今更ながら、2011年末に発売された「ASUS P9X79 Deluxe」の「Cステート」設定のお話。
マザーのBIOSをVer 4701に上げ、Cステート設定をBIOSデフォルトの状態に戻し、その状態でWindows10にアップグレードし、約2か月ほどPCを稼働・観察してみたメモです。
P9X79 Deluxeの Cステート設定画面
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BIOS起動後、表示を「Advanced Mode」に変更し、
「Advanced」>「CPU Configuration」>「CPU Power Configuration」を開くとこの画面になります。
この画面で C3、C6ステートの状態を変更し、経過を観察しました。
変更した部分について
以下のように、C3、C6ステートを変更した。BIOS 4701の初期設定値 (2015年8月以降、この設定を利用)
C1E ・・・・・有効
C3 ・・・・・無効
C6 ・・・・・有効
※Windows10にアップグレードするタイミングでこの設定に変更。
2012年~2015年8月までの私の設定
C1E ・・・・・有効
C3 ・・・・・有効
C6 ・・・・・無効
※Windows7時代は、(KP41エラー回避のため)常にこの設定で運用
このような感じで、私はWindows10にアップグレードしてから、Cステートは「BIOSの初期設定」を使っていました。CPUを4.1Ghz~4.2Ghz にOCした程度ならば、(多少の違和感はあるものの)原因不明の「スリープ復帰失敗、突然のフリーズ、BSoD」などは発せず、何の問題もなくPCは稼働しています。
多少の違和感について
上で赤文字にした「多少の違和感」の詳細は以下。
C3無効、C6有効にしていると、スリープ復帰後の「アイドル時の消費電力」とケースFANの回転数が微妙におかしい。
- スリープ復帰前のPCアイドル時の消費電力・・・・ 125~130W
スリープ復帰後のPCアイドル時の消費電力・・・・138~145W
- スリープ復帰前後で、CPUやGPUリソースを消費するプロセスに変化はない。
- NIC関連、USB関連でも各プロセスに異常はみられない。
- ゾンビ化しているプロセスもない。
- アイドル時に (マザー直結で温度管理している) ケースFANの回転速度が大暴れする。
- OpenHardwareMonitorなどを使い、マザーおよびCPUの温度をモニタリングしてみるものの、FAN回転数が大きく変わるほどの温度変化は観測されない。
Cステートの設定を「以前の状態」に戻してみる
私が 2012年~2015年8月に利用していた「C3有効、C6無効」設定にすると、先の違和感はなくなり、以下の状態になった。
- スリープ復帰前のPCアイドル時の消費電力・・・・ 138~145W
スリープ復帰後のPCアイドル時の消費電力・・・・138~145W
- 違いが無くなった。
- 全てのケースFANの回転数は、想定の範囲内に収まった。
上の比較からの結論(推測)
Cステートの違いによる消費電力やFAN回転数の違いは、OS由来ではなく、マザー由来のものなのでしょう。そして、C6ステートが有効になっていると、私のPCの場合はスリープ復帰後に何かしらの部分が不安定になる・・・という事なのでしょう。
うーむ。やはり私のPCの場合は「C3有効、C6無効」にしておいた方が良さそうです。
この件に関連するサイト内の過去記事
今更ながら・・・ですが、サイト内の過去記事に記録していた「KP41 問題(私の場合)」のいくつかで、答え合わせが出来た感じです。
- アイドル時、謎のフリーズが連発した
サイト内参考記事
3930Kでオーバークロック - その9: (我流だけど)OC設定手順
- C6ステート有効にすると (オーバークロック状態で) PCアイドル中の挙動が不安定になる現象は、当時から確認できていた。
- 当時から
- CPU PLL Voltage をチョイ盛り(1.80V→1.81V程度)
- ケースFANをすべてFANコン経由にする
- ただし当時はC6有効では完全には安定しなかった。
- PC内のケースFAN(4個)をFANコン経由にしたらKP41が収まった
サイト内参考記事
3930Kでオーバークロック - その5:ケースFANって奥が深いんだな・・・- 「PCに負荷をかけ、ケースFANの回転数が上がるタイミング」でフリーズする事は当時も確認していた。
今回の観察で、「C6ステート有効時のアイドル時の謎のフリーズ」も、「FAN回転数が大きく変動した事」が原因だったと考えられます。
そして、(CPUをOCして、各種設定を我流で変更した場合などは)C6ステートを有効にしてスリープ復帰させると、「マザー温度を正確に拾わない」もしくは「ケースFANを正しく制御できない」という誤作動が、当時から発生していたのかもしれません。
あとがき
「過度にOCする」場合は「各種CステートはDisabledにする」のが基本なんですが、それでも出来るだけ省電力で作動させたいので、ギリギリの線で設定を詰めちゃってます。そうすると、どうしても今回のような不思議な挙動が発生します。まあ、仕方がない事ですね(^_^;
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