2015.03.08: 誤字の修正。
HDAT2と云うツールを紹介する予定でしたが、、、想像したよりも数倍マニアックなツールで面食らいました。まずは色々と挙動をチェックして、その覚え書きをメモです。
HDAT2は、HDDを色々と弄れるフリーソフトです。機能てんこ盛りです。マジで色々弄れるようです。
(2日ほどあれこれ弄ったり、情報漁りをしたけれど、全く分からんです・・・)
まえがき
2015年1月、HDDに不良セクタが発生した事をキッカケに、以前コメント欄で紹介してもらったHDAT2というツールで修復をしてみようと思いつきました。しかし・・・
HDAT2は想像以上に色んなコトが出来るツールで、HDD復旧専用ツールではありませんでした。起動してサクっと復旧に使えるツールではないですねコレ。。。
ということで、「何も知らない状態から、いきなりHDAT2でHDD修復を行うのは無理」と判断しました。このページは(私が)いつか再チャレンジする時のために色々と覚え書きを残したページになります。
HDAT2
ツール名: HDAT2
ライセンス: フリーソフト
公式ページ: HDAT2/CBL Hard Disk Repair Utility Home
ダウンロードページ: HDAT2 Download
ダウンロードページのスクリーンショット
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※2015年1月現在、CDブートLite版「HDAT2ISO_50_LITE.EXE」は、プログラムが壊れているような気がします。正常に起動出来ません。
※「HDAT2ISO_493_LITE.EXE 」は正常に起動します。
メモ1
ダウンロードページにはPDFマニュアルも用意されています。
1~2MBほどの小さなツールなのに、恐ろしく分厚いマニュアルです。これは読む気が起きない・・・。
メモ2
どうやったらマトモに動かせるんだろう・・・?という事すら分かっていない状態ですが、個人的にはUSBメモリからブート可能な「Single programs」を利用するのがお勧めかなあ・・・と考えています。
利用時の注意点
いきなり「HDAT2 をHDDの修復に使ってみよう」とか考えるのは無謀です。
予備知識がないまま利用すると、以下のような感じになります。
USB接続のHDDは診断・復旧不可?
USB接続のHDDは全て不可というワケではなく、SMART値の取得が不可の場合は診断できないようです。
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上図のように「Type: BIOS」となっていたり、「SMART:NOT_SUPPORTED」となっている場合は、正常な診断や修復は期待できません。
PCによっては、AHCIモードのHDDを認識しない。
私のメインPC (マザーP9X79 Deluxe) は、HDDがAHCIモード接続の場合、全く診断してくれません。
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※リスト左側の「Type」が「BIOS」の場合、診断や復旧が全く出来ません
AHCIモードでも作動するPCもある
サブのノートPCはAHCIモードでも(Type:BIOSとならずに済み)、内蔵ドライブは正常に認識しました。(何が違うのだろう・・・?)
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ただし、「SECURITY: FROZEN」と表示がでる。
これの意味する所が分からない。
手持ちのSSDは、全て「SECURITY: FROZEN」
複数のマシンでHDAT2を利用してみて、手持ちのSSD全てが「SECURITY: FROZEN」と表記される事が分かりました。
▲クリックで拡大
HDAT2のFAQページに How to bypass a Security and/or DCO frozen state ? という項目がありますが、パッと見ただけでは「HDD を別PC(別BIOS)で繋いで見る」「別のコントローラーチャンネルに繋いで見る」「自己責任でHot Plugを有効にして電源ONのまま抜き差しを繰り返す」てな内容が書いてある感じ。
- とりあえず、「SECURITY: FROZEN」のままではHDAT2は使えない、と判断すればよいのかな?
