ここ1週間頑張っている「読めなくなったCD-R普及作業」の経過を一旦まとめてみます。
実際問題、読み込めないデータ全て、エラー付きながらも全てリカバリは出来ましたので「この辺で辞めても良いかな」とも思っていますが、手元にエラーの出るCD-Rがあること自体貴重な事ですし、やれる所まで検証してみようと思います。

経年劣化が原因でエラーが出て読み込めないCD-Rが現在手元には3枚。
サンプル数が少ないため、どこまで正確な検証になるのかわかりませんが、ネットで拾った色々な情報を試してみた結果です。

エラーの程度

私個人の独断ですが、経年劣化による巡回助長検査(CRC)エラーにも、症状の「軽いもの」「酷いもの」があるようです。

  1. 軽症1:エラーが出ても初期なら様々なツールでリッピング可能。エラーなし
    この時点で発見したら即リカバリすべし。下に行くほどデータ救出は困難に。
  2. 軽症2:エラーの軽いものは30MB程度のデータ吸出しにCD RecoveryToolboxで5~10分かかる。データにエラーが残る事が多いので他リカバリソフトで復旧が必要。
    このレベルなら冷蔵庫に入れる等々物理的処置によりデータを100%完全なままバックアップ出来る場合もかなりありました。
  3. 重症:エラーの酷いものは30MB程度でも読み込みに2~3時間、またはそれ以上かかる。このレベルになると冷蔵庫に入れる等行っても救出したデータは高確率でどこか壊れている。
  4. 死亡:もっと酷くなると「DOSXXXXエラーです(メモするの忘れた)」と表示され、以後ほとんど読み取り不能に。(ここまで来るとCD RecoveryToolboxでもリッピングは無理)
    Windows エクスプローラーから選択しようとすると、エクスプローラが(応答なし)になる事もある。

個人的に、上記のような4段階に分けられるような気がします。
(あくまでもファイル単位の話で、もっと酷くなるとCD、DVD1枚、丸々認識しなくなるみたいです)

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冷蔵庫で冷やす他、CD-Rに対する物理的なアクション

以下、読み取れなくなったCD-Rに対して、今回私が行った物理的アクション。

  1. 長時間温度的ストレスを与える事がなにかしら有効だと思われる。
    「冷凍庫で24時間冷やす→24時間常温放置」を繰り返す(3回~数十回)
    これはかなり有効。今回試したCD-R3枚中1枚が丸々復活。
    「逆に長時間暖める」行為も危険ながら有効な場合アリだと思う。
    5月~9月の間の青空駐車している車内に放置したエラーのでる音楽CD-Rが5枚ほど復活した経験がありますが、まさしくコレに該当すると思われます。
    これで読み込み可能になったものは数日~数週間はエラー無しで読み込みが出来そう。
  2. 短時間(10~20時間)冷蔵庫で冷やすのも効果的。
    1.よりエラーの程度が軽いものは一晩冷蔵庫放置で復活しました。
    上記の「軽症2」CD RecoveryToolboxで5~10分でリッピング出来るレベルのものは、一晩冷やすとエラーが完璧になくなりました。
    しかしこの方法で読み込み可能になっても、10~15分で(CD-Rが常温に戻ると?)再び読み取り不能になりました。
  3. 水洗い・食器用洗剤で洗う。
    記録面が主に指紋や手垢で汚れている場合に効果がありそう。
    布拭きでは落ちなかった油汚れが僅かだがあったため試してみた。
    3枚中1枚が僅かながら(読めないデータ12個中1個)読み取り可能になった。
    が、汚れの少ないCDには全く効果なし。
    ちなみにCD、DVDに使用されるポリカーボネートと云う素材はアルカリや溶剤(アルコール系)に弱いので、洗剤の選択は慎重に行いましょう。
  4. 車用コンパウンドで磨く
    読み取り面に無数の傷がある場合に有効な手段と思われる。
    (注意:中心から外側に向けて放射状に磨きます。円周に沿って磨いたらダメです)
    私の場合、CD-Rの扱いは丁寧だったためか問題のCD-Rに傷は殆どなく、効果は確認できませんでした。

以上、私が試して見た作業。冷蔵庫で冷やすと云うのがかなり効果的。
基本的に4段階にあらわした症状で「軽症1~2」な場合は何かしら効果が現れると思います。私の場合、「軽症」データは冷蔵庫で冷やす事で全て完全復活しました。
今回「重症」、「死亡」と判断されるデータは21個あったのですが、1個しか完全復活しませんでした。(重症の程度が軽くなった気がしますが、体感なのでなんともいえず)

今回殆ど効果が無かった水洗いやコンパウンドで磨く行為ですが、エレコム等々PCサプライメーカーから同様の原理のCD修復機やCDクリーナーが発売されていますので、汚れやキズの酷いCD-R、DVD-Rには非常に効果があると思います。

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▲キズが原因で読めなくなったCD-R等の修復の為にこんなのが売られています。
読み込めるようになる場合がありますが、キズ自体が消えるワケではありませんし、余分なキズも付いてしまいます。購入者のレビューを参考に、CDがもっと傷だらけになる事を覚悟して購入しましょう。

CD,DVDの汚れには

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▲こんなのが売られています。

いずれもリンクを辿って行くと、様々な商品が見つかるので色々検討するのも良いと思いますが、まずは洗剤で水洗い&研磨剤で磨くと云う行動に出ても、今回検証したカンジ大丈夫な気がしました。
注意として、「修復機」と「クリーナー」の違いを分かって購入しないと後で泣きを見ます。

 

試してみたリカバリーツール色々

フリーソフトに関しては個別に紹介も行っていますが、一括して比較するページもあった方が便利なのでここでまとめて見ようと思います。

ちなみにランクは2008.12.8時点のモノで、評価するソフトが増える度に流動していきます。

CD RecoveryToolbox(ランクA)→紹介ページ
ファイルを複数同時選択できる、3ステップでバックアップ出来る等々、GUIが洗練されているのが◎
詳細な設定項目が全く無く、読み取り方法が指定できないのがマイナスだが、以下(ランクB)に紹介するソフトより、試したCD-Rでは読み込み精度、データ救出の確率は高かった。

CD Recover(ランクB)→紹介ページ
ファイル単位でしか指定出来ないのがマイナス。
読み取り方法を色々と指定できるが、そのどれもがCD RecoveryToolboxの読み取り方法より劣っているような気がした。(あくまで主観。使用したCDによるかも知れない)
読み込み成功後も、データの修復が必要。

CD Manipulator(ランクC)→(跡地
エラーCDでも読み込みは(他に比べ)高速。
しかしリッピング後のデータでも巡回助長検査(CRC)エラーは全く改善せず。

開発が終わり長い期間が経っているのでこのサイトでの紹介はしていませんでしたが、CDのバックアップ、リッピングでは非常に強力なフリーソフトです。CD専用。
解析方法を「全セクタ(低速)」「x1倍速」にて「イメージ作成」にてリッピングを行ってみた所、CD Recover、CDRecoveryToolboxでは30~40時間かかりそうな全データ救出を8時間で完了。ただし救出・作成したイメージファイルは(CD-Rなのに)2.3GBもある不可解なモノ&巡回助長検査(CRC)エラーは全く改善せず。
「エラーの程度:軽症1」と判断できるメディアには、有効なツールかもしれない。
ちなみに最近販売されているドライブやCD-Rメディアには、対応していないモノが多々あるのでライティングソフトとしての使用は控えるのが無難。

同様のソフトをレビューする度に順次このページも追記していく予定です。