Windows 10 バージョン1709 にて一定条件下でWindows Update 経由で更新プログラムが配信されない問題

Windows 10 バージョン1709 (Fall Creators Update) のPro版以上で、一定条件下ではWindows Update経由で更新プログラムが配信されない問題が確認されています。

このページのざっくりした内容

「グループポリシー」もしくは「設定アプリ」で Windows Update のサービス提供モデルを「半期チャネル (※従来のCBB)」に設定し、延期日数をゼロ以外に指定すると毎月更新されるはずのセキュリティ更新を含む累積更新プログラムなどが配信されない状況になります。

補足情報

この問題はMicrosoftでも把握しており、近日中に修正が入るとの事です。
海外サイト (こちら) には「Update: As per the latest update we got from Microsoft, the bug has been fixed. 」の文言があり、既に解決しているように見受けられますが、手元のPCではまだ解決していません。
この問題はIP版では解決しており、近日中に修正プログラムが配信されるのかもしれません。(仮想PC含めてもこれ以上PC増やせないので検証は無理)

このページについて

サイト内の別ページ (複数) で以前にも紹介していた情報です。サイト内のコンテンツ管理が煩雑になったため、個別ページを作成し情報を集約しておくことにしました。

発生条件その1

「設定アプリ」の「Windows Update」＞「詳細オプション」で
(1)「半期チャネル(無印)」に設定している
(2)「機能更新プログラム」の延期日数を0以外にしている
- ▲クリックで拡大
  現時点では (2)「機能更新プログラム」の延期日数をゼロにしなければ品質更新プログラム (通常のWindows Update) すら配信されない。
- 問題の解消方法
  延期日数をゼロにする

発生条件その2

グループポリシーエディタの「Windows Update for Business」の「プレビュービルドや機能更新プログラムをいつ受信するかを選択してください」を利用して CBB (半期チャネル) 設定を行い、更新プログラムの適用を延期している。
- ▲クリックで拡大
  この画面で更新プログラムの適用を延期すると問題が発生する。
- 問題の解消方法
  延期日数をゼロにしてみる、この項目を「未構成」に戻してみる

発生条件の解説ここまで。
上記の設定画面のアクセス方法が分からない場合は以下で。

上記設定画面へのアクセス方法

「設定アプリ」の「Windows Update」へのアクセス方法

▲クリックで拡大
(1) スタートメニュを開く
(2) 歯車マーク (設定アプリ) を開く
(3) 設定アプリで「更新とセキュリティ」を選択する。
「更新とセキュリティ」が開いたら、詳細オプションを選択

▲クリックで拡大
(1) Windows Update を選択
(2) 詳細オプションを選択
詳細オプション画面が表示されます。

▲クリックで拡大
ここで半期チャネルを指定する場合、当面の間はこの項目は「0」を指定するようにしましょう。

グループポリシーエディタの「Windows Update for Business」へのアクセス方法

「Win」キーと「R」キーを同時に押す。

「ファイル名を指定して実行」が開いたら「gpedit.msc」と入力します。
グループポリシーエディターが起動したら以下のフォルダに移動。

▲クリックで拡大: ※画像はバージョン1709のもの
[コンピューターの構成]
　＞ [管理用テンプレート]
　　＞ [Windowsコンポーネント]
　　　＞ [Windows Update]
　　　　＞ [Windows Update for Business]
ここで開いた右ペインの [プレビュービルドや機能更新プログラムをいつ受信するかを選択してください] を選択。
該当する設定画面が開きます。

▲クリックで拡大:
ここで半期チャネルを指定する場合、当面の間はこの項目は「0」を指定するようにしましょう。

設定画面へのアクセス方法ここまで。
以下、注意事項や補足情報など。

注意事項

グループポリシーエディターで機能更新プログラムの設定を行うと、「設定アプリ」側の「Windows Update」の設定が一部グレーアウトするようになります。

▲クリックで拡大
また、手元の3台の Windows 10 PC で延期設定の変更を行った所、「設定アプリ」で行った延期日数と「グループポリシーエディタ」で行った延期日数の変更は連動していないように見えます。
※訂正: この設定を行った場合、PCの再起動が必要でした。

半期チャネルについて

Windows 10 のサービス提供モデルの名称が、「Current Branch for Business」などの表記から「半期チャネル」という表記に変更されています。

「Current Branch」→「半期チャネル (ターゲット指定)」
「Current Branch for Business」→「半期チャネル」
「半期チャネル」は英語表記で「Semi-Annual Channel」
- 略してSAC
「半期チャネル (ターゲット指定)」は英語表記で「Semi-Annual Channel Targeted」
- 略してSACT

※半期チャネルについて参考リンク

Microsoftの解説
Windows 10 のリリース情報: Current Branch、ビルド履歴
こちらが分かりやすい
第23回「CBB」から「SAC」へ　Windows 10のモデル名が変わった理由 (1/2) - ITmedia エンタープライズ

このページの情報は以上です。