2015.07.10:拡大画像のリンクミスを修正。

前回更新の続き。前回はGH3との比較。
今回は純粋のGH4のみの、ローライト環境時の動画撮影の性能チェックです。

前回は「iDレンジ補正」や「フォトスタイル」のみを変更しつつチェックを行いましたが、今回はGH4の新機能「ハイライトシャドウ」や「マスターペデスタル」も含め、全ての機能を使ってGH4の極端なローライト撮影時の性能チェックをしてみました。

なぜこういうテストをするのか

私の場合、極端にローライト演出を施す舞台をよく撮影するから。

事前にチェックしておきたかった。
撮影データを後から見てみると「ああっ!あの暗いシーンがキレイに写っていない!」って事が、過去それなりに発生したから。んで、これが結構悔しいw

撮影テストに使った機材

テスト場所

近所の街灯。
個人的に「この位の照明でも撮影したい」という基準ギリギリくらいの光量です。

静止画で撮影したデータ
「この位の暗さまで撮影したい」という基準ギリギリくらいの光量
▲クリックでピクセル等倍拡大
撮影:GH4 & G X VARIO 12-35mm/F2.8
SS30/F2.8/ISO6400 / NAT -5/-5/-5/0/0
その他の設定は初期状態

検証開始

以下、レンズはLumix 12-35 F2.8

GH4工場出荷時の設定(30FPS)
SS30/F2.8/ISO6400
▲クリックで別窓表示
SS30/F2.8/ISO6400
肉眼で見た時より、およそ絞り1段分くらい暗く撮影された。
明るさ的にはGH3の頃もこんな感じだった。
ノイズは全く気にならないレベル。

GH4工場出荷時の設定(60FPS)
SS60/F2.8/ISO6400
▲クリックで別窓表示
SS60/F2.8/ISO6400
肉眼で見た時より、およそ絞り2段分くらい暗く撮影された。
恐らくGH3でも同じ明るさで撮影される。
ノイズは全く気にならないレベル。

以下、全てSS60で撮影しています。
(GH3ではSS30が必要だったけど、GH4はSS60で撮れそうな雰囲気だったから)

iDレンジコントロール 強
iDレンジコントロール:強
▲クリックで別窓表示
SS60/F2.8/ISO6400
iDレンジコントロール:強

暗部が持ち上がり一気に明るくなりましたが、ノイズも一気に酷くなりました。
また、偽色というか、モアレと言うか、モヤモヤしたノイズが大量に発生しました。

iDレンジコントロールの、通常時の挙動についてはこちらのページで検証しています。

iDレンジコントロール AUTO
iDレンジコントロール:AUTO
▲クリックで別窓表示
SS60/F2.8/ISO6400
iDレンジコントロール:AUTO

iDレンジコントロール無効の時と全く同じ結果になりました。
どうやら、今回の撮影条件ではiDレンジコントロールAUTOは作動しないようです。

NAT -5/-5/-5/0/0
NAT -5/-5/-5/0/0
▲クリックで別窓表示
F2.8/SS60/ISO6400
ピクチャースタイルNATで(5/-5/-5/0/0)

この辺りまでは、「GH3使ってた頃の経験から、この位の明るさになるだろうなー」という予想通りの明るさです。この辺の設定ならば、画面の明るさはGH3と同等。んで、ノイズの量はGH3とより全然少ない。ノイズリダクションの効きはGH3より かなり強くなっているけれど、まだ自然な部類に感じる。
この撮影状況なら、GH4の方が全然良い画が撮れる。

以下、GH4以降の新機能を使ったり、各種設定を色々と組み合わせてテストを行います。

ハイライトシャドウ-2/+2
iDレンジコントロール AUTO
▲クリックで別窓表示
SS60/F2.8/ISO6400
ハイライトシャドウ-2/+2

ほんのちょっとだけ、暗部が明るくなりました。ノイズは多少気になるレベル。

マスターペデスタル +15
マスターペデスタル +15
▲クリックで別窓表示
F2.8/SS60/ISO6400
マスターペデスタル +15
もっと暗部が持ち上がるかと思ったけど、暗部はしっかり締まったまま、かなり明るくなった。
しかし、ノイズの量もかなり増えた。
GH3でこの位明るく撮った時も、同じレベルのノイズが発生していたように記憶しています。私的には許容範囲のノイズ。

合わせ技: ハイライトシャドウ-2/+2、 NAT -5/-5/-5/0/0
ハイライトシャドウ+2/-2、 NAT -5/-5/-5/0/0
▲クリックで別窓表示
F2.8/SS60/ISO6400
NAT -5/-5/-5/0/0
マスターペデスタル +15

この辺から「GH3よりノイズが酷いなー」と感じる画になってくる。
ただ、GH3はここまで明るく撮れなかった。
個人的には、この位の明るさで撮れれば十分満足できる明るさになって来た。

ハイライトシャドウ-2/+2、 NAT -5/-5/-5/0/0
マスターペデスタル +5
マスターペデスタル +5、NAT-5、ハイライトシャドウ+2-2
▲クリックで別窓表示
F2.8/SS60/ISO6400
NAT -5/-5/-5/0/0
マスターペデスタル +5

ハイライトシャドウ -2/+2
先の設定から暗部の諧調が増えた。
ノイズ量はそんなに変わらないように見える。
工場出荷状態の設定と比較すると、絞り1段分くらい明るく撮れるようになっている。この辺からブラーのかかり具合が許容量を超えてくる。

