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2018.07.08: BIOSをアップデートしたらファン制御できるようになったので追記

2018.07.03: 初出


前ページの続き。
Ryzen 2700X + ASUS ROG CROSSHAIR VII HERO の構成で新PCを組んだ後、約2週間使った所で気が付いたこと、発生した問題のメモを書き残したページです。

写真はPCケースを開いたところ
Ryzen 2700X + ASUS ROG CROSSHAIR VII HERO

ASUS ROG CROSSHAIR VII HEROについての記載が多めです。
一部、先代メインPC (Core i7 + P9X79 Deluxe) との比較も記載しています。

新PCの構成

前ページでも書いたもの。
とりあえずこのページを読むための予備知識として記載。

CPU: AMD Ryzen 2700X
M/B: ASUS ROG CROSSHAIR VII HERO (以下C7H)
MEM: CORSAIR CMR32GX4M4C3000C15 (8GB x 4/DDR4 3000MHz)
CPUクーラー: LEPA LPWAC240-HF
OS: Windows 10 Pro (パッケージ版)

CASE: Cooler Master CM 690 III (CMS-693-KKN1-JP)
電源ユニット: Corsair RM650x CP9020091-JP
GPU: Gigabyte GeForce GTX 1070 G1 Gaming (前PCから流用)
光学ドライブ: 外付けで対応 Pioneer Ultra HD Blu-ray BDR-XD07J-UHD

ストレージ

まえおきおわり。このページの本題ここから。

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マザボ: ASUS ROG CROSSHAIR VII HEROについて

まずはマザーボードのお話から。
以下、ASUS ROG CROSSHAIR VII HERO は C7Hと略して記載。

ASUSマザーは不人気?

このマザー購入後、C6H や C7Hの 情報をネットで入手しようと思うと結構苦労する事に気が付いた。

VRM温度はあまり高くならない

C7H 購入後、C6H のレビューで「VRM温度が高すぎる」という情報を多数読み、かなり心配していたが、C7H は VRMが異様に高くなる問題は解消されていた。杞憂だった。

  • C7H ではこの問題は対策されているが、私が購入した直後 (2018年5月初旬)では、実際に自分で確かめるしかなかった。
  • 現状 Premiere Pro、x264、FFmpegなどで計12時間分の4K動画をFHDに変換したくらいで、Prime95などの高負荷なベンチマークはまだ行っていない。ここまでの計測では VRM温度は40~50℃程度 (ちなみにその時のCPU温度はCPU (Tdie) でMAX 70℃。)

CPU温度はどう確認すべきか?( CPU(Tctl) と CPU (Tdie) )

HWiNFO64には「CPU(Tctl)」と「CPU (Tdie)」、二つの温度表示がある。この2つ、計測される温度がかなり違う。

  • 「CPU(Tctl)」と「CPU (Tdie)」、どっちが正しいのか、なぜ異なる温度が表示されるのか、とても迷った。
  • どうやら HWiNFO64の「CPU(Tctl)」は「FAN制御用の温度」が表示されるらしく、Ryzen 2700X の場合は10℃のオフセットが入っている (つまりCPU (Tdie) より10℃高く表示される)
  • 先の温度計測中、CPU(Tctl)は80℃まで達する事があり「この程度の負荷で80℃とか大丈夫か?」と思ったが、実際のCPU温度はどうやらこれより10℃低いらしい。

UEFI BIOS上からファン制御できない?

UEFI 上の機能を使ってFANコントロールを行っていたが、どうも思った通りにFANの制御ができない。

2018.07.08 追記
BIOS を 0702 にアップデートしたら 正常にファンコントロールできるようになった。以下、BIOS バージョン 0601 時代に書いたもの。

  • CPU_FANに接続したFANのみ、意図通りに制御できている感じ。
  • それ以外のコネクタに接続したFANは、BIOS上の設定で意図通りにはファンの回転数が変わらない。
  • ドコを間違えているんだろ・・・・?と謎だったが、最近になって同じようなレビューをいくつか読むことができた。どうやらマザボのファン制御にバグがあるらしい。
  • 2018.07.08 追記
    バグではなく、Q-fan configuration の設定が CPU FAN 以外はデフォルトで固定化されていた。
  • まあ、マザーボード上のFANコンは、どのメーカーの製品も一長一短らしいので、あまりこれに頼るような事はしないでおこうと思った。

