Vista高速化の為の、基本的な4つのTips紹介です。
いやもうWindows7の発売間近なんですが、最近ようやくVistaマシンを触る機会がありまして。
知人のPCを3台ほど触ってみて「なるほどVistaは重い」となったのですが、、、色々触らせて貰うと、XPとは異なる改善ポイントが結構ありました。
とりあえず「Vistaは重い」という噂を丸々信じて諦めていた人は、以下を確認してみましょう。
ページ内目次
- その1:電源管理オプションとCPUの相性
- その2:SP2を適用する
- その3:セキュリティソフトにウィルスバスター。そして初期設定のまま利用している。
- その4:スーパーフェッチが逆効果になってる
- おまけ:Aero ON/OFF
- おまけVista ⇒ 7への買い替えにメリットはあるのか?
その1:電源管理オプションとCPUの相性
触ってみた3台のPC共に、不思議な現象に遭遇しました。多分これが「Vistaは重い」と言われる1番の犯人です。
▲作動が重いVistaの、「アイドル状態」のタスクマネージャー
アプリケーションを一切起動していなくても、常にCPU使用率が30~60%。つねに何か引っかかるような作動をしています。(画像はイメージ。mp3エンコ中のもの)
▲でも起動プロセスのCPU占有率をみても全部0~2%程度。
明らかに何かおかしな事が起きています。
注:ここでsvchost.exeが高負荷をかけている場合は、SuperFetchの準備中の可能性あり。
犯人は「電源の管理オプション」
CPU使用率が常に30%以上、でも占有タスクなし。。。
そんな場合は、「コントロールパネル」>「電源オプション」を開いてみる
▲電源オプションが「省電力」や「バランス」になっていたら、まずは「高パフォーマンス」や「カスタム」に変更してみる。つまりCPUが最大限働けるよう、足枷を外してやる。これだけで症状が改善するはず。
謎のCPU占有が改善したら、電力オプションを「高パフォーマンス」や「カスタム」のまま、お好みのディスプレイ設定・HDD設定を行う。
原因:
詳しい話はわかりません。
しかしこれはVistaとマザーボードかCPUの相性が悪いためだそうです。
触ってみたPC 3台中、3台がこの症状。
具体的な解決方法はPCメーカー(またはマザーボードメーカー)に問い合わせてみるしか無いそうで。(その現象は確認している。再インストールで治るかもしれないと返事を貰った。)解決策が無い場合、電源オプションで省エネ設定は控えるしか方法はありません。
ノートPC + Vistaの組み合わせ、残念すぎる機種が結構ありそう。
その2:SP2を適用する
(数時間触っただけなので偉そうなこと言えませんが)Vista SP2、出来が良いです。
ノーマルなVista、SP1を適用したVistaより、若干ですがキビキビしてます。
Vistaを使っている人はなるべくSP2にして使いましょう。
ちなみにSP2の適用には平均して50分かかります。
SP2はWindows Updateで自動的に適用はされません。
(⇒こちらからダウンロードしてインストール)
SP2は、先にSP1を適用しなければなりません。(通常のWindows Updateで可能)
SP1の適用には平均して70分かかります。
その3:セキュリティソフトにウィルスバスター。
そして初期設定のまま利用している。
ウィルスバスターは、OSの起動やウィルススキャンはソコソコ高速な部類に入ります。
しかし初期設定の常駐保護機能がかなり重い部類に入ります。
この常駐保護の設定を変更するだけでかなり変わります。
ちなみに2002年~2004年頃は一番直感的に操作できる、初心者にお勧めできるセキュリティソフトだったと思いますが、現在ではノートンの方が扱いが簡単だと思います。
その他のセキュリティソフトに関してはどのくらい重さが変わるかは未確認です。
詳しくはこちら>セキュリティソフトの設定を見直してXP/Vistaを高速化!(サイト内)
※常駐保護の重さや総合的な比較に関しては未検証。そのうちやりたい。
ウイルスバスターの常駐設定を軽くする
▲ウィルスバスターのリアルタイム検索(常駐設定)の設定画面
ウイルスバスターのメイン画面を立ち上げ、
「現在の状況」>「設定」>「詳細設定」で、「指定のファイル」にチェックを入れ、OKを押します。
初期設定では検索対象は「コンピュータ全体」。
セキュリティを全てPC任せにする人は、我慢して「コンピュータ全体」のまま利用する方が良いです。しかし普通にPCを利用する場合はここまでの過剰設定は必要なし。
「指定のファイル」にすればWindowsの体感作動速度は3倍近く上がると思います。
もちろんセキュリティのレベルは下がるので、万人にお勧めするモノではありません。
怪しいサイトに行く場合や、出所のはっきりしないツールを利用する場合は、セキュリティは最高レベルに引き上げる事。
その4:スーパーフェッチが逆効果になってる
スーパーフェッチ(SuperFetch)とは、ユーザーのPC利用パターンに基いて「頻繁に利用するファイルやアプリケーション」をあらかじめメモリに読み込んでおく機能。
本来もの凄い便利な機能です。
しかしVistaとスーパーフェッチの性質を理解していないと逆効果。重たいだけのいらない機能になります。
- Vistaは起動直後にスーパーフェッチのメモリキャッシュが始まる
「Vistaは重い」と言われる原因の一番は多分コレ。
メモリ搭載量によるけど、起動後5~10分は操作不能な位重いです。 - 再起動・電源ON/OFFのたびにスーパーフェッチのメモリキャッシュは行われる
VistaはXPと比較して作動が安定しているので、頻繁に電源OFFとか再起動する必要はありません。しかも電源ONにする度、起動後10分はお茶でも飲んで待つ羽目になります。
普段はスリープで十分。 - スーパーフェッチのキャッシュ作成中は徐々に軽くなる?
