MencoderのGUIであるAutoMenを使うと、地デジTSファイルが超簡単設定でエンコードできます。しかもリサイズなし(1440X1080HDサイズのまま)のH264 mp4形式に爆速エンコード

これはビックリです。

驚きの等速エンコ
▲リサイズなしの地デジTSファイルが、H264形式へオドロキの等速エンコ!!(CPU:Athlon64X2 2.4Ghz)(プロセッサによってはFFMpegとMencoderの変換速度は変わらないようです)

AutoMenのインストール、ダウンロード、各種画面の解説は前回行っていますので、そちらを参照して下さい。 ≫MencoderをGUIで簡単に使えるフリーソフト、AutoMen

今回は、私自身がまだMencoderに全く慣れていない為、覚書きの意味合いを含めて色々注意点や具体的な使い方の紹介を行います。

AutoMenの使い方

私は主にmp4 h264形式に変換するのを目的にMencoderを使用しますので、それ以外の部分には触れません。それ以外の情報はありませんので最初にお断りしておきます。

地デジファイルの入力

  1. 基本的にデータ放送・ワンセグデータを分離しなくてもOK。
    直で読み込み・エンコード可能。
  2. しかし、PID取得≫データ分離をしなければエンコ速度は低下した。
    (3ファイル確認。約30%低下する。)
  3. 日テレ2ヶ国語多重音声は、先頭数秒にCM等普通のスレテオ音声を置いてやることで無事認識してくれる。ステレオ≪≫多重音声切り替え部分でエラーなし。
  4. 5.1ch音声とステレオ音声の切り替えは苦手。「5.1ch≫ステレオ」「ステレオ≫5.1ch」どちらの切り替えも上手く行かず、片方の音声(先に読み込んだ音声)しか変換しない。

てなカンジで、データ分離は必要ないが、MurdocCutやHDTVtoMPEG2でCMカットを先に行うのが無難。 

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注意点

AutoMenは、終了時に各種設定が保存されない。
新たに起動する時はコーデック以外の全ての設定が初期化されている。
バージョンによって初期値が違っていたりするので注意。

 

以下、各種設定ボタンの具体例とか。
Automen
▲タブ左二つ、Basic Setting、Advanced Settingの中から私が主に使用する部分のみ解説。
Basic、Advanced、どちらの項目であるかまでは解説していません。

Video Resize

Video Resize
▲リサイズしないなら、Original Sizeへバーをスライドさせる。
Advanced Settinggsのクリッピング情報と連動するので、ここだけ設定して油断しない。

Resizer

resize
AutoMenはリサイズ、クロップをかなり自分勝手に判断するので、数値入力必須。
1.上記はリサイズしない場合の例。高さ1080ピクセルを入力しないと、1440X810サイズの動画に変換されてしまう。
2.960X540などのサイズに縮小したい場合は、高さ540、クリップ0、全て入力しないと、勝手に960X720(4:3)など訳のわからん大きさにクリップ&リサイズされる。

アスペクト比

アスペクト比
▲一応選択できるが・・・・
上記Resizer、VideoResizeとの兼ね合いなのか良く解らないが、1.7777に設定していても変換後の動画が何故か4:3にクリップされている事が良くある。信用しない方が良い。

地デジ素材をリサイズ無しにエンコする場合は変にクロップされたり、アスペクト比が狂ったりは起きないのだが。

ノイズ除去

ノイズ除去
▲4段階で選択可能。
HD素材(1440X1080、1920X1080)をリサイズ無しで爆速エンコしようとすると、律速となる。
・x264の設定をnormalあたりまで落とせば大丈夫。
・960X540サイズあたりまで縮小すれば大丈夫。
・アナログ放送と違いノイズは少ないので、軽く除去するだけで十分。
・1Pass Qualityでエンコする時は、意外に縮む。

ビットレート指定

ビットレート指定
▲当然だが、エンコ設定に1PassQualityを選択すると、この値は無効になる。
HD画質そのままでも4~8Mbpsあたりでエンコしたい。
688X384~960X540あたりの画質なら2~3Mbpsに押さえたい。
この数値は今の所理想であり目標。
エンコスピードと画質のトレードオフで悪戦苦闘中。

