2016.05.12 17時: 色温度関連の項目に参考リンク追記
GH4で何度か動画のテスト撮影を行い、自分なりのベストな設定が固まってきたので、忘れないうちにメモ。
あと、自分なりの答えが出た所で、ようやくネット上で話題になっている「GH4 Optimal settings」やSTAP(擬似vLog)の設定」を読んでみるコトにしました。
まずは自分で「これくらいがベストかなあ?」と思った設定のメモから
設定1: ダイナミックレンジを広く取りたい時
屋外: 晴~曇の時
NAT -5/-5/-5/-5/0
ハイライトシャドウ +2/-2
iDレンジ なし
輝度レベル 16-255
その他
ホワイトバランス B:3~4、M:1~2
露出補正: 白トビが発生しない所までアンダーに振る (-1EV~-2EVあたり)
マスターペデスタル +15
(黒潰れが発生しなければ+10くらいでもOK)
室内 (ISO1600以上)または被写体が黒い時
NAT -5/-5/-5/-3/0
ハイライトシャドウ +1/-1 ~ +3/-3
(シャドウ部分の強さで随時変更する)
iDレンジ なし
輝度レベル 16-255
その他
ホワイトバランス B:3~4、M:1~2
露出補正: 白トビが発生しない所までアンダーに振る
(-0.33EV~-1.66EVあたり)
マスターペデスタル +15
(黒潰れが発生しなければ+5~+10くらいでもOK)
ステージ撮影(ステージ全体/固定)の時
露出補正 -2~-2.66 ※最重要
NAT -5/-5/-5/-1/0
ハイライトシャドウ +2/-2
マスターペデスタル +15
iDレンジ OFF (極端に暗い時は 弱)
ホワイトバランス 4500KB~5500KB、B:3~4、M:1~2
輝度レベル 16-255
※上記色温度はLED照明の場合。
※従来の白熱灯の場合は色温度は2500KB~3500KBで撮影する。
「白熱電球やハロゲン電球は、調光すると色温度も下がる」
参考:色温度について | 照明機材の盛り合わせ@京大11月祭
メモ
ホワイトバランス B:3~4、M:1~2は、最近キャノンのオールドレンズで遊ぶ事が多くなったため、青~マゼンダに振るクセが付いてしまっただけ。
設定2:CineLikeDを使いたい時
ダイナミックレンジを広く取り、
かつハイライトやシャドウ部分の諧調を重視したい時に使う。
(設定1よりダイナミックレンジ狭いかも)
屋外: 晴~曇の時
CineD -2/-5/-5/-5/0
ハイライトシャドウ +2/-2
iDレンジ なし
輝度レベル 16-255
その他
ホワイトバランス B:3~4、M:1~2
露出補正: 白トビが発生しない所までアンダーに振る (-1EV~-2EVあたり)
マスターペデスタル +15
(黒潰れが発生しなければ+10くらいでもOK)
室内 (ISO1600以上)または被写体が黒い時
CineD -2/-5/-5/-3/0
ハイライトシャドウ +2/-2
iDレンジ なし
輝度レベル 16-255
その他
ホワイトバランス B:3~4、M:1~2
露出補正: 白トビが発生しない所までアンダーに振る
(目安: -0.33EV~-1.66EVあたり)
マスターペデスタル +15
(黒潰れが発生しなければ+5~+10くらいでもOK)
ステージ撮影(ステージ全体/固定)の時
露出補正 -2~-2.66
CineD -5/-5/-5/0/0
ハイライトシャドウ +2/-2
マスターペデスタル +15
iDレンジ 弱
ホワイトバランス 4500KB~5500KB、B:3、M:2
輝度レベル 16-255
※上記色温度はLED照明の場合。
※従来の白熱灯の場合は色温度は2500KB~3500KBで撮影する。
「白熱電球やハロゲン電球は、調光すると色温度も下がる」
参考:色温度について | 照明機材の盛り合わせ@京大11月祭
注意点
広いダイナミックレンジが不要な時は、こんな極端な設定はしない方が良い。
どの設定もあくまでも目安。
最終的には現場で試し撮りして判断する。
ホワイトバランスの微調整は特に注意。「ホワイトバランス B:3・M:2」などは信用しない事。撮影状況やレンズによって何色に転ぶかは異なる。
- キャノンのオールドレンズを使うと青に転びやすい。赤も強く出る。
- CineLikeDを使い、4000KB以下で撮影すると青に転びやすい。
- CineLikeDを使い、4000KB以上で撮影するとオレンジ~黄色に転びやすい。
ネット上の情報をチェック
「みなさん どんな設定で撮っているのかな?」を、ようやくチェックです。
なんか行き着く先は似たような所なのですね(^_^;
GH4 Optimal settingsについて
Michael Medgyesi氏考案
Vimeo: GH4 Optimal Film Setting - works in stills too
詳細:GH4 Optimal Film Setting - works in stills too
ハイライトの粘りがすげえ。
設定: ピクチャースタイル Portrait
コントラスト +3(晴れ) +5(通常)
シャープネス +1
ノイズリダクション 0
彩度 -5
Hue -2
ハイライトシャドウ -5/0
iDレンジ、超解像、マスターペデスタル、輝度レベル・・・ハイライトシャドウより効果が小さく、予想しにくい。
ぬおおお!?なんだこの設定!?
