Windows 7/Vistaで、OS再インストールせずにIDEモードのHDDをAHCIモードに変更・移行する手順の紹介です。
IDEモードからAHCIモードに移行する手順
1. regeditを起動
2. HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services\Msahciへ移動
3. サブキー「Start」の数値を0に変更(元の数値は3か4のはず)
4. PC再起動
5. (重要)BIOSへ移動、IDEからAHCIモードに変更する。
6. (注意)PC環境によってはドライブの起動優先順位が変わる場合もあるので、(もう一回再起動した後に再びPOST画面に入り)boot orderの項目を確認する)
7. Windows 7を起動すると自動でドライバが導入されるはず。
8. ドライバインストール終了後に再びPC再起動。これでHDDをAHCIモードで利用できる。
AHCIモードとは
非常にざっくりとした説明を行うと、NCQという技術と、ホットスワップに対応します。- ホットスワップ = USBメモリのようにOS起動中でも抜き差しが可能に。
- NCQ = HDD・SSDの読み書きが効率化される。
コマンドの順番をHDDのメカニズムに合わせて変更したり、複数のコマンドを同時に実行できたりする。
HDDの場合、約10%程度読み書きが高速になるようです。(SSDの場合は不明。恐らく2~3%程度)
断片化の酷いHDDの場合はそれなりに体感できる効果があるようですが、整理整頓されたHDDやSSDの場合は、効果は微妙な所です。
その他、IDEからAHCIに変更する際の注意点
Windowsインストール後にIDE → AHCIに変更する場合に注意する点は以下
- 外付けUSB機器などは全部外しておく(Windowsの構成は必要最小限に)
(モニタ・マウス・キーボード・LAN機器・ビデオカード・サウンドカード程度にしておく) - IDEドライブの数を3つ以下にしておく
- IDEドライブ4つ以上 / プライマリパーティション4つ以上 の場合は、何かとドライブ関連の不具合が発生しやすい。
- HDDは1個だけにしておくのが無難。
- 古い(過去に別のWindowsシステムをインストールした事のある)HDDは外す。または古いMBR(マスターブートレコード)は削除/修正しておく。
- 色々なパターンが想定されるので具体例を書くのが怖い。MBRの削除/修正は慎重に行う事。
- 既にシステムとして利用していないのが確実なHDDの場合は、Windows上からサクっとMBRの削除が出来ると思う。
出来ない場合やデュアルブート環境の場合は、無理にIDE → AHCI 変更しない方が良い。 - MBRが複数存在する場合、BIOS変更後の初回起動時、正しくブートできない可能性あり。
- ツールの利用・regeditの利用は管理者権限を持ったユーザーで行う
- AsRockマザーは特殊かも・・・?
こんなブログ見つけた: XPでAHCI AsRock 870 Extreme 3 AMD SB850
以下(気になった部分)引用
そのまま起動しようとするとディスクが見つからないような
エラーメッセージがでるので
POST画面でF11を押して BOOT DEVICEを選択
XPの入ったHDDを選ぶ。うまく行けば起動する。
マザーによっては、BIOSでIDE/AHCIモード変更後の初回起動時に、ブートデバイスを指定する必要があるかも。
サイト内関連ページ
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