▲IE6撲滅キャンペーンサイト(英語)
3月15日に、いよいよMicrosoftの最新ブラウザIE9が正式リリースされるわけですが、それとは別に WebサイトやWebアプリ制作者の間では、 IE6撲滅運動 なんてものが全世界レベルで行われていて、今回はそちらに関連した話題になります。
IE6ユーザーに別ブラウザを選んで貰うのは凄く難しい。「IE6やActiveXに依存した業務アプリが原因じゃないの?」ってのとは別の話です。
このお話は最後にオチが付きますが、そのオチを想像しながら読んで頂ければと思います。
最初に注意書き
このサイトで1週間ほどIE6ユーザーの規制を行いましたが、ありがたい事に、かなりの数のユーザー様がブラウザを変更してまで当サイトを毎日チェックして下さいました。本当に頭が下がる思いです。
本当に頭が下がる思いですが・・・・ネタにさせて頂きます('Α`)
注意:お奨めブラウザ紹介記事ではありません
このページは実際のデータを元にしていますが、Webサイト製作者向けのネタページであり、IE6ユーザーにお奨めブラウザを紹介するページではありません。
まともな「ブラウザ比較」「ブラウザ紹介」のページを読みたい方は
インターネットブラウザ比較。低スペックPCでベストなブラウザはどれか? をご覧下さい。
1. このサイトにIE6規制を行う
2月26日~3月5日
XP + IE6をUAに持つBotが、不特定多数のIPから過剰な連続アクセスをするようになり、一部のIE6ユーザーを規制する事にしました。
かなり不完全な規制方法だったので、約90~110人の一般IE6ユーザーさんがアクセス規制に巻き込まれる方法でしたが、やむを得ず実行しました。
2. IE6 Botの排除成功
結果。不完全な規制ながら、無事Bot排除出来ました。
サーバー負荷軽減は成功しましたが、一部の一般ユーザーさんを巻き込んでしまいました。 規制に巻き込まれたIE6ユーザーさんの行方が気になります。3. 巻き込まれた方々の調査
解析にはJavaScriptをONにした環境のみ測定されるGoogle Analyticsを利用。
これで、Bot以外のアクセスの約9割が解析できるはず。。。
IE6ユーザーのセッション数の解析
▲クリックで拡大: 約150~300セッションに影響があった模様。
想定したよりちょっと大きめの数字が出ました。規制しちゃった方々の中には、毎日複数回このサイトを訪れてくれた方々がかなりいらっしゃった模様。本当に申し訳ないです。。。><
#(このページでは余計な話になるけど、IE6を利用した閲覧は平日が多いですね。)
#(やはりIE6を捨てられない企業って結構沢山ある事が分かります。)
4. 全体のアクセス数に大きな変化なし?
該当期間は、幸運にも毎日のアクセス数がわりと安定していたので、3万セッション中の150セッションでも、変化を解析する事が可能でした。
▲当サイト全体のセッション数
全体的なセッション数・IP数を見ると、規制前後でアクセス数に殆ど変化が起きていない。
規制を受けた一般ユーザーの大半が、別ブラウザを利用してアクセスしたと考えられます。
さあ、オチを予想する時間です。皆さんも一緒に考えて見ましょう。
5. 移行先として予想されるブラウザ
IE8、Firefox、GoogleChrome、Opera、Safari、Lunascape のアクセス解析。
・・・・・えっと、
いずれもIE6減った分のアクセスの増は無さそうです・・・・?
一応(誤差の範囲ですが)Google ChromeとFirefoxは30~50セッション増えたっぽい。
規制を受けた2~3割のIE6ユーザーは、ChromeかFirefoxを選択したかもしれません。
残りの7~8割のユーザーさんはどこへ・・・?
▲該当期間で(不自然に)300セッションを獲得したブラウザ発見!
見つけた! 皆このブラウザに移行したんだ!
IE7・・・・
お楽しみ頂けましたでしょうか?それとも恐怖を感じたでしょうか?(´・ω・`)
ここから下は駄文
・・・・いやね、確かにね、そうですよね!
例えばですよ、
2003年購入:北森セレロン2Ghz(もちろんシングルコア)
メモリ512MB、HDDの空き5GB
用途
ワープロ・表計算・ネット・メール・ブラウジングのみ
もう5年くらい新しいソフトをインストールしていない
ユーザーの特徴
2004~2006年頃にソフトをバージョンアップする度に重くなりウンザリ
古いPCには古いアプリを使うのが賢い選択
去年ようやくXP SP3にしたが、重くて限界だ
こんな状態のPCを使っている場合は、「最新のブラウザ入れて!」ってお願いしても、出来るだけ古いの入れちゃいますよね! 「最新のソフト=メモリとHDD馬鹿食い重くなる」って思い込んじゃっていると、「使えるソフトの中で一番古いの選ぼう」みたいな思考回路が働いてもおかしくないですよね!
「IE6アプリがあるからIE6捨てられない」 ってユーザーとは別の層が、かなり存在します。
で、その人たちはかなりの確率でIE7を選びます。
IE6はかなりの問題児ですが、IE7も結構問題児ですよね。。。(^_^;
IE6を撲滅するには、もうMicrosoftが IE9 lightとか銘打って、UIをIE6ソックリにした省メモリ版IE9とかリリースするしか無いかもしれません。
IE6撲滅キャンペーンの、最大の欠点
「古いPCでも動く!」ってアピールしているブラウザが全くない。
どのブラウザも、ライトユーザーや低スペックPCユーザーの選択肢に入るような魅力が少ないです。 ChromeやFirefox、Opera等の今年リリースされる最新版は結構メモリ食いますし、このままではIE6ユーザーは最後までIE6にしがみつくしか無いかもしれません。。。
お詫びというか、あとがきというか。
このページはいじめっ子的な心境で書いている訳じゃない事をご理解下さい。
ネタ形式で書いていますが、WebサイトやWebアプリ制作者へのメッセージとしての意味合いが強いページです。「IE6撲滅運動を無理に行うと、このページに書いてあるような結果を生みますよ。」というメッセージが主題です。
当サイトで2月26日から3月6日の間に一部のIE6ユーザーにアクセス規制を行い、そして、その巻き添えを食ってしまった普通の閲覧者の方々が(被害者なのに)ネタになっています。失礼な事だと承知していますが、今回はあえてそれをネタっぽく紹介させて頂きました。
こっちの手違い&技術不足でアクセス規制しちゃったのに、ブラウザを変えてまで毎日アクセスを下さった方々、本当にありがとうございます。ネタにしちゃったけど、本当に、本当に嬉しかったです><