2020.06.13: リンク切れのチェックと整理
2008.03.02: 画像の差し替え
2008.1.27: IT追加
2007.03.13: 初出
インタレ解除とは、TVキャプしたものやDVDの映像に見られる不思議な縞々(インターレース)を解除する事。
実はこの縞々は一つのフレームで2コマ分の映像(フィールド)を写すための技術であり、PCで見る分には邪魔な存在だが大切な存在。無闇に解除するものでもありません。
でも やっぱりPCで見る分には邪魔(笑)
てな事でAvisynthのインタレ解除のフィルターを数個、具体例を使って解説。
▲サンプル(2008.03.02無難にホームビデオに変更。)
以下、上記画像を200%に拡大して説明します。
まず初めに、フィルタのかけ方と言うのは個人の好みがあり、考え方はマチマチ。インターレースは解除しないと言う考え方もある保存した動画をPCで見たいのか、TVに移したいのか、携帯で見たいかでも変わる。
また、私は2003年以降インタレ解除のフィルタを集めていないので、ひょっとすると、もっと良いものが登場しているかも知れない。あくまで参考程度に、という所で読んで欲しい。
まずは、私が実写でよく使う『SmartDeinterlace』。
SmartDeinterlaceを使うと以下のような効果が得られます。
▲SmartDeinterlace(1,10,true,true,true)の画像。
カーソルを乗せるとBlendFields
パラメータは(モード、閾値、denoise,fast,blend)で処理した画像。
閾値にはその人の好みが現れ、10~32で使う人が多いです。
普通にブレンドするよりも、シャープな絵になっているのが分かるだろう。
これは、閾値以下の部分をインタレ解除しない為だ。
大雑把に言えば、動きの大きい部分はブレンドし、動きの少ない部分はそのままにする。
スポーツ中継や、バラエティ番組、歌番組等、人間の顔がやや小さめに写る機会が多い番組にはコレがベストだと思う。
逆に、圧縮率を高めたい場合はBlendFieldsが適しています。
次に、人気が高く、利用者が多いと思われる『TomsMoComp』
▲TomsMoComp(1,5,0)で処理した画像。
カーソルを乗せると
SmartDeinterlace(1,10,true,true,true)
パラメータは(TopFirst,SearchEffort,VerticalFilter)、2番目、3番目の数値は偉大な先人達が導き出した最適値です。深く考えずそのまま使うのがベスト。
こちらもカーソルを乗せて比較できます。
TomsMoCompは動き補償機能搭載のインターレース解除プラグインと言う事です。
動き補償機能搭載ってのが良く解らないですが、
処理された画像を見る限り、インターレースの片方のフィールドを元に補完して画像を作っているようです。
非常にシャープで精度も高いのですが、フィールドが半分なくなっている為、動画として見た場合、動きが荒くなってしまいます。
私がTomsMoCompを使用する場合は以前2ちゃんねるで紹介されていた方法で2重化を行い、60fpsにして保存します。お気に入り番組にしか使いません。
インタレ解除(TomsMoComp)を使った2重化(60FPS化)
Avisynthを使う人たちの中でbbbと呼ばれる関数で、以下のように使いますfunction bbb(clip clip) { c2 = clip.ComplementParity().TomsMoComp(1,5,0) c1 = clip.TomsMoComp(0,5,0) clip = Interleave(c2,c1) return clip } #以上関数定義 Avisource("動画ファイル名.avi") bbb LanczosResize(512,384)#リサイズ Convolution3D(0,4,4,4,4,2.8,0)#ノイズ除去、この数値はかなり弱め return last |
映画、アニメ等、素材が24fpsの場合
Auto24FPS(true,24,16,"",false)で処理した画像。
カーソルを重ねると比較用にTomsMoComp(1,5,0)
で処理した画像になります。
ソースは30iなので無理やりですが、比較用なので了承下さい。
使用してみると気が付くと思いますが、Auto24FPSは時々盛大に解除残しが発生します。
DVDから映画をリッピングした際にはあまり発生しないのですが、TVキャプチャしたものは24fpsソースでもかなりの頻度で発生します。
また、最近のアニメは24fps、30fps混在なものが多々あり、面倒なのでインタレ解除はしない事にしています。
追記2008.1.27
現在はTVキャプチャした動画を24fps化するのに「IT」と云うフィルタを愛用しています 。
IT(fps = 24, ref ="TOP",blend = false)
という風に処理しています。
Auto24FPSより精度は高い気がしますが、ソースによってかなり挙動が違って来る気がしますので、キャプボ買換え、引越し等、TVキャプの環境が変わる度に確認した方が良いと思います。
以前、10個程度インタレ解除のフィルタを試し、最終的に使用しているのは上記3点です。
各フィルタは以下のものを使用。
BlendFields …MPEG2DEC2
SmartDeinterlace …MPEG2DEC2
TomsMoComp …TomsMoComp
Auto24FPS …warpsharpパッケージ
IT … IT (InverseTelecine)
ちなみにMpeg2にエンコする場合、再生するソフト、ハードにインタレ解除機能が備わっていますので、インタレ解除してはいけません。