- ※こちらのサイトを見ると、「SECURITY:FROZEN」でも不良セクタの修復は出来るカンジ。
IDEモードに切り替えてHDAT2を起動してみる
P9X79 Deluxeマシンは、BIOS上でAHCIモードからIDEモードに切り替えると、一応はHDAT2でHDDを認識してくれました。
しかし、認識してくれるようになるだけで、HDDのステータスはエラーや警告の嵐です。
このステータスの警告やエラーがどういう事なのか判断できません。。。
Cドライブ(240GB SSD)
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SMARTはOKとなるが、「SECURITY: FROZEN」で「!」マーク
Dドライブ(180GB SSD)
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「SMART: ALERT」で「!」マーク。
このSSDは、Windows上ではSMART値に異常は無く、なんの問題もなく稼動している。この警告「SMART:ALERT」が何を意味しているのか謎。
E/Fドライブ(2TB HDD)
※不良セクタ発生中の現在修復対象のHDD
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これも何故か「SECURITY: FROZEN」。で「!」マーク
ここまでエラーだらけだと、「SMART: ERROR」が不良セクタによるものなのか判断が付かない。わからん状態で2TB HDDの修復に突撃する気になれない。
X79系マザーや、Ivy bridge以降のチップセットも不可?
X79系マザーや、Ivy bridge以降のチップセットは、ドライバの読み込みが不可っぽいです?
フルCD版でも同梱ドライバの読み込みに失敗します。
フルCD版でドライバを全て読み込むと、
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「1.」のDefaultを利用した場合
AHCIモード・・・HDD/SSD全てType:BIOS」となる。全く認識しない
IDEモード・・・USB接続のHDDが「Type:BIOS」となる
「4.」の「Load All drivers」を利用した場合
キーボード入力が不可。全く操作出来なくなった。
ドライブの認識も不安定
P9X79 Deluxeマシンで(CD版の)HDAT2を起動すると、5回に4回は以下のような状態になります。
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ドライブ認識時にエラーの嵐となります。
(毎回発生するワケではなく、たまにエラーなしでHDAT2が起動する)
(USBメモリからブートした場合は、USB接続のHDDを接続しない限り、このエラーは出ない。USBメモリからのブートの方が安定して使えそう)
なんかもう、謎だらけの挙動です。
これだけ分からない事が一気に噴き出すと、ドコから手を付けて良いかすら見当が付かなくなります。。。
とりあえず覚え書きのみを残しておいて、現行のPC環境でHDAT2を利用するのは諦めます。。。
分からないことの まとめ
- 「SECURITY: FROZEN」の表示があっても、HDAT2で不良セクタ修復をしても良いのか?
※個人的な考えだが、「修復しても良い」と判断してる。 - 「SMART: ALERT」と「SMART: ERROR」の違いは何?
※HDAT2 version/revision history に説明があった。
- SMART messages are changed: there are four SMART messages. Because a SMART command get status returns two values only (good or bad status), I added two new values (error and warning).
1. ALERT (red color) - this value is set from SMART command - T.E.C. (Threshold Exceeded Condition) is detected; basically it means a disk failure.
2. ERROR (red color) - erroneous attributes 5,196-198,201,220
3. WARNING (yellow color) - erroneous attributes 199-200,202-203
4. O.K. (green color) - this value is set from SMART command
てなカンジらしい。
とりあえず ALERT/ERROR/WARNING が出たら修復を試みる感じかな? - 「SMART: NOT_SUPPORTED」の場合、本当に不良セクタの検出や修復は出来ないのか?
- Windows PEから起動できるか?
参考サイト&あとがき
ここまでの体験で「なんじゃコリャ?」となり、ようやく色々とHDAT2の話題を取り上げているサイトを散策してみました。
うーむ。HDAT2というツールは、HDDの修復やエラーチェックを行うツールではなく、各メーカーが施したロックなどを解除するような用途がメインになるのではないか・・・?
そして、各種ロックを解除しなければ、HDAT2で 不良セクタの修復は出来ないんじゃないか・・・?
てな感じの考えに行き着いてしまった。
つまり、普段からHDAT2で遊んでいるようなユーザーでなければ、このツールでHDD修復は無理じゃなかろうか。
それとも、AHCIモードが主流になる前は、簡単に修復が出来たのだろうか?
つづく。