SMTを無効にするとスリープできない

SMTというのは、Intel の CPU でいうHTTの機能。これを無効にすると、スリープに移行できなくなった。どうも他のマザーでも発生している感じ。

マザーボードに関するメモここまで。

PCトータルで見た場合に気が付いたこと

OSのインストール

  • Windows 10 バージョン 1803 をインストールした
    • 特に問題なくインストールできた。
    • この構成であれば USBメディアでOSインストールするのが普通なのだが、外付け光学ドライブを利用してみた。
      • 光学メディアからのブートも問題なく、普通にOSインストールできた。
        ※ 利用したドライブは Pioneer Ultra HD Blu-ray BDR-XD07J-UHD
      • 光学メディアの転送速度が足を引っ張るため、OSインストール時に M.2 SSDの速さを体感できたのはCドライブへのコピーが終わった後のみ。
    • あと、Windows 10 Pro のパッケージ版とDSP版の値段にほとんど差がなくなっていたことや、価格が2万4千円もすることにビックリした。
  • ビデオカード関連でプチトラブル
    • OSインストール後 1時間くらい経った所で 3~4分ほど画面が真っ暗になった (放置してたら元に戻った)
    • 最初の1日、モニタの明るさの調整ができなかったり、モニタの色味がおかしかったが、何の対策もしないまま放置。翌日には正常な状態となった。
    • これら ビデオカード・モニタ のプチトラブルは想定の範囲内。問題なし。

Wi-Fiの速度が戻った

  • 前PCの通信速度
    2012~13年頃・・・・通常 30~40Mbps/MAX 50~70Mbps
    2013~14年頃・・・・通常 20~30Mbps/MAX 40~50Mbps
    2015年頃から・・・・通常 15~20Mbps/MAX 30~40Mbps
  • 新PC通信速度・・・・通常 25~40Mbps/MAX 60Mbps
    ※ 光 100Mbps ベストエフォート契約
    ※ 通信に利用するWi-Fi機器は同一のもの (USB子機のみ何度か買い替え)
  • このブログ内ではここ数年、メインPCのUSB無線LANの通信速度が遅くなっていた事を嘆き、いろいろと書き残していたが、どうやら前PCは
    • USB2.0 ポートも劣化していた
    • Windows 7 時代から 何度もアップグレードを繰り返したため、OS内にゴミが溜まっていた
    このどちらかも影響を与えていた部分が大きかったと思われる。
    (もしくはほぼ同じタイミングで回線の混雑が解消された?)

ブラウジングがかなり快適になった

前PC (Core i7 3930K +メモリ16GB) でもインターネットを利用するのに十分なスペックを持っていたハズなのに、新PCでネット利用が快適になった事にはビックリした。
※ 前PCに逆戻りするとストレスを感じる、というレベルの差ではない。

要因はいろいろ考えられる。

  • 前述のWi-Fi速度が1.5倍くらいになったこと
  • Cドライブに M.2 SSDを利用したこと
  • 前PCは最後にクリーンインストールしたのは2014年頃でありユーザープロファイルに無数のゴミがあったこと
  • SandyBride世代のCPUはもう時代遅れであることなど

通信速度やストレージ速度に依存しない部分でも高速化を感じることが多いため、「SandyBride世代のCPUは時代遅れになりつつある」と考えるのが一番正しいと感じる。

この件の補足

  • 実は4月にノートPCも新調している。
  • このノートPCはスペック的には 3930K に遠く及ばないのだけれど、こちらも 3930Kより快適にブラウジングできている。
  • やはり「SandyBride世代のCPUは時代遅れになりつつある」という考えで良いと思われる

その他で気が付いたことや問題点

現時点では問題点は1点のみ。Premiere Pro CC 2018 の作動に不安を感じる。
あと、PCケースのトレンドが大きく変わっていた事にビックリした。

Premiere Pro CC 2018で発生した問題

Premiere Pro CC 2018がハングする。

  • このマシンをセットアップしてから最初の4~5日は、Premiere Pro CC 2018 が使い物にならないレベルで頻繁にハングした。
  • クラッシュではなくハング。
    リセットボタンでPCを復旧させた後はエラーログが残っておららず、原因がわからない (感触としてはビデオカードが原因っぽい)
  • その後、何も対策しない、何もアップデートしないまま、4~5日経つとこのハングは発生しなくなった。謎。
  • ハングになりそうな原因を強いて挙げれば、その4~5日は HWiNFO64 や GPU-Z、タスクマネージャーなどで PCをモニタリングしながらPremiere Proを利用していた。

