Avira AntiVir Personalは作動が軽く、高い検出力を誇り、無償で(個人利用に限り)使用できる大変便利なアンチウイルスソフトです。2009年3月に公開されたバージョン9では、新たにスパイウェア、アドウェアの除去機能も搭載されました。

と言う事で、遅ればせながらAvira AntiVir Personalをバージョンアップ、その使用感をレポしてみたいと思います。

Avira AntiVir Personalの作動環境

さすがにVer.7の頃の「最低Pentium133MHz以上」に比べ要求スペックは上がっていますが、それでも相変わらず低目の要求スペックです。古いパソコンでもかなり軽快に作動してくれます。

が、その作動速度はと云うと、以前ほど「これは軽い!」と云う印象はありませんでした。

前バージョンに比べると、「ガード機能を有効にしているとOSが遅くなる」事が体感でわかります。
ノートンやウィルスバスターなど一般的な市販ソフトもここ数年は上手く軽量化が進んでおり、「軽いウイルス対策ソフト」という肩書きは過去のものになっているかも知れません。
(それでも低スペックPCで作動させるとかなり軽い部類に入ると思います)

確認したPC
PentiumM 1.7Ghz、メモリ512MB
  ノートン(2004)やAvastより軽い。AntiVir Personal Edition Classic(2007年Ver)より重い
  OSを操作してみて「重い」「軽い」が明らかに感じ取れる。
  このレベルのPCならば、2年前のAntiVir Personal Edition Classicのまま使用したい。
Core i 7 920(3.5GHz)、メモリ3GB
  ノートン(2004)やAvastより軽い。AntiVir Personal Edition Classic(2007年Ver)より重い
  「重い」「軽い」は体感でほとんど解らない。

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ダウンロード

Avira AntiVir Personalは、以下からダウンロード出来ます。
Avira Free Antivirus Products
▲現在一番左の「Free」のアイコンからダウンロードページへ行けます。

インストール

ごく一般的なインストール方法でインストール出来ますが、他のアンチウィルスソフトを含め、常駐ソフトは切ってからインストールを行いましょう。旧バージョンからのアップデートは上書きで大丈夫です。

またインストールの際、ネットへの接続とe-mail、名前などの入力が必要になります。
使用期限が切れた際のID発行メールが届いたりしますので、捨てメアドで登録すると困ることになります。(捨てメアドで登録してしまいライセンスが切れた場合の更新方法はこちら

Avira AntiVir Personalの日本語化

新バージョンについては、まだ日本語化パッチを公開されているサイトはないと思われます。「英語のままで大丈夫」という人だけ使いましょう
(操作は簡単なので、そこそこの英語力で使いこなせます。コンピュータ用語が分かる方ならば恐らく大丈夫です。)

スパイウエア、アドウェアの除去能力について

Avira AntiVirでスキャンした後、定番ツールであるAd-Aware SE、Spybot- Search&Destroyなどでスキャンをかけると、10個前後のスパイウェア(クッキーなど)が検出されました。
「沢山検出するほど優秀」と云うワケでは無いのですが、スパイウエア検出にかけてはまだまだこれからかもしれません。今後のバージョンアップに期待する所でしょうか。
スクリーンショットを取り忘れたので画像がありません(^_^;

各種設定、使い方について

解説が長くなりましたので、使い方については別ページを設けました。
Avira AntiVir Personal Ver.9の使い方
上記を参考にして下さい

 

追記:例外機能が作動しない?

現行(2009.05)最新バージョン9では、起動画面から直接選択できる「Complete system scan」では、アーカイブ内のウイルススキャンの設定は無視され、強制的にアーカイブ内含め全スキャンを行います。
アーカイブ内のスキャンを除外したい場合は、設定後に
local protection→scanner→local drivesでスキャンを行います。
コメントで情報をくれたもんろさんありがとうございます。

その他スキャンファイルの例外設定ですが、
 ・Scan例外設定でドライブ丸ごと指定
   →ドライブ直下のファイルのみスキャン対象から除外
     各フォルダ内はスキャン実行
 ・Guard例外設定でドライブ丸ごと指定
   →直下のファイル、フォルダ含めドライブ全体がスキャン対象から除外

と、作動が異なります&修正前に書いた文章は私の記憶違いでしたので注意です。

 

例外設定を組みたい場合は次項を参考にしてください。

例外設定の組み方

Avira AntiVir Personalには、エキスパートモードから「例外設定機能」が選択できるようになっており、ガード時、スキャン時別々に特定のドライブやフォルダを検出対象から外す事が可能です。

例外設定機能:スキャン
▲スキャン時の例外設定機能。
Configurationから詳細設定が面に進み、
Expert modeにチェック≫Scan≫Exception
で検出対象外にするドライブ、フォルダを指定できます。

「過去のデータを整理してあるドライブ・フォルダ」「絶対にウイルスが潜んでいない自信のあるデータ」などはこの設定をしておく事でウイルススキャンを手短に済ませる事が可能です。

 

アーカイブを対象外に
▲同じくExpert modeにチェック≫Scan≫Archivesから圧縮ファイル設定画面に移り「Scan archives」のチェックを外す事で、圧縮ファイルの中身のウイルスチェックをしないようにする事が可能。
サクッとウイルスチェックを済ませたい時には便利な設定ですが、ダウンロードした圧縮ファイル内にウィルスが潜んでいるってのは割と良くある話なので、この設定で常用するのはお勧めしません。

 

ところが問題発生。例外設定は便利な機能な筈なのですが、、、、

まずは圧縮ファイルをウイルスチェックしないようにしてスキャンした時。

ウイルススキャン画面
▲ご覧のように例外ドライブ内もチェック中。
その中の圧縮ファイルも、展開してチェック中です。。。
そして中にウィルスが混入してても検出してくれません(テストしてみた)。
なんなんだろう、現在の仕様、、、

※上段追記情報の通り、現在完全スキャンを設定するとアーカイブ除外設定は無視されます。

次に、普段使わないドライブを例外設定にした場合。

ウイルス判定
▲「2ちゃんの壷」の過去ログ二つがウィルス判定を食らいました。
(ヒューリスティック(経験則に基き疑わしいファイルを検出する機能)の誤検出ってヤツです)
Hドライブは丸ごとウイルスチェックの例外設定をしている筈なのですが。。。

フォルダ単位で例外設定した場合は有効になるようですが、ドライブ単位で指定した場合は無効になるようです。設定後、PC再起動しても変わらず。
(これは私の記憶違い。前バージョンもドライブ単体指定ではドライブ直下のファイルのみ検出対象から除外します。各フォルダ内は普通にスキャンします)

 

ウィルススキャン速度

ウイルスチェック中

750GBのHDD(データ量250GB)のPCで、
アーカイブ除外、例外設定ありで49分20秒でスキャン終了。
アーカイブ込み、例外設定なしでは1時間50分かかりました。

ちなみに旧バージョンはアーカイブ除外、例外設定ありで38分で終了。
10分遅くなっているのはアーカイブ内のファイルも検出対象になったからでしょう。。

まとめ

 ・英語が苦にならない
 ・なるべく安い・または無料で使いたい
 ・軽くて検出力が高いアンチウイルスソフトを使いたい
って方には今まで通りオススメのツールになります。

ただしここ1年前後に発売されたアンチウイルスソフト(作動が軽いと謳っているもの)から乗り換えてみても、そんなに「軽い」と感じる事はなさそうです(^_^;