2016.01.23: 仮想FDDとT98-nextの項目を修正
2016.01.15: WINRAM98+のリンク先を変更

PC-9801エミュレーターとしてT98-NEXTを選択した私ですが、今回触ってみた98エミュレータ3種とも必要最低限に覚書きしておきます。
Anex86とNeko Project IIも一応アレコレと弄ってみたし、今後全く使わない可能性もゼロではない為です。

各ツールの特徴や使用感は前ページに記載してあります
PC9801エミュレーターを導入してみる

98エミュレータ以外に用意するもの

PC9801で作動するプログラムや、実機およびそのROM
以下で紹介するエミュレーターは実機およびそのROMが無くても、それなりに作動します。
もちろんあった方が「より正確に」作動します。
PC98で作動するプログラム(ゲーム・ワープロソフト等)は絶対必要です。準備しなければ、エミュレータだけでは何も出来ません。

PC9801で作動するプログラムや、実機のROMには著作権があり、権利者が公開していない限りネット上で入手する事はまず不可能です。また違法性の高いものです。(注1)
参考リンク:エミュレーターって違法なの?。 - 教えて!goo

各自、自分で所有しているプログラムやマシンから自己責任でWindows機にデータを移動させ準備しましょう。
(注1)(現在も個人で開発したPC9801用アプリやゲームをネット上で配布されている作者さんはいらっしゃいます。そういうものは容易に入手ですますし、違法性はありません。)

FDD関連
PC98用フロッピー(1.2MB 1024/セクタ)を読み込むために必要。
用途や手持ちのFDドライブによって、以下3点のうちどれか一つは入手。

FDファイル操作
他にもっと良いものもあるかもしれませんが、とりあえず見つけた物、動いたものを。

98エミュレータ以外に用意するものここまで。以下、各98エミュレータの特徴メモ

スポンサー リンク

Anex86

ダウンロード:Anex86(vector)
どうやらPC-9801のエミュレータではなく、EPSON PC-x86 のエミュレータらしいです。
PC98実機からフォントデータを吸い出さなければ、一太郎(特に罫線)は激しく文字化けします。PC98エミュレータを応援するページ から「anex86のフォントを作る助っ人プログラム」というものをダウンロードして作成します。)

参考にするサイト
Anex86 PC-9801エミュレータ導入方法
PC98エミュレータ(Anex86)の使い方 - 復活!PC-9801 navi研

その他、ある程度参考に出来るサイト
Anex86
Anex86の導入

使い方覚書き

Anex86FDデータ作成
▲まず最初はFDイメージ作り。作成ボタンを押して

Anex86FDイメージ作成
▲必要なアプリやデータFDのデータを吸い上げ。
FD内のデータは自動的にFDイメージ化。簡単です。

Anex86起動
▲あとは立ち上げるだけ。

anxdiet.exe
▲同梱のanxdiet.exeを使用するとFDイメージ内のファイルをWindows上で操作可能。
ただし、少し不安定で一度に大量のファイルを扱えない。

Neko Project II

ダウンロード:ねこ
操作は一番簡単。と言うか全てHelpファイルに書いてある。
解説サイトが少ないのはHelpファイルで事が足りるからかもしれない。
現在Win9X用、WinNT用、PC-9821エミュ(Win9X用、WinNT用同梱)の3つのファイルがダウンロード出来ます。ドレを使用してもWindowsXP上で一太郎Ver.3無事作動しますが、Diskのフォーマット関連がOSに合わせたエミュじゃないと上手く作動しないっぽい。
あとはROM、フォント等々を実機から吸い出さなくても文字化けすらしていなかったのが嬉しい限り。

diskimage
▲PC9801のFDデータはディスクイマージュで吸い出すのが確実。
PC98用FDは1.25Mでイメージ化するみたい。
作成したFDイメージの拡張子は.xdfに。