未検証。
でも、通常はシャットダウンではなくスリープで利用していると、そのうちキャッシュが最適化されてきてスーパーフェッチのキャッシュ作成中は徐々に短時間になっていくらしい。
この項目だけは間違ってたらゴメンナサイ。 - スリープを使えば、スーパーフェッチの内容はほぼ維持される
作業中断・終了時を主にスリープで終了させて使い続ける限り、スーパーフェッチのキャッシュ機能でVistaは快適に作動します。でも、、、スリープの度にキャッシュがクリアされる環境もあるみたい。そんな場合はスーパーフェッチOFFの方が快適。 - まとめ
スリープとスーパーフェッチの組み合わせで、基本的にはXPより軽くなる。しかしスーパーフェッチと再起動・電源ON/OFFの組み合わせ最悪。
- XPより快適に使いたい! > スーパーフェッチはONとスリープで使おう
- スリープはイヤ!電源OFFにしたい! > スーパーフェッチはOFFにしよう
- 謎のCPU占有が頻繁に発生するPC
- PC使うのは1日1時間程度。
- スリープ使わない。電源ON/OFFの方が良い
スーパーフェッチをOFFにする方法
「コントロールパネル」>「システムとメンテナンス」>「管理ツール」>「サービス」
「SuperFetch」の項目をダブルクリック
「全般」 タブ>「スタートアップの種類」から「無効」を選択
※通常はスーパフェッチOFFはお勧めしません。
電源OFFの替わりにスリープを常用し、時々(少し調子が悪くなってきたら)電源OFFまたは再起動をお勧めします。
おまけ:Aero ON/OFF
Aero ON/OFFでどっちが速いとかあんまり関係なかったです
- VGAがオンボードならAero切った方が良い
- VGAカード搭載PCならAero ONの方が速い
よく上記のように言われていますが、オンボードビデオカードのPCを含めエクスペリエンス インデックスのグラフィック値が3以上ならばAero ON/OFFで体感上の違いは感じられませんでした。
Aero OFFにするとCPU負荷が増えるといっても、これも体感上の違いは無いと思います。
Aero OFF = XPのGUIと同じレベルのCPU負荷で良いと思います。
Vista/7を快適に利用できるかの指標に使われるエクスペリエンス インデックスのグラフィック値が3以上ならAero ONでも快適。3.5以上ならAero glass(透明効果)を利用しても不満を感じないレベルでした。
Vista高速化でAeroを無効にするのは、エクスペリエンス インデックスのグラフィック値が3以下の場合になると思います。
おまけVista ⇒ 7への買い替えにメリットはあるのか?
Vistaから7にアップグレードする事で得られる大きなメリットは以下
- UACの改良
確かにVistaのUACは閉口するレベルですね。。。 - システムの復元ポイントの改良(XP時代に戻った)
なんで復元ポイントの割り当てサイズを変更できなくなっていたんだろう?
7で再び変更可能になりました。 - スーパーフェッチ機能の改善
私はVistaと7の中間くらいの機能になっていると丁度良いと思う。
Vistaはやりすぎ。7は控えめすぎ。 - デスクトップウィンドウを沢山開いた時のメモリ消費量が低減
VistaはHDDもメモリも、ガシガシ使い切っちゃおうという設計思想ですね(^_^;
基本的にVistaと7は殆ど変わらないので、上記に魅力を感じない人はVistaで十分だと思います。