下段のNO ODMLはaviコンテナ専用。
よくある古いaviファイルの使用を1Gに制限するヤツです。

Copy Audio、Copy Video

オーディオ、ビデオコピー
▲x264変換の際は無視される。音声はXvid、Mpeg4のみ。Videoは未調査

Lame Option

Lame
▲色々弄るがよく解らんというか、そのまんまと言うか。。。
MP3に変換するときしか作動しないかも。
ノーマライズはaacでも有効。

Video Preset

エンコード設定

何故か1passQuality Fastより1pass Quality Normalの方が速くエンコ出来る。
(ほぼ同じ速度)

以下に良く使う設定のコマンドラインを。

1 pass UltraFast:ビットレート固定
-ovc x264 -x264encopts bitrate:threads=auto:frameref=1:level=41:bframes=0:nodeblock:nocabac:direct_pred=none:partitions=none:me=dia:me_range=4:subq=1:nochroma_me:nomixed_refs:nobrdo:nobime:trellis=0:nr=0

1pass  Normal:ビットレート固定
-ovc x264 -x264encopts bitrate:threads=auto:frameref=3:level=41:bframes=1:nodeblock:nocabac:direct_pred=auto:partitions=none:me=dia:me_range=10:subq=3:nochroma_me:nomixed_refs:nobrdo:nobime:trellis=0:nr=0

1pass  slow:ビットレート固定
-ovc x264 -x264encopts bitrate:threads=auto:frameref=6:level=41:bframes=2:deblock:direct_pred=auto:partitions=p8x8:me=hex:me_range=16:subq=5:chroma_me:mixed_refs:brdo:bime:trellis=1:weight_b:nr=0

1pass Quality Fast:crf=22
-ovc x264 -x264encoptscrf=22:threads=auto:frameref=3:level=41:bframes=3:nodeblock:nocabac:direct_pred=none:partitions=p8x8,b8x8:me=dia:me_range=8:subq=3:nochroma_me:nomixed_refs:nobrdo:nobime:trellis=0:nr=0

1pass Quality Normal:crf=20
-ovcx264 -x264encoptscrf=20:threads=auto:frameref=3:level=41:bframes=4:nodeblock:nocabac:direct_pred=auto:partitions=p8x8,b8x8:me=dia:me_range=12:subq=3:nochroma_me:nomixed_refs:nobrdo:nobime:trellis=0:nr=0

1pass Quality  slow:crf=18(Xvid QT=2相当)
-ovcx264 -x264encoptscrf=18:threads=auto:frameref=6:level=41:bframes=4:deblock:direct_pred=auto:partitions=all:me=hex:me_range=16:subq=5:chroma_me:mixed_refs:brdo:bime:trellis=1:weight_b:nr=0

AutoMenが爆速な理由

Mencoderのコマンドラインは全く解らないのですが、UltraFastの設定は解らないなりにも参照フレーム数1、Bフレナシ、CABACナシ、ブロックノイズ低減ナシ他、殆どの設定が無効の状態。これなら速いのも頷けます(^_^;

コマンドラインを理解してくれば、
携帯動画変換君と同様にイニシャルファイルに好きな設定を書き込むことが出来そう。

Mencoderのコマンドオプションの詳細は
Mplayer Helpにて

日本語のわかりやすい解説
How to Use ffmpegXメモ AVC/h.264規格 オーバービュー 4. プロファイルとレベル

Doom9内のMEncoder とかavc規格とか
Doom9/MPEG-4_AVC - MPlayer and MEncoder on MacOSX

Final Size

Final Size

2Passで使用。1Pass使用時は無視される。
私は使わない。

Audio Quality

Audio Quality

x264を選択した場合、aacで固定。
aacなら通常番組96Kbps、映画、歌番組128~160Kbpsで十分だろう。

 

右下プルダウン(素材のフィールド指定)

インターレース設定

まだ解らない部分が多い。
none・・・・・そのまま。インタレ保持?
Telecine・・・一応まともに24FPS化出来ている
Interlaced・・インタレ解除。(普通"de"が付くよね?)片方のフィールドは破棄される。

 

前回の解説と多少食い違っている所があるかもしれません。
触り始めたばかりでまだ感触を掴みきっていません。

次回、様々な設定でエンコして、画質、エンコ速度、プレーヤーでの再生負荷等を覚書き予定です。あと、各種オプションの設定を詰める作業も検討中。ちゅうか、他のMencoderGUIやFFMpegGUIも色々試したくなりました。