lyra2rev2版 sgminer が正常作動します。
    • 注意1:前項と同じ。
      古いドライバを上書きインストールすると不具合が出るので、Driver Fusionなどを使い、新しいドライバは完全削除しておきましょう。
    • 注意2:ドライバが勝手にアップデートされないよう、Windowsの設定を変更しておきましょう。初期設定のWindows10では、自動的にドライバが最新の状態にアップデートされます。

採掘アルゴリズムのパラメータを確認してみる

冒頭で紹介したスクリプトの「赤字部分」に注意

setx GPU_MAX_HEAP_SIZE 100
setx GPU_USE_SYNC_OBJECTS 1
setx GPU_MAX_ALLOC_PERCENT 100
del *.bin

sgminer.exe --kernel Lyra2REv2-o stratum+tcp://startdash.vippool.net:7777 -u user.worker -p password --no-submit-stale --gpu-platform 1

pause

  • setx GPU_MAX_HEAP_SIZE 100
    • Windows10の場合、これがないと正常作動しないPCがあります。
  • --gpu-platform 1
    • sgminerにGPUが正常に認識される場合は、このパラメータは不要です。(このパラメータがあると、逆に正常なマイニングができなくなります。)
    • 2014年6月頃 (Catalyst 14.6から?) 、一部の RADEON系GPU が正常認識されなくなったため、エラー回避のTipsとして出回るようになった情報です。

このページの情報は 以上です。

その他 (おまけ)

  • バッチ例
    sgminer.exe --kernel Lyra2REv2 -o stratum+tcp://xxxx.com:1111 -u user.woker -p pass --no-submit-stale --xintensity 32 --thread-concurrency 8192 --worksize 32 --gpu-threads 4
  • 「--xintensity」「-I」「--thread-concurrency」「--worksize」「--gpu-threads」などのパラメータは、2014年6月~8月頃の「X11」や「X13」アルゴリズムのマイニングの頃と大きく変わっていないようです。
    これらのパラメータを調整したい場合は、多少古い情報を参考にしても大丈夫です。
  • NiceHashに書かれている Lyra2REv2 のオススメ設定
    • 参考リンク: Lyra2REv2 algorithm added --NiceHash--
    • "algorithm" : "Lyra2REv2",
      "xintensity" : "32",
      "thread-concurrency" : "8192",
      "worksize" : "32",
      "gpu-threads" : "4"
    • Windowsでは AMD Catalyst driver 15.x は使うべきじゃない。14.4がオススメ。
    • 一般的に、worksizeはできるだけ小さめに、gpu-threadsはGPUメモリが許す限り大きめに。
  • Mod版 (改造版)について
    • バイナリーを配布している人は発見できなかった。
    • kernelフォルダ内の「bmw256.cl」や「Lyra2REv2.cl」を書き換える情報は幾つか見かけた。(いずれも既に5.1.3に含まれていた)