AMDのビデオカードを使って、MoneroなどCryptoNight系の暗号通貨をマイニングする方法の紹介です。
(Walletの導入方法や使い方はこちら)
CryptoNight系暗号通貨のプールは反応の鈍い所ばかりなので、数日以上連続してじっくり掘れる人用のコインになります。
またWalletインストール時と同様、マイニングツールも注意事項が一杯です(^_^;
利用するツール
NsGpuCNMiner ( ダウンロード先)
※現時点ではCatalyst v13系とv14系が異なるツールとなっています。
自身のGPUドライバに合わせて利用しましょう。
※NsGpuCNMinerは、5%の寄付ウェアです。
(20ラウンド中1ラウンドは開発者のアドレスで採掘されます。)
補足
CPUマイナー・・・・・ Wolf`'s CPU miner / yvg1900 - Mu7 Miner
NVIDIA製GPU用マイナー・・・・・Tsiv NVIDIA GPU Miner
※CPU マイナーとNVIDIA製GPU用マイナーの使い方については、このサイトでは掲載予定はありません。
NsGpuCNMiner利用時の注意事項
- 大量の仮想メモリを消費します。
最低でも仮想メモリを16GB以上に設定しましょう。
▲クリックで拡大
コントロールパネル >システム>システムの詳細設定 >
詳細設定タブ>[パフォーマンス]設定 > [詳細設定]タブ > [仮想メモリ]>[変更]>16GB以上の数値を入力する - Windows8.1の場合、Windows Updateの度に仮想メモリの設定がリセットされる場合があるので、定期的にチェックしましょう。
- Scrypt系やX11~X15系で「Set GPU_MAX_ALLOC_PERCENT 100」を利用していた場合は、環境変数も一旦削除しましょう。
(PC環境によっては、マイニングツールを起動する前にPC再起動しないと安定しない感じもします。)
▲クリックで拡大
コントロールパネル>システム>システムの詳細設定>詳細設定タブ>
>[環境変数]>他のマイニングツールで設定したGPU関連の環境変数を削除 - オーバクロック、ダウンクロックしていると正常な作動をしない場合があります。まずはGPUをデフォルトの状態にして利用して見ましょう。
- cgminerやsgminerのような細かいパラメータの調整は出来ません。電圧やクロック数、FANの回転数の調整はAfterBurnerなどで行います。
バッチ例
NsGpuCNMiner.exe -a 2 -li 1 -u 41zymPXkVzzZ6f4mf2JoLb8PnszcK1RiKie8iJPkzHP78XBfCdVkdfC9qaWabLJzAKbskhs8irBw6aH43uJqTMn1PzpGwmM -p x
pause
※「-a 2」はR9 280X用のパラメータ(速度を2~3%犠牲にして安定度を上げるもの)です。
※「-li 1 」も安定性を上げるためのパラメータです。私のPC環境の場合、このパラメータを付けた方が速度も上がります。
※注意: 上記のまま実行すると、私のアドレスにコインが送金されます。
NsGpuCNMinerが正常に作動している例
無事ハッシュを見つけていくと、次のようなメッセージが出ます。
▲クリックで拡大
悲しい事に、結構な頻度で「Outdate share found」のメッセージが出ます。
このあたり効率は、Scrypt系やX11~X15系のマイニングツールより悪い感じです。
複数のプールを登録したい。
パラメータ「--failover-only」を使いたい
NsGpuCNMiner.exeと同じ階層に「pools.txt」というテキストファイルを作成し、1行に1つずつ、接続プロトコル+プール+ポート名を記述すればOKです。
stratum+tcp://monero.crypto-pool.fr:6666
stratum+tcp://mine.cryptoescrow.eu:3333
stratum+tcp://mine.moneropool.org:80
stratum+tcp://xmr.hashinvest.net:1111
stratum+tcp://mine.moneropool.org:7777
最近のバージョンは、最初から(リリース時点での)オススメプールが記載されたpools.txtが同梱されています。
挙動は「--failover-only」と似たような感じで、1行目のプールが応答しなくなると2番目のプールへ接続し、2番目のプールが応答しなくなると1番目と3番目のプールへ接続を試みる・・・というような挙動になります。
ビデオカードが不安定な時
- バッチ内の「setx GPU_MAX_ALLOC_PERCENT 100」の記述を取り除き、
環境変数リストからも「setx GPU~~~」の項目を削除しましょう。
- 例えばMSI R9 280X 3G+ Catalyst Driver v13.12の場合は、上記を行う事でビデオカードメモリの使用量が3GBから2GBに削減され、デスクトップ描画に余裕ができます。
(14.6では、メモリ使用量を少なくする方法をまだ発見できていません。「-li 1 」を付ける事でデスクトップ描画に余裕が生まれます)
- 例えばMSI R9 280X 3G+ Catalyst Driver v13.12の場合は、上記を行う事でビデオカードメモリの使用量が3GBから2GBに削減され、デスクトップ描画に余裕ができます。
- ダウンロード先から少し古いバージョンをダウンロードして利用して見ましょう。
- ※7/8頃にかなり古いバージョンが公式のダウンロードリストから消えてしまいました。。。
- 最新版は、ギリギリの所まで高速化チューンナップされており、旧バージョンと比較して不安定な気がします。
- ドライバを入れ替え、別バージョンのNsGpuCNMinerを利用して見ましょう。
速度の目安
ビデオカードに搭載されたメモリの性能が、ハッシュレートに直結します。
About 740 h/s on stock 290X (Hynix memory).
About 650 h/s on stock 290X (Elpida memory).
About 450 h/s on stock 280X (Hynix memory).
About 370 h/s on stock 280X (Elpida memory).
About 300 h/s on stock 270X or 6950 2GB.
メモリの品質により、シビアに速度が変わってきます。
オーバークロック耐性も、メモリの品質に大きく左右されます。
また、R9 280Xの場合、メモリクロック数を1375Mhzまたは1250Mhzに下げてもハッシュレートは殆ど落ちません。省エネ・低発熱化したい場合はメモリクロックを下げてみるのがオススメです。
CryptoNight系プールの注意点
Moneroプールの代表例: Cryptonote Mining Pool
▲クリックで拡大
現時点で存在するプールは、上記の様な未登録かつ自動払い出しのプールのみです。なんかこう・・・NOMP型プールの出来損ないみたいなプールばかりです(^_^;
・マイニング速度の反映には5~10分程度かかる感じです。
・時々ハッシュレートがゼロになり、30分~1時間更新されなくなります。
・ブロック発見が画面に反映されるまでに、3~4時間かかります。
・自動払い出しの閾値は0.1~0.5XMRとなっています。
・ビデオカードの性能が低い場合、自動払い出しが行われるのは数日後・・・なんて事もありえます。
なにかおかしいぞ・・・と思っていると、マイニングツールから以下の様なメッセージが出る事もあります。
▲クリックで拡大
「このプールは、20分の間 job を受け付けてくれません。何かおかしいです」
CryptoNight系プールを転々としてみましたが、ドコを選択してもこういう状況は発生するようです(^_^;
私の環境では、(採掘開始の2~3時間を除けば)理論上の採掘量の0.8~0.9倍のXMRが採掘できています。しかしプールの反応が遅い分、採掘開始と終了の際のコインがどれくらい取得できたかの判断は非常に難しいです。
少なくとも、「2~3日じっくり掘る人」でなければ、利用は難しい感じがします。