注意書き
メモリタイミングの設定は、一般的なPCでは変更できません。一部の自作PC向けのマザーボードのみ、利用可能な設定です。
まえがき
まず初めにメモリタイミングの詰め方や、各メモリタイミングの役割などについての参考リンクを紹介。
Corsair CMT4GX3M2A1600C6のレビューと評価: メモリの授業 後半 [coneco.net]
いやもう、ビックリする位に分かりやすい&詳しいです。凄いです。
「KP41病」に関するサイト内関連ページ
・パソコンが風邪ひいたので更新お休み
・Kernel-Power 41問題と対策メモ
・Kernel-Power 41病 その後
・メモリタイミングの設定とx264の変換速度 (KP41対策込み) (このページ)
・KP41 病 対策その後2(解決!)
・「Windows7マシンがなんとなく不調」な場合の解決方法をリストアップ
・KP41病 対策:私のPC環境で効果のあった対策の簡略まとめページ
ここから本題
メモリタイミング/メモリ周波数を変更して「x264を利用した動画の変換速度」にどれ位の影響が出るか測定してみました。
CPU: Core i7 3930K
MB: ASUS P9X79 Deluxe
BCLK100Mhz x42~43、Vcore 1.280~1.304V固定
メモリ: CMZ8GX3M2A 1600C9 x2 (16GB)
x264バージョン: r2146
BCLK | CPU | メモリ 周波数 | メモリ タイミング | x264 変換速度 | KP41エラー の発症 | Vue 10 Sponza Default |
100 | 4.3Ghz | 1600 | 9- 9- 9-24-1T | 88.6 fps | 発症 | 105sec |
100 | 4.3Ghz | 1600 | 9- 9- 9-24-2T | 88.2 fps | 発症 | 106sec |
100 | 4.3Ghz | 1600 | 9-10-10-24-2T | 87.5 fps | 発症 | |
100 | 4.3Ghz | 1333 | 9- 9- 9-24-2T | 85.8 fps | OK | 105sec |
130 | 4.29Ghz | 1386 | 9- 9- 9-24-2T | 86.5fps | ? | |
100 | 4.2Ghz | 1600 | 9- 9- 9-24-1T | 86.5 fps | ? | 108sec |
100 | 4.2Ghz | 1600 | 9- 9- 9-24-2T | 86.1 fps | ? | 109sec |
- メモリ速度が動画変換に与える影響の他、現在ウチのPCで発生しているKernel-Power 41病の確認のために実行しています
- [KP41エラー]の欄に[発症]が付いているものは、
Vdimm1.500~1.520VではOSが不安定になる。
(1~2週間安定してても発症する場合があるのでOX付けにくい) - Vue10 (3DCGソフト)の Sponza レンダリングテストは、誤差が発生しやすく、有意な差が出る事は無かった。
しかし1333MHzの方がほんの少しだけ処理が速い気がする・・・
現状のセッティングではメモリ1600MHzを生かしきれていないのか、
KP-41エラー発生の有無で速度に差が出るのか・・・
もう少し設定を詰める必要がありそうです。 - 100x43(4.3GHz) と 130x33(4.29GHz)では、ほんの僅かの差だけれど130x33(4.29GHz)の方が高速っぽいです。やっぱりベースクロックの差が影響するんですかねえ。
- [KP41エラー]の欄に[発症]が付いているものは、
「こんなに差が出るの?」と思うか「この程度しか差が出ないの?」と思うかは、当人次第ですね(^_^;
私的な主観で書くと、
・1Tと2Tの差は0.4~0.5%と、ごく僅か。
もう少し差が出るかと思いましたがこんなモノです。。。
・タイミングや周波数を緩めた場合は、1~2%ほど変換速度が落ちます。
これ、結構差が出ますねえ。
ってな感じです。
この程度の差しか出ないのであれば、さらに高耐性高クロックなOCメモリを購入してKP41対策 & 処理能力アップを・・・という考えも起きない。微妙です( ̄▽ ̄;)
そして残念なのは、VTT/VCCSA/Vdimm を詰めて詰めて、やっとの思いで5~6fps稼いだ後、(KP41対策のため)そこから2~3fps削る設定に落とす必要がありそうな事。
またVue 10のレンダリング結果を見る限り、もう少し余力がありそうな気配もある事。
かなり苦労したのに・・・
最近すっかり心が狭くなってしまい、何だか納得が行きません(^_^;
追記(2012/03/25)
UEFIからDRAM Frequencyを400Khzに固定した所、メモリタイミング 1Tでx264のベンチスコアが2%ちょい上がりました。アチコチ設定を弄ると、それなりに速度アップしますねえ。
またDRAM FrequencyとCPU Voltage Frequencyの両方を固定するとKP41病解消にかなり有効みたいです。上記表のメモリタイミング9- 9- 9-24-1TでもKP41を抑える事が可能になりました。(この場合はベンチ速度が0.3~0.5%落ちます)
変換に利用した設定など
AviSynthスクリプトmt("BicubicResize(1280,last.height,0,0.75)",6,2)
mt("BicubicResize(last.width,720,0,0.75)",6,2,splitvertical=true)
return lastDC
カスタム設定は↓
--weightp 0 --bframes 3 --nal-hrd vbr --vbv-maxrate 20000 --vbv-bufsize 30000 --level 4.1 --keyint 24 --b-pyramid strict --slices 4 --aud --colorprim "bt709" --transfer "bt709" --colormatrix "bt709"--sar 1:1
ソース
地デジ録画素材:1440x1080 / TS-Mpeg2 / 7894フレーム
あとがき
以下は、主にKernel-Power 41病についての感想。
私の環境では、現状ではシステムの安定性を取るためにメモリ周波数を落とすしか手段がない訳ですが・・・・
・CPU温度・消費電力のバランスを考えると、出来れば4.3GHzで利用したい
・メモリ周波数1600MHzを諦めた場合、4.5Ghzも常用可能な安定度になりそう
(ただし夏場はCPU温度80度行きそう)
迷いますなあ。そしてこの辺でウジウジしちゃう自分の小者っぷりが残念ですなあ。。。
KP41病対策としてこのページを読む場合のサイト内関連ページ
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