NekoProjectからFDイメージ作成
▲また、ブランクディスクならNeko Project IIのメニュー「New Disk」からもFDイメージ作成可能。

ディスク作成
▲ファイル名、ラベル名をつけてOKを押せば新しいDisk完成。
FDのデータ吸出しは出来ない。また未フォーマットなのでエミュレータ上のMS-DOSからフォーマットを行う必要がある。

FDセット、起動
▲あとはエミュレータにFDをセットしてリセットすれば起動する。
添付のヘルプファイルが分かりやすく、順序良く導入手順が書いてあるので、以降はHelpファイルを読めば大体わかる。最初はこのエミュレータで慣れるのも手。

T98-next

ダウンロード
 作者AKIYUKIさんのHP
 古いT98-NEXT のページ
 新しいT98-NEXT のページ(暫定版?最新版はココ)

T98-nextはPC9821のエミュレータです。
サイト内Tips紹介ページ
・旧版:
T-98 NEXTの便利な使い方(Windows 2000/XPでPC98用FDのフォーマット)
・新版:64bit版Windows 10/8.1/7でも動くPC98エミュレータT98-NEXT

  • 新しいほうのT98-NEXTは暫定版のようですが、CPU100%にならず、64bit版Windowsでも安定作動します。
  • PC9821より古い時代のソフト一太郎Ver.3は動かないのではと思いましたが、ROM吸出しを行わなくてもしっかり作動してくれています。罫線含め文字化けもありません。
  • また、実機ROM吸出しツールも添付されているので、いざ実機からROMの吸い出しをしたくなった時も安心です。

※以下は、旧版T98-NEXTの情報です。
新版の情報はこちらのページ

解説サイトリンク
PC98エミュレータ(T98-NEXT)を動かす - 復活!PC-9801 navi研
T98nextをセットアップする(リンク切れ:http://hiyorinoie.hp.infoseek.co.jp/emu/emu98/t98n_1.htm)
T98-nextの導入(リンク切れ: http://kapitune.at.infoseek.co.jp/next.html)
T98‐NEXT(with CD-ROM)環境構築講座

T98-NEXT
▲まずは「New」ボタンでFDのディスクイメージを作成。

Diskイメージ作成
▲Windows機に付いているFDドライブを指定し、直接イメージ化する
(ドライブが3モードに対応している必要あり)

直接Disk操作
▲「デバイスマネージャ」タブからDisk.nhwを選択、詳細設定を開くと。。。

FDドライブ指定
▲FDドライブを直接指定可能。
つまり、Windows上でもPC98のファイルが直接操作出来ます。

注意
▲「Set」ボタンを押して「Eject」が表示される状態になって、初めてFDドライブがT98-NEXTにセットされた事になる。

またPC-98X1で使用でき、Windowsに接続できるプリンタがあれば、印刷も可能。

T98-NEXT画面表示設定
▲デバイスマネージャの「GDC」から画面表示設定が行える。
PC-98シリーズは画面サイズは640X400。Windowsで使用すると非常に小さい窓です。
T98-NEXTは1280X800にするとアンチエイリアスが利かないのでクッキリでオススメ。

T98-NEXT起動
▲あとは電源ボタンからエミュレータをスタートさせるだけ。

その他覚書き
 1.F12≫F10 で全画面切り替え
 2.F11≫F5 でFDD1差し替え
 3.F11≫F6 でFDD2差し替え
 4.F11≫F9 で作動中のエミュ停止
 5.F11≫F10 で作動中のエミュをリセット、再起動

 

あとがき

以上で私のPC9801データ救出作戦と、PC9801の資産を今後どのように運用していくか、98エミュ導入記録のレポは終了です。

どのエミュレータを使用するにも、まずはPC98実機のFDを読み込むために、PCのFDドライブを3モード対応にする必要があります。

T98-NEXTの場合、一旦FDデータを読み込んでしまえば後はWindows上に「仮想FDD」を作成し、そこからデータのやりとりをするのが一番効率が良いです。

Windowsの仮想FDDを1.2MB化する方法は後日紹介します。
コチラ≫T-98 NEXTの便利な使い方(Windows 2000/XPでPC98用FDのフォーマット)