2014年11月、古い情報を削除し、全面改稿しました。

Avisynthのざっくりとした紹介です。
Avisynthは、動画を「動画変換ソフトや編集ツールに読み込む前」「スクリプト処理によって編集や補正」を行うツールです。(もっと複雑な事も出来ますが、少しずつ覚えていきましょう)

Avisynthスクリプトの例

AviSynthは、以下のようなスクリプトを書いて作動させます。
directshowsource("C:\格納フォルダ名\動画ファイル名.mp4")
  #動画ファイルの読み込み

BicubicResize(1280,720,0,0.75)
  #動画のサイズを1280x720に変更

TemporalSoften(2,6,12,20,2)
  #アナログ素材のキャプチャや、ISO1600などで撮影したデジカメ動画
  #などのノイズを除去するのに有効

Levels(0, 1.2, 255, 0, 255) #明るさを補正
return last
  #エラーを返さないためのおまじない
1. Avisynthをインストールして、
2. メモ帳などで上記のようなスクリプトを作成し、
3. スクリプトを拡張子avsで保存し、
4. 対応した動画変換ソフトや動画編集ソフトに読み込ませばOKです。

AviSynthの特徴

感覚的に覚えるまでは、非常にとっつきの悪いツールですが、動画編集や動画変換する際の前処理、フレームサイズやフレームレートの変更、インターレース処理の解除などで大活躍してくれるツールです。

 

ダウンロードリンクなど、概要

ダウンロードリンク: sourceforge.net - AviSynth
ライセンス: オープンソース フリーソフト (GPLv2)
対応OS: Windows (95以降、すべてのバージョンで作動すると思います)
(64bit版Windows7や、8.1でも作動)

Avisynthを詳しく学びたければ、にーやん氏が管理している
 ・AviSynth Info
 ・又はその前身サイト にーやんのアーカイブ
がお勧めです。

インストール方法

Avisynthには様々な亜種が存在していますが、ここでは公式にリリースされているものを使って紹介します。
さらに詳しいインストール手順を知りたい場合は、AviSynth.infoのインストール手順を参考にして下さい。

sourceforge.netのAviSynthページから、最新のAviSynth (現時点ではAvisynth_258.exe) をダウンロードします
Avisynth_258.exe
▲ダブルクリックでインストールがスタートします。

まずUACが反応し、コンピューターへの変更の許可が求められます。
コンピューターへの変更の許可
▲クリックで拡大
[Yes]または[はい]を選択します。

インストール時の言語の指定
言語の指定
▲[Japanese]を選択します。

ライセンス契約書に同意
ライセンス契約書に同意
▲クリックで拡大
[同意する]をクリックします。

コンポーネントの選択
コンポーネントの選択
▲クリックで拡大
通常利用する場合は、特に変更する必要はありません。
[次へ]を選択します。

インストール先の指定
インストール先の指定
▲クリックで拡大
重要:インストール先のフォルダがどこにあるのか、必ず覚えておきましょう。
プラグインを追加する際、インストール先の「plugins」フォルダに手動でファイルを放り込む必要があります。

ここで[インストール]ボタンをクリックすると、実際にインストールが始まります。

インストール中の画面
インストール中の画面
▲クリックで拡大
特に操作することはありません。しばらく待ちます。

インストールの完了
インストールの完了
▲クリックで拡大
[次へ]をクリックします。

終了
終了
▲クリックで拡大
この画面が出たら、AviSynthのインストールは完了です。
[完了]をクリックしてインストーラーを終了させます。

対応ツールの準備

Avisynthは、単体で動画を変換・編集するツールではありません。
AviSynthのファイルが読み込めるツールを、最低でも何か一つ用意しておく必要があります。

Avisynthとセットでよく使われるもの
 ・AviUtl
 ・VirtualDub系のツール
 ・Simple x264 Launcher
 ・携帯動画変換君など、FFMpegをベースにしたツール

仮想AVI化、擬似AVI化について
 ・ffdshow
   同梱のmakeAVIS.exeで擬似AVIファイルが作成可能。あらゆる動画編集ツールに読み込めるようになる。
   生成される擬似AVIファイルは数十KBととても小さい。
   VirtualDubModなどAviSynthに対応したツールでは読み込みの相性は悪くなる。
 ・Pismo File Mount Audit Package + AVFS
   AVSファイルを仮想AVI化して、あらゆる動画編集ツールに読み込みできるようになる。
   ffdshowと比較して、ファイルサイズが大きくなる、作動が不安定になるなどの欠点がある。
avsファイルを読み込めない動画編集ツールに対してAviSynthスクリプトを使いたい場合は、上記のようなツールで仮想化を行います。

プラグインを集め、登録する

Avisynthにはフリーで質の良いプラグインがネット上に豊富にあります。
以下、少し古いものも含まれていますが、代表的なもの、私が良く使うものを中心に何点か紹介します。

  • warpsharpパッケージ
    色んなフィルタの詰め合わせパック。古いバージョンのAvisynthのプラグインも、コレを一緒に入れて置けば読み込んでくれる。本家のフィルタには変色するバグがあるので、seraphy 版warpsharpを利用した方がよい結果になる。
  • MVtools
    フレーム間の補正処理やブラー処理が可能。30fps素材を60fps化したり、モーションブラー効果を追加したりする事が可能
    サイト内解説ページその1(フレーム補完) / その2(モーションブラー)
  • IT
    テレビ放送された映画素材などの逆テレシネ処理を行うプラグイン。
    逆テレシネには非常に多くのプラグインが存在しています。Itは流行のフィルタと比較すると処理の正確性はやや落ちますが、処理速度が早く、誤爆も少な目なのでこれを愛用しています。