ビデオカードの故障⇒代替品入手したため、色々性能チェック中。
その一環でBadaboomの最新バージョンを入手してエンコードテストを行ったのですが、順調に性能は上がっているようです。
Badaboomとは
NVIDIA製ビデオカードのCUDAというGPGPU(CPUの変わりにGPUで計算処理を行う機能)を利用して、動画のmp4(h.264)への変換を高速に行うソフト。
複雑な計算ならPCのCPUの方が高速。だけど単純な計算処理を複数同時に、大量に処理するならビデオカードに搭載されているGPUの方が優れている。
と言う事でBadaboomは1万円クラスのビデオカードでも最速CPUの処理速度に匹敵する変換速度を達成しています。ハイエンドビデオカードならその数倍の変換速度を出すことが可能です。
ダウンロード
Badaboom
上記よりダウンロード可能。
現行バージョンは1.2.1。
30日又は30回の使用制限付きお試しバージョン。
お試し期間中は画面左下にロゴが入りますが、新バージョンからロゴは小さく気にならないレベルになっています。
お値段は29.99ドル。
Badaboom(イーフロンティア)
日本では何時の間にかイーフロンティアが販売代理店に。
でもバージョン1.1.1
最新バージョンと比較してかなり性能落ちます。
イーフロンティアは海外ソフトを多数扱っていますが、その殆どが1年以上遅れて最新バージョンをリリースしていますので、頑張って海外で買うのがお勧めです。
(中には途中でバージョンアップを辞めて飼殺し状態なものが(-_-;))
エンコ性能、順調にアップ中
以前試した時との比較表。
(GPU 9600GT/ソース1440x1080地デジts素材/表内数値はFPS)
Badaboom 1.1.1 | Badaboom 1.2.1 | Core i7(3.7Ghz HT OFF) OS:x86 XP SP3 mencoderでエンコ | |
リサイズ無し (baseline) | 20.5 | 24.8 | 70 |
リサイズ無し (main CABAC on) | 20.0 | 24.0 | 22 |
960x540 (baseline) | 37.0 | 49.7 | 61 |
960x540 (main CABAC on) | 35.5 | 47.5 | 50.0 |
1.1.1と比較して、変換速度はだいたい20%ほど高速化しています。
ベースラインプロファイルでは負けていますが、Mainプロファイル、CABAC onならば、9600GTシリーズでもCore i7(3.7Ghz)と同等の変換速度が出るようになっています。
2世代前のミドルレンジビデオカードで最新のCPUに匹敵する変換速度が出るのは大きな魅力。たとえ3年前購入のPCでも、CPUがCore2duo、Athlon64X2クラスならこのスピードを出してくれるものと思います。(部分的にCPUに依存しているので、それ以下のCPUでは少し速度が落ちる)
画質や逆テレシネ性能はまだまだ
前回も「少し残念」と書いた画質については、現行バージョンでも殆ど変わらず。
ビットレートが足りていると布、髪の再現性アップした感じはあります。
ビットレート足りない時の破綻も、マシになっている感もあります。
でもmencoder、FFMPEG、x264でh264変換した場合と比較すると、20%程度ビットレートを多めにしないと同等の画質にはなりません。
しかし画面をストリームラインの数で分割して処理する方法なのを考えると、これは仕方が無い事なのかも。
画質固定(画質一定)でエンコードを行う場合、最高画質にしてもQT=26程度の画質にしかならないのも相変わらずで、とても残念。出来ればQT=18、少なくともQT=22クラスの画質が欲しいです。
一番期待した逆テレシネ(テレビの30iを24FPS化する機能)もまだまだ残念なレベル。
日本のデジタル放送動画を直接変換できないのも変わらず。
個人的には、逆テレシネの性能が改善されれば「購入したい」って所まで画質と変換速度は改善されてきた。がんばれBadaboom。もう少しだ!