2007年12月に入ってから、IT系のニュースサイトでは、度々この話題が上がっています。
近い将来、動画や音楽ファイルをダウンロードしただけで、知らない内に犯罪者になる日がやって来ます。
動画エンコードを楽しむ方々には、是非知っておきたいお話になります。

現在は「著作権を含んだコンテンツ(動画、音楽、ソフトウェア等)」を著作権を持っている人・団体に許可無く販売、配布、譲渡、交換、ネット上にアップロードする事はもちろん違法ですが、ネット上に違法にアップロードされた著作物をダウンロードする事に関して、規制する法律はありません。

それが、近い将来「ダウンロードしただけで違法・犯罪になる」日が来るのです。

昨日のIT関連の記事を探しても、このような記事が見つかります。
「『ダウンロード違法化』阻止、まだチャンスある」――MIAUがシンポジウム
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071227-00000020-zdn_n-sci

ここで問題なのは、今話し合われている内容の法律・規制のままでは、違法サイトと知らずに著作物をダウンロードし、気が付かずに犯罪を犯してしまう人が多数出てくる可能性が大きい事です。
それでも、それを立証する為には一台一台のPCの中身を検証する以外立証する術も無く、まさしく「絵に描いた餅」のような法案で、利権者にもメリットは感じられません。一体誰の、何の為の法案なのかと。

現状では、違法サイトから著作物をダウンロードすれば犯罪となる日が、近いうちにやって来るだろう。としか言えません。
この構造は昭和20年代・戦後の食糧不足から闇市が発展し、違法だろうが値段が高かろうが食料を求める人と、利益を求める人がそこに群がった構造と似ているかもしれません。

この問題が解決される日はいずれ来るかもしれませんが、それはまだまだ先の話かもしれません。
先ほどの戦後の食糧難の話で理解して欲しいのですが、「欲しいものが、合法に簡単に手に入る」「売る側にも十分メリットがある」この両方を満たすインフラ整備が整わなければ、いつになってもこのお話は「絵に描いた餅」

 

ちなみに現在、市販、及びレンタルされている音楽CD、「個人で楽しむ範囲内」ではMDやCD-Rにコピーしても問題ありません。
映画等のDVDは、CSSと言う「アクセスコントロール」が施してあり、基本的にコピーできません。しかしこの「アクセスコントロール」というものは解読する事自体に違法性は無く、「個人で楽しむ範囲内」であればコピーしても大丈夫です。(CSS解読が違法になれば、全てのDVDプレイヤーが違法になってしまう)

テレビのデジタル放送は、「アクセスコントロール」ではなく、「コピープロテクト」がかかっています。これは解除しただけで違法になります。しかし、デジタル放送に「コピープロテクト」をかけている国は、殆どありません。日本だけと言っても良いかも知れません。

最後に

最後にもう一度注意として書きますが、著作権のあるコンテンツを許可無く販売、上映、交換、譲渡、ネット上にアップロードすると違法になります。
このブログ自体でも記事を書くにあたり著作権のある画像をチラホラと掲載しているので、声を大にして書ける訳でも無いですが、著作権を持つ人に迷惑や被害を与えない事を心がけて著作物を楽しみましょう。

インターネットという存在は、既存の著作権の概念を根底から覆す力を秘めています。著作権は守られるべき物ですが、「それを楽しむ権利」を奪われそうな時はメール一通でも構いませんので、一人一人が戦う勇気や行動力をもつべきだと考えています。