中間の諧調を豊かに維持しつつ、ハイライトを出来るだけ飛ばさないように撮る設定らしいが、想像の斜め上を行く設定だった。
今度真似してみよう。
自分用メモ
- Luminescence Level
「Luminescence Level 0」とは、輝度レベル 0-255の事を指しているのかな? - Portrait
GH3時代、Portraitで舞台撮影すると「極端に明るい・暗い時、欲しい諧調が減った」「輝度の低い青の彩度が減りすぎた」などの経験があり、GH4購入後は試していなかった。 - ハイライトシャドウ、コントラスト
ハイライトシャドウ-5/+5とか試してみたコトはあったけど、ピクチャースタイルのコントラストを上げた状態と合わせてテストするなんて思いつかなかった。 - 試してみた
- 以下、同じ日、同じ時刻に同じ真所で撮影。
- NAT -5/-5/-5/-3 / ハイライトシャドウ +2/-2
▲クリックで拡大 - GH4 Optimal settings
▲クリックで拡大
おお、これはポスプロしない前提で、撮って出しで出来るだけ美しく撮る設定なのですね。
- 彩度やや控えめ、コントラストは丁度よい感じ。
渋い画になりますねえ。 - しかしこのセッティングで撮るのはすげえ難しい。コントラストが強すぎて、撮影時の露出設定が凄く繊細。チョット露出を間違えたり、明暗差が激しい所で撮ると白トビや黒つぶれが発生してしまう。
- 失敗が許されない撮影では使えないねえ・・・( ̄▽ ̄;)
それでもハイライトの耐性はかなりあり、動画も非常に美しい。
補正を考えない場合は、この設定で撮影するのもアリですねえ。
- 感想
撮って出しで良い画を撮りたい人用。
スチル撮影時にこの設定使おう。
STAP-Logについて
1-300氏考案。トータル12 STOPのダイナミックレンジ。
raitank blog フォ-ラム トピック:非公式GH4トピック【マニアック版】(^。^)y-.。o○゜(2ページ目あたり)
検討中の濃い話や、サンプル画像も一杯あり
STAP Log 詳細
フォトスタイル STD -5/-5/-5/-5/-3
ハイライトシャドウ High 0 / Shadow +2
マスターペデスタル +15
輝度レンジ 16-255
LUT はC300ではなくてC100 CLog 用を使用
一絞り半アンダー露光を心がける
ダイナミックレンジはノーマルから上に 5.4stop , 下に 6.6stop トータル12stop
LUTについて
キヤノン:映画制作機器 CINEMA EOS SYSTEM|EOS C300/EOS C300 PL|特長 ワークフロー
[RAW side LOG side ~Log撮影ビギナーズ]06:HDLinkを使ったLUTワークフロー - PRONEWS
LUTってなんだろう?と思ったけど、Adobe Premiere Pro CCの「Lumetri Looks」の事かな?
これはよく分からん。
今後の勉強のための参考リンク
- キヤノン:映画制作機器 CINEMA EOS SYSTEM|EOS C100|特長ワークフロー:
▲こういうページからcsvファイルをダウンロードして・・・ - オタク 手塚一佳の自腹レポート~EOS-1D Cを小規模撮影で使いこなす・最終回 |ビデオ α
▲このページのような手順で導入すれば良いのだろうか?
