AfterEffects CC、PremierePro CC、PowerDirector14、この3つのスタビライザー (手振れ補正機能) の違いや効果的な使い所をメモしたページ。手振れ補正機能は、3ツールでかなり違いが出ます。それぞれのツールで得意分野が違います。
ただし今回の更新は画像比較とか細かい手順解説とかなしです。
ことのはじまり
1.5mほどのやぐらを組んでもらいその上で撮影したら 三脚使ってもブレブレだったw
手振れ補正切って2時間 長回しした素材もある。どうしようwww
結論
- 長時間動画はPowerDirectorで。
中庸な結果が出るので使いやすい。 - 一番大きく補正するのはPremiere Pro。
大きな手振れをガツンと補正したい場合は Premiere Pro で。ただし素材によってはちょっと効きすぎな時もある。 - 細かい微修正を行いたい場合や、手振れ補正以外の処理も行いたい時、ローリングシャッターが酷い場合などはAfterEffectsで
- 細かい調整したい素材、短い素材、微妙な手振れ素材はAdobeのツールの方が得意。
- PowerDirector は エンコード出力時に スタビライズを行うため、長時間動画に適用しても重くなりにくい。ただし細かい調整は難しくなる。
- AfterEffectsの「ワープスタビライザー VFX」と Premiere Proの「ワープスタビライザー」は、UIは同じだが全然違う。詳細は後述。
AfterEffects と Premiere Proの違い
ほぼ同じツール、アルゴリズムの筈なのに、スタビライザーの効き具合が全然違う。Premiere Proの方が倍くらい強く効く。なんかパラメータが違う。
効き方の傾向は同じに見える。
単純にスタビライズするだけなら、どっちを使っても問題ない感じ。
モーショントラックや他の効果と連動させたい場合、複数トラックしたい場合などはAfterEffectsで。
ローリングシャッターが酷すぎる場合のメモ
AfterEffects でワープスタビライザーとローリングシャッター補正を別々にかけると多少マシになる。それ以上のブレは静止画出力してPhotoShopのブレ補正エフェクトで処理(多少マシになる程度)
長時間撮影した動画や、ブレがひどすぎる動画の場合
圧倒的に PowerDirectorの方が便利
- PowerDirectorは長時間動画でも処理できる。
PremierePro、AfterEffectsは 解析に時間がかかり過ぎる。- FHD素材の場合 1~2分の動画が限界。
4K素材の場合20~30秒が限界。 - 細かい調整や、レンダリング前に効果を確認したい場合はAfterEffectsやPremiereProを使う方が良いが、これらはスタビライズの処理に途方もなく時間がかかる。
- FHD素材の場合 1~2分の動画が限界。
- ブレが極端に大きい場合
- PowerDirectorは初期設定に任せてOK。
ブレブレの動画でもなり良い感じにスタビライズしてくれる - PremierePro、AfterEffects はスタビライズが効きすぎてしまい、かなり手動調整が必要になる。
- PowerDirectorは初期設定に任せてOK。
- 極端な例
- 例)クロマキー処理するため、グリーンバックで撮影。しかも手持ち撮影 (または移動撮影) した素材
- 背景が均一な場合、PremierePro、AfterEffects は被写体を極力動かないようスタビライズする。
- 結果、スタビライズの適用量が半端無い状態になる。FHD素材がSD素材レベルまで劣化したり、必要な部分まで切り取られたりする
- PowerDirectorは 通常の撮影と同じレベルのスタビライズをしてくれた。
- 例)クロマキー処理するため、グリーンバックで撮影。しかも手持ち撮影 (または移動撮影) した素材
最近 PowerDirector を使う事が無くなったなあ・・・・と少々嘆いていたけれど、長時間撮影したぶれ動画の場合、PremiereProやAfterEffectsのスタビライザー機能は使い物にならないと知り、PowerDirector を持ってて良かったなあ、と思う今日この頃ですヾ(*´Д`*)ノ