H.265/HEVCのデコードが重い

  • Ryzen は 同世代の Core i7 と比較して H.265/MPEG-H HEVC のエンコードが多少遅くなる、という情報は仕入れていた。
  • しかし Premiere Pro で H.265/MPEG-H HEVC のデコードも重くなることは想定外だった。
    • ソース: GH5Sで撮影した4K HEVC
    • Premiere Pro CC 2018 で行った処理
      1. RGBカーブで色調補正
      2. FHDにリサイズ
    • 上記の処理だけで Mpeg2 出力しても、90分の動画出力に8~9時間かかる。CPU使用率15%くらい、GPU使用率10%くらい。
    • 恐らく現時点では、HEVC はCPUでデコードされ、かつマルチスレッド化されていない。

AviSynth + x264 で発生した問題

  • x264_launcher (avs2yuv_x64.exe) が AviSynth 経由の *.d2v ファイルを読み込んでくれない
    • 具体的には、DGDecode.dll や MPEG2DEC.dll を利用した「MPEG2Source("hoge.d2v")」が読み込みエラーになる。
    • VirtualDubMod は、上記で正常に読み込める
    • 32bit版 (avs2yuv_x86.exe) は読み込み可能か? 32bit版の x264.exe だと変換処理できる。
    • 現環境には Haali Media Splitter や LAV Filters をインストールしていないので、それが原因かな?とも思っている (Ryzen固有の問題ではないかもしれない)
    • ffms2.dll を利用すれば avs2yuv_x64.exe が 「MPEG2Source("hoge.d2v")」で*.d2v ファイルを読み込み可能になった。(よく分からないがこれで解決)

PCケースのトレンドがすっかり変わっていた。

田舎の小さなPCショップには、フルタワーやミドルタワーのPCケースがほとんど売っていなかった。この20年間ほとんど変化を感じなかったPCケースのデザインに、大きな変化が発生していた事にビックリした。

店頭で感じた変化

  • HDDやSSDを4~5台積むことを前提にしたケースが減った。
    • あってもパネル裏に隠すようなシャドウベイとか。とにかくコンパクト設計が主流
    • とにかくフルタワーやミドルタワーのPCケースが少ない。
      ちっちゃいPCケースが並んでいた。
  • 光学ドライブ付けない前提でフロントパネル部分が (空気取り込み口はあるけれど) 完全に塞がっているPCケースが多く、これもビックリした。
  • 光りモノケースが流行っていることは知っていたので、これはあまり驚かなかった。
  • 私は武骨でオーソドックス、かつ Nvidia GTX 1070 (OCモデル) がスッポリ入るような大きめのPCケース (でもミドルタワーの大きさに収まるサイズのもの) が欲しかったのに、そういうタイプのケースは数えるほどしかなかった。

という事で「こんな感じのPCケースが欲しいなあ」という希望に沿った製品は その時の店頭には Cooler Master CM 690 III しかなかった。

今回はここまで。
新PCネタ、もう少し続きます。

おまけ: 先代PCの思い出

ちょっとここで、先代PCの思い出というか、記念として残しておきたい画像を貼っておく事にする。

先代PCのマザーボード (P9X79 Deluxe) VRM付近の写真

Ryzen 2700X + ASUS ROG CROSSHAIR VII HERO
▲クリックで拡大
VRM、DIGI+ から伸びたヒートパイプは焦げ焦げになっている。かなりイヤな臭気が (ほんのりだけど) 発生し、冷や汗をかいたことを覚えている。

  • 2012年1月 (購入から1週間前後の頃) 、3930K を 4.7GHz にオーバークロックし Prime95 を4~6時間ぶん回した時に焦げてしまったのだ。
  • この状態になっても6年間元気に稼働してくれた。
    • 2~3時間連続の動画エンコ、6~8時間の3DCGレンダリングなどは、数えきれないほど行った。
    • 2014年は、仮想通貨マイニングのために3~4か月ほど24時間フル稼働も行った。
    • 2012年~2016年後半までは、4.3~4.2Ghz のオーバークロック常用にも耐えてくれた。※ Windows 10 バージョン1607時、PCの不調を切り分けできず定格に戻した。以降は定格運用が続いた。
  • マザーもCPUも電源もメモリも、非常に酷使したPCだったが、無事ここまで運用できたことを感謝したい。

このページは以上。

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