と思いきや、csvファイルのインポート方法は書いてなかった。 - CINEMA EOS SYSTEM WORKSHOPに行ってみた。 |MotionWorks.JP
Canon のセミナー「CINEMA EOS SYSTEM WORKSHOP」に先駆け! 山本久之と松永勉が2012年以降のワークフローをプチ予想 |white-screen.jp
拾ってみたけど、大して良い絵にならない感じ。
よく分からん。
Natural-Log
STAP Logの人の新しい「ダイナミックレンジの広い設定」
Vol. 6 LUMIX GH4 導入記 camerakun.info 日々の記録技術日誌(のコメント欄)
安価な割りには高性能、機動性に優れるGH4を仕事でも愛用しています。
中庸輝度部の階調がしっかりしたコントラストの高い画が好きなので
SCNYプロファイルで調整してほぼノーグレーディングというのが自分のトレンドです。
しかし、最近 本体のみで収録できるグレーディング前提のDレンジの広いカーブをテストし
てみたところ悪くない結果が出たので、「ダイナミックな雲と日陰の人物」といった
テーマの輝度が大きく二分する被写体の撮影など、場合によっては使い分けても良いの
かなと思っています。
CINE-DよりもノーマルからハイエストまでのDレンジを広く取れたので白飛びしにくく、
特性も対数的なので撮影時の露出コントロールもグレーディングも素直に扱えます。
肌色もCINE-Dほど黄色に振れることはありません。
機会がありましたら、一度試してみてください(笑)
「Natural-Log」の設定を書いておきます。
Natural
CON -5
SHARP -5
N/R -5~0
COL -5
Hu 0
HIGHLIGHT 0 (または-1)
SHADOW +2
MP +15
輝度レベル 16-255
18%ノーマルグレーから上に5STOP、下に-6STOP Dレンジがありますが
-4STOP辺りからはノイズが厳しくなります。
0%ブラック・・・・・・・・・7.5IRE
18%グレー ・・・・・・・・42 IRE
89.9%標準ホワイト・・・・・74IRE
+5STOP・・・・・・・・・・109IRE
以前、Raitankフォーラムに書いたSTAP-Logは最悪のネーミングとなってしまいましたが、あのカーブより僅かにローコントラストでノイズも穏やかに、色も比較するとニュートラルになっています。
GH4本体のみの内部記録の場合は4K(UHD)で収録してFHDにダウンコンバートすることでモアレ、ブロックノイズ、モスキートノイズ、センサーノイズ等が激減するのは既に御存じの通りですが、ダビンチレゾルブでグレーデイングすると
収録開始15フレーム後から階調が増えてバンディングが出にくくなるという不思議な現象のおまけまでついてきます(笑)
今後も興味深い記事の投稿、楽しみにしています。
----------------------------------
上の投稿、追記させてください。
あまり対数にこだわってもしかたがないですけど、「 HIGHLIGHT -1 」にしたほうが
ハイライト側の特性がより対数的になるみたいです。
ダイナミックレンジ(白飛び耐性)はどちらでも変わりませんけど。
あとがき
GH4 Optimal settingsは、目からウロコ。
私も色んな極端な設定で取ってみたけれど、こんな設定は試そうとも思わなかった。
私の出した答えは「Natural-Log」とそれなりに似たものになっていた。
自然な諧調を残しつつダイナミックレンジを広く取ろうと試行錯誤すると、やはりこのような設定に落ち着くのですね。
キチンと露出を測っている人と似たような結果を出せたようで、これはチョット嬉しいです。
んで、なんかSTAP-Logの方がダイナミックレンジが広いようなカンジですね。
私はSTDよりNATの方がダイナミックレンジが広くなる気がしたのですが・・・これは出てくる画が素直なカーブを描いているかどうか、の差なのかな?
C100 CLog 用のLUTと言うものを入手したら、これももう一度テストしてみよう。
と思ったけど、C100用Log LUTをPremiere Proとか、SpeedGrade で使う方法が全くワカラン。別に当てんでも良いやないか・・・という気がして来た。
だらだらと書いてしまい、まとまりが無くなって来たけれど、本日の更新はこれでおしまい。