このページでは、XPモードの使い方について説明します。

最初に補足説明。VirtualPCでは、 実機であるWindows7機=「ホストOS」/ 仮想マシンであるXPモード=「ゲストOS」「仮想OS」 と表現する事があります。

XPモードを利用する為の手順

XPモードのインストールは「XPモードのインストール方法」を
XPモードの設定については「XPモードの設定」を
お読み下さい。

「XPモードを利用する」ためには、

  1. Windows7では正常に作動しないソフトを
  2. XPモードにインストールして
  3. XPモードのデスクトップから実行
  4. またはWindows7上のスタートボタンから実行する

といった流れになります。

XPモードの起動・ソフトのインストール

XPモードの使い方~XPモード起動
▲クリックで拡大
Windows7上のスタートボタンから、「Windows XP Mode」を選択。

XPモード起動
▲Windows7のデスクトップ上で仮想のXPマシンが起動します。
これでXPモードが起動した事になります。

この仮想OS(XPモード)上で必要なアプリケーションのインストール作業を行えば、XPモードにインストールする事になります。

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インストールしたアプリの起動方法

Windows7から直接起動する場合
インストールしたアプリの起動方法
▲クリックで拡大
インストールしたアプリは、ホストであるWindows7上から直接起動する事が出来ます。
XPモードが起動していない状態でこれらのアプリケーションを実行しようとすると、起動にやや時間が掛かります。

XPモード上で起動する場合
仮想デスクトップ上でアプリケーションを実行
▲もちろん仮想デスクトップ上でアプリケーションを実行する事も可能

もっと便利に使いたい

統合機能
▲「統合機能を有効にする」を選択すると、Windows7とXPモードの間でコピー&ペーストやドラッグによりファイルのやりとりが自由になります。

XPモードで外付け機器を使用したい

XPモードでは、USBならば外付けのハードウェアもサポートしています。
PCIカード等の内蔵ハードウェアには対応していません。

USBの接続
▲XPモードでUSB機器を使用したい場合は、ツールバーの「USB」からXPモードに接続する機器を選択する必要があります。(既に接続されているネットワーク機器なども表示される場合もありますが、これは接続しなくてOK)
XPモードに初めて接続する際には、実機と同じようにドライバをインストールする必要があります。

 

アンチウィルスソフトは必要か?

ホストマシン(Windows7)がネットワークに接続している限り、XPモードにもセキュリティソフトは必要です。XPモードからブラウザ等でネットに接続する場合などは、必ずアンチウィルスソフトをインストールしましょう。

詳しくは「XPモードにセキュリティソフトは必要か?」へどうぞ

XPモードは使える?使えない?

Q:XPモード使えない?  A:使えますよ!
Q:XPモードは激重?   A:使い方を工夫ですよ!

リリース直後と比較すると、XPモードもかなり改善されています。Windows7RC時代や、正式版リリース直後にXPモードを利用してみて「ダメだこりゃ」と思った方も、ネット上の噂で「大した事ないな」と判断した方も、再評価してみる価値はあると思います。

統合機能ON/OFFについて(古い情報)

この項目は、リリース直後の古い情報です。
現在では、統合機能ON/OFFでアプリケーションの作動に差が出る事はほとんどありません。
一応記録として残してあります。

XPモード統合機能
▲XPモードの統合機能ON/OFF切替タブ

  1. 統合機能をON
    イラストレータ8.0など「WindowsVista/7では作動しない様々なツール」は(動くけど)激重になります。(RC版はβ版より数倍改善されているが、やはりまだ重いです)
    ホスト(Windows7)とゲスト(XP)のアプリ間でファイルやクリップボードのデータが自由にやり取り出来ます。接続したUSB機器もほぼ全てキチンと作動します。その他のハードは。。。作動する事もあるかもしれませんが過度の期待は辞めましょう。
  2. 統合機能をOFF
    16ビットコードで書かれたアプリケーション、Vista/7で作動しなかったソフトがキチンと作動してくれます。
    ホスト・ゲスト間でデータのやり取りがシームレスに行えません。
    接続したUSB機器の一部は作動しません。その他のハードはまず作動しません。

IE、Firefox、Word2000などなど、Windows7でも正常に作動するソフトは統合機能ON/OFF関係なく軽快に作動します。

当方で確認したツール

統合機能ON 統合機能OFF Windows7(x64)
から直接起動
Illustrator8.0 激重使い物にならない 軽快に作動 レイヤー機能が激重
PhotoShop6.0 激重使い物にならない 軽快に作動 レイヤー機能が激重
Ulead MediaStudio 動画と音声がシンクロしない 軽快に作動 起動しない
WaveLabLite 音が途切れ途切れ 軽快に作動 起動しない
MediaPlayerClassic
(参考:動画再生)
使いものにならない 30FPS以上出ない
コマ落ち激しいけど
統合機能ONより
数倍マシ
軽快に作動
IE、Firefox、Word2000など
(参考:
 7でも快適作動するもの)
普通に作動 普通に作動 普通に作動
 

64bit Windows7で動かなくなったアプリをXPモードで検証

64bit Windows7で動かなくなったアプリをXPモードで作動させてみると、だいたい以下の様になります。ゲーム以外は無事作動すると考えて良さそうです。

ステレオミキサー関連で使えなくなったツール>大丈夫です
16ビットコードの問題で使えなくなったツール>大丈夫です
EVR・エアロとの相性で使い勝手が悪くなったツール>大丈夫です
Directsoundの問題で使えなくなったツール>作動しますが、レスポンス悪いです
DirectXの問題で使えなくなったツール>・・・XPモードでも無理。
動画再生 > CPU使用率には余裕有り。でもカクカクで視聴に耐えない。仮想ビデオカードの性能の問題。

「軽快に作動しますよ」と言ってもVirtualPC2007レベルです。CPUは一個しか認識しません。
XPモードはビデオカードがS3 Trio32/64クラスなので、ゲームをやるのは苦しいです。

使用を諦めたソフト&ハードはひとつ

私はWindows98時代のUSB接続のペンタブレット(Vista以降で使えないモノ)を持っています。こいつが統合機能をONにすると使えるけど激重。統合機能をOFFにするとツールは作動するけどタブレット無反応。

古いハードウェアや、DirectXに依存しているモノは、XPモードでの利用も厳しいようです。

関連ページ

あとがき

私の利用方法では、 データの移動時・ハードウェア利用時には統合機能ON、データ編集時は統合機能OFFとキチンと使い分ければ、XPで使っていたアプリケーションのほぼ全てが十分な速度で作動します。(ハードに依存するソフトの中には厳しいものもあると思うけど。)

作動レスポンスはVirtualBOXやVMwareには及びませんが、Windows7Professional以上を利用すればXPのライセンスが不要な事からも、かなりアリな仮想PCだと思います。