※このツールは販売終了しています。

GPGPU(CUDA)を利用した超高速 zip パスワード解析ツールが市販されたと聞いて、ワクワクが抑えきれなくなり購入してみました。今となっては低スペックの部類に入る9600GTでも、5桁のパスワードは一瞬、6桁のパスワードも15秒~1分で解析しちゃいます。

パスワードゲッター
▲クリックで拡大

購入したのは、「パスゲッターPro」というツール。
定価6800円、実売5,000円前後。

パスゲッターProは、NVIDIA製ビデオカードに搭載されたCUDAテクノロジーを利用して超高速にパスワード解析を行います。ビデオカードの性能によりますが、CPUのみで解析した場合の約100倍の解析速度を持つとの事です。

 ・最近はパス付きZipをダウンロードする事は殆どないんだけど・・・
 ・CPUのみの解析ならばPikazipというフリーツールもあるんだけど・・・
と購入前に地味に悩みましたが、買って良かった! これ面白いです。 解析中ニヤニヤが止まらないっすwww

パスワード5文字程度なら、一瞬で解析しちゃった

テスト環境
  CPU:Core i7 920 3.3Ghz
  GPU:NVIDIA 9600GT(650Mhz、CUDAユニット64基)

超高速に解析!
▲小文字英・数字のみ、5文字程度のパスワードならば、一瞬で解析終了しました。
ちなみに6文字でも15秒~1分で解析終了。8文字でも2時間前後。
私のPC環境は、CPUはそこそこ最新ですが、GPUはかなり古め。
それでも解析速度は毎秒3千万~6千万パターン/秒。
最新ハイスペックPCだと5億パターン/秒くらい出るらしいです。

パスワードの桁数って10年前は6桁、3~4年前でも8桁くらいで安全って言われてましたよねえ。。。数年前にPikazipで1日半かけて解析したZipファイルが30分かからないとか・・・・すげぇ時代になったっす。

これからはパスワードは9桁以上、英数字大・小文字・記号全て含める位にしておかないと万全とは言えないかも知れません。

インストール方法

  1. ダウンロード版購入の場合、「Setup.exe」というファイルをダウンロード、ダブルクリックしてインストール開始。
    • クレジットカードで購入した場合、5分前後でダウンロードURLとライセンスキーが記載されたメールが届きました。
  2. インストーラーにクセは無し。
    指示に従い「次へ」をクリックして行けばOKです。
  3. パスゲッターの作動には「.NET Framework 4.0」が必要になりますが、これも自動でインストールされるので問題なしです。

パスゲッターの使い方

基本的な操作は、もの凄く簡単。

パスゲッターの使い方
(1)「Zipファイル名」のボタンをクリックしてファイル指定
(2)青丸の再生ボタンを押すと、解析がスタート
(3)このボタンをクリックすると、一時停止が可能。
  一旦停止した解析を、途中から再開も可能。

画面右下に「終了までの予想時間」が表示されるのが良いです。この予想時間がかなり正確なので、解析がいつまで経っても終わらない絶望感を味わう事が少ないです(^_^

また「保存」「読み込み」ボタンで、解析途中のファイルの保存可能。
保存ファイルから解析再開が可能なのが地味に嬉しい所。

パスゲッターの設定

GPUでZipパスワード解析:CPU設定
▲解析に利用するCPUのコア数も設定可能。
CPU全てを利用する設定にすると、解析中はOSごとメチャメチャ重くなる。
コア数-1くらいがお勧め。

GPUでZipパスワード解析:文字種類 設定
▲文字種類 設定
パスワードに使用している文字の種類が分かっている場合は、ここで指定を行うと解析速度が数倍速くなる。

GPUでZipパスワード解析:文字数 設定
▲文字数 設定
文字数が分かっている場合は、最小値と最大値を同じにすると解析が速い。

GPUでZipパスワード解析:辞書 設定
▲辞書 設定
まだ利用していないので、細かい所は不明。
途中までパスワードが分かっている場合などは、ここから辞書登録すると解析が速くなるんじゃないだろうか。

GPUでZipパスワード解析:CUDA 設定
▲CUDA 設定
GPU解析を行う場合は、「使用するGPU数」を1以上にする。
(最大は「システムGPU」に表示された数)
「フルスペック」にチェックを入れると、パスワード解析はさらに高速になるが、解析中PCで別の作業ができなくなる可能性もある。

 

その他:Windowsのパスワード解析にも対応

Windowsのパスワード
▲「Windows」タブのターゲットマークを、Windowsで表示される「●●●●」や「****」なパスワード部分にドラッグ&ドロップすると、同じくパスワード解析できます。

 

パスワードの「硬さ」を実感できるのも面白い

7-zipなど自分でzipにパスワードかけられるツールを用意して、自分でパス付きzipを作成し、パスゲッターで解析してみると面白いです。解析予想時間が出るので、最後まで解析しなくてもパスワードの硬さが実感できます。

6文字パスワードでも、英数字の大・小文字を混在させたり、1文字記号を挟んだりするだけで解析にかかる時間が数倍違ってきます。

「おお、1文字大文字にするだけで・記号を挟むだけでこんなに違うんだ」
「パスワードを1文字増やすだけで、こんなに解析時間が違うんだ」
ってのを実感し、今後のパスワード管理の参考にするという使い方でも、このツールは大いに価値があると思います。

悪用厳禁

  • 当然なんだけど、メーラーやブラウザでのパスワード解析には利用できないです。
    (ウチのメーラーが特殊みたい。通常は出来る模様。)
  • ライセンスキーはPCに紐付けられ、ネット認証が必要。複数のPCに同時にインストールする事は出来ません。

悪用できない様に施策はされていますが、利用目的を間違えないよう充分注意しておきましょう。

 

あとがき

私の場合、実際にこの手のツールが必要になる事は、1年に1度あるかないか・・・
「必要ないよなぁ」と思いつつも、オタク心をくすぐられ、勢いでポチりました。

  • パス付きZipを良く拾うけどパス探すのが面倒な人
  • ベンチマークソフトを走らせるとワクワクしちゃう人
  • CUDAテクノロジーが大好きな人

などは パスゲッターPro を購入しても損はしないと思います。
まあ、、、普通の方には殆ど必要ないツールです(^_^;

私は動画エンコ、3DCGレンダリング、各種ベンチマーク、HDDのデフラグ等々、、、PCがフル回転している様子を見るのが大好きな人種なので、このツールは買って大正解。久々に面白いオモチャを手にした気分です。
パスワード解析って通常のベンチマークとは一味違った快感がありますね(^_^;
久々にCUDAテクノロジーに酔いしれています。