ハイライトシャドウ-2/+2、 NAT -5/-5/-5/0/0
マスターペデスタル +10
マスターペデスタル +10、NAT-5、ハイライトシャドウ+2-2
▲クリックで別窓表示
F2.8/SS60/ISO6400
NAT -5/-5/-5/0/0
マスターペデスタル +10

ハイライトシャドウ -2/+2
ぱっと見では先の設定から変化が無いように見える。
暗部の一番暗い所の黒が少し持ち上がった。
ノイズ量はそんなに変わらないように見える・・・が、よく目を凝らして見ると、徐々にノイズは増えてきている。
GH3の画質に慣れていると、この辺からノイズの量が気になって来る。

ハイライトシャドウ-2/+2、 NAT -5/-5/-5/0/0
マスターペデスタル +15
マスターペデスタル +15、NAT-5、ハイライトシャドウ+2-2
▲クリックで別窓表示
F2.8/SS60/ISO6400
NAT -5/-5/-5/0/0
マスターペデスタル +15

ハイライトシャドウ -2/+2
暗部がかなり持ち上がり、暗い所や黒が多い被写体をポストで調整する場合は便利な画になって来た。
しかしノイズもブラーも「ちょっと酷いな」と感じるレベル。
(このブラーについては前回更新を参照)

ハイライトシャドウ-2/+2、 NAT -5/-5/-5/0/0
マスターペデスタル +15 iDレンジコントロール強
マスターペデスタル +15、NAT-5、ハイライトシャドウ+2-2
▲クリックで別窓表示
F2.8/SS60/ISO6400
NAT -5/-5/-5/0/0
マスターペデスタル +15

ハイライトシャドウ -2/+2
iDレンジコントロール強

笑っちゃうレベルで明るくなった。初期設定から2~3段分は明るくなったように感じる。
ただしノイズには偽色が目立つようになり、被写体のディティールは崩壊し、モーションブラーも酷い。しかし「写っている事が重要なのだ」という局面では、この設定もアリだな、と感じる。

またこの設定ならば、ISO800~1600を上限にしても撮影出来るのではないだろうか、と感じる。と言うか、ISO 3200~6400でこの設定は使えない。
(しかし動画撮影中はISO最大感度を指定できない)

オールドレンズでローライトテスト

NFD 35-105mm F3.5絞り解放+SpeedBoosterでテスト。
レンズのプロファイルが無いためか、極端な設定を施した時の高感度撮影時は、ノイズや偽色が酷すぎる。

SS60 / F2.5 / ISO6400
NFD 35-105F3.5 / SS60 / F2.5 / ISO6400
▲クリックで別窓表示
SS60 / F2.5 / ISO6400
NAT -5/-3/-3/0/0
マスターペデスタル+10
ハイライトシャドウ -2/+2
想像を遥かに超えた偽色とノイズが発生。GH1のISO1600レベル。
ピントはしっかり合わせた筈なのに、ディティール崩壊。
この設定にiDレンジコントロールを加えると、実用に耐えられないレベルまで崩壊してしまう。

オールドレンズ再チャレンジ

マスターペデスタルやハイライトシャドウを元に戻し、コントラストも高めに設定して(というか、このレンズでキレイな写真が撮れるだろう状態にセッティングして)再チャレンジ。
NFD 35-105F3.5 / SS60 / F2.5 / ISO6400
▲クリックで別窓表示
ピクチャースタイルNATで(+1/-5/-5/0/0)
マスターペデスタル0
ハイライトシャドウ 0/0

iDレンジコントロール AUTO

Lumix 12-35レンズでは「iDレンジコントロールAUTO」は作動しなかったのに、オールドレンズを使った場合は「iDレンジコントロール強」相当で作動してしまった。

オールドレンズでローライト撮影は結構難しい

これは静止画撮影の時にも感じていた事だけど、一定レベルを超えて暗くなった被写体はディティールが崩壊する。ISOの感度が2段分くらい悪くなる感じ。

これはレンズのプロファイルが無い為に、センサーが受け取ったRAWデータを適切に処理できない事が原因のように感じます。
スチルの場合も、オールドレンズを使って高ISOで撮影した場合、同じようにディティールが崩壊したり偽色が発生したりしてました。
RAWデータを見てみると純正レンズで撮影した場合と大きな違いは無く、現像ソフトで同じ設定を使えば、ほぼ同じ画が出てきます。

オールドレンズに「iDレンジコントロール AUTO」は鬼門

詳細は別ページ「GH4のiDレンジコントロールの挙動メモ」で書いています。
iDレンジコントロール「AUTO」は以下の様な挙動になりました。

こちらもノイズや偽色の発生と同じように、レンズまたはボディがプロファイルを持たない場合、「iDレンジコントロールAUTO」は作動しないんじゃないだろうか?
そういう結果になってしまいました。

オールドレンズの話は一旦終了。通常の撮影設定の話に戻り、まとめに入ります。

露出補正について

ピクチャスタイル NAT -5/-5/-5/0/0 について

今回の撮影テストでは、ピクチャスタイルは「NAT -5/-5/-5/0/0」に限定しています。

今回の更新はココまで

とりあえず、ローライト時の設定は、以下で良さそうです。
CineDまたはNAT -5/-5/-5/0/0
ハイライトシャドウ -2/+2
マスターペデスタル +15
iDレンジコントロール 無効

ローライト時の撮影は、NaturalかCineLikeDが良さそう、という感触を得たので、ローライト時の挙動チェックはここまでにして、通常撮影で撮れる画のチェックに移ってみます。

次回更新 → GH4のフォトスタイルはNaturalにすべきか、CineLikeDにすべきか、悩み中