IE9を使って、どうしてもMS Pゴシックで表示したい人の為の手順紹介。
半角英数字にもClearTypeが無効になるフォントを指定し、文字間隔を調整します。

簡単に手順を解説すると
  1. ブラウザのフォントをMS Pゴシックに変更して
  2. ブラウザの「ユーザー補助」で「スタイルを使用しない」にチェックを入れ
    • 2-1.「自分のスタイルシートでドキュメントの書式を設定する」にチェックを入れて、自分で用意したスタイルシートを指定する。
    • 2-2. 文字の間隔が妙に詰まるサイトは「互換表示」を有効にすると、適切な文字間隔で表示されるようになる。

これでよく解らなかった場合は、以下の図解手順を参考にして下さい。

1. ブラウザの指定フォントをMS Pゴシックに変更

IE9のインターネットオプション
▲クリックで拡大
IE9のURLバー右端の、ツールボタン(歯車) >「インターネットオプション」をクリックします。

IE9のフォントをMSゴシックに強制
▲クリックで拡大
(1)「全般」タブをクリック
(2)「フォント」ボタンをクリック
(3)「Web ページ フォント」をMS Pゴシックに変更
(4)「OK」ボタンをクリック

上記手順でブラウザの標準フォントがMS Pゴシックになり、日本語部分のClearTypeは解除されます。

2. Webページのフォントスタイルを無効にする

「1.」の手順だけでは半角英数字のClearTypeは有効なままです。さらにXML宣言されたWebページでは、IE9特有の文字間隔の調節が行われ、文字の間隔がかなり狭くなります。

以下手順で半角英数字のフォント指定や、文字間隔の調整を行います。

IE9のフォントをMSゴシックに強制、スタイルシートを指定する
▲クリックで拡大
(1)「全般」タブをクリック
(2)「ユーザー補助」ボタンをクリック
(3)「Web ページで指定されたフォントスタイルを使用しない」にチェック
(4)「自分のスタイルシートでドキュメントの書式を設定する」にチェック
(5)「参照」ボタンをクリック

自前のスタイルシートを指定する
▲クリックで拡大
以下で解説するスタイルシートを指定して、「開く」をクリック。
あとはOKボタンを押してウィンドウを閉じれば、IE9のClearTypeを無効にして全てのサイトをMS Pゴシックで閲覧することが可能です。

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2-1. スタイルシートを用意して文字間隔を調整

用意するスタイルシートは(私の場合)以下のような記述を行っています。
body,div,p,li{margin:0 0;
   text-align:left;
   font-family:"MS Pゴシック",FixedSys;
   letter-spacing:0.4px;
}
h1,h2,h3,strong,dt,b{
   letter-spacing:0.07em;
}
span{
  letter-spacing:0.7px;
}
pre{
   font-family: "MS ゴシック",monospace;
   letter-spacing:0;
}
table,input,code{
   font-family: "MS Pゴシック",FixedSys;
}

これを適当な名前の.cssファイルにして保存
赤字部分が文字間隔を調整している箇所になります。

ちなみに、IE9 + MS Pゴシック で文字の間隔が異様に詰まるのは、XHTML1.0宣言されたWebサイトっぽいです。しかしYahoo!などはHTML 4.01で宣言されているのに文字が詰まっているので、細かい発動条件はチョット不明。

注意事項&スタイルシートのキモ
  • スタイルシートには、ClearTypeが無効になるフォントを指定してやる事。
    • ClearTypeが無効になる英数字フォントはFixedSys以外にも沢山ある。
      とほほのWWW入門:フォントの一覧 font-family CSS フォント
      などを見て、ClearTypeが無効になっているフォントから、自分が読みやすいモノを選択すればOK。 (他にはDotumChe,Glim,Gungsuh,などがClearTypeが無効になる)
  • 指定されていないタグで表示される部箇所は、ClearTypeは無効にならない。
    • 気になるなら、あらゆるタグのプロパティでfont-familyを指定する。
  • 大きいフォントで表示される場合はClearTypeは有効になる。
    • MS Pゴシックも一定の大きさになるとClearTypeが有効になる。
  • IE9はClearTypeフォントに合わせて文字間隔が調整されるので、letter-spacingを使って少し広めの間隔を取ってやる方が読みやすくなる。
    • 文字の間隔がおかしくなるWebページについては別項で解説
    • letter-spacingは0.02~0.04emまたは0.4pxくらいがちょうど良いみたい。
  • 太字の場合、文字間隔の詰まり具合が更に酷い。
    • なので太字装飾に使われやすいタグは別途letter-spacingを広めに設定してやる。letter-spacingは0.04~0.07em くらいが最適か?
      自分の好みの字間になるよう、各自で調節。
    • 上記スタイルシートでは、h1,h2,h3,strong,dt,b,spanを指定しているが、良く行くサイトによってはdt,spanあたりは削除した方が読みやすくなるかも知れない。
  • 最終的には利用者が各自で調整すること。

これで全てのサイト表示がMS Pゴシックに変更され、文字間隔の詰まり具合も解消されている筈です。
あとは全て「OK」をクリックしてウィンドウを閉じていけばOK。

 

2-2. IE9の互換表示を利用して、文字間隔を調整する

XHTML1.0宣言されたWebサイトの文字間隔の調整は、IE9の「互換表示」を有効にする事でも調整可能です。この場合用意するスタイルシートにletter- spacingは不要。

IE9の互換表示
▲クリックで拡大
IE9のメニューバーから「ツール」>「互換表示」とクリックすると、適切な文字間隔で表示されるようになります。

注意&補足
  • 一度有効にした互換表示の設定はサイトごとに記憶されます。IE9やPCを終了させても設定は消えません。
  • 互換表示のチェックはドメイン毎に行う必要があります。
  • 互換表示を有効にすると、サイトの表示が大きく乱れる場合もあります。
    その場合は、互換表示は諦めましょう。

 

互換表示を行う場合のスタイルシート一例。
body,div,span,p,li{margin:0 0;
   text-align:left;
   font-family:"MS Pゴシック",FixedSys;
}
pre{
   font-family: "MS ゴシック",monospace;
}
table,input,code{
   font-family: "MS Pゴシック",FixedSys;
}

これを適当な名前の.cssファイルにして保存

 

あとがき

IE9はメイリオ等ClearTypeフォントでの表示を前提として設計されており、MS Pゴシックで表示されるサイトは、HTMLの書式によっては文字の間隔が不自然になり、微妙に読み難い状態で表示されてしまいます。

IE9でClearTypeを無効にし、フォントをMS Pゴシックに変更した場合は、文字間隔の調整も行いましょう。テキストの読みやすさが全然違うと思います。

IE9はメイリオで表示する場合はほぼノートラブルで利用できますが、MS Pゴシックで利用したい場合は・・・IE8に戻した方が快適に利用できます('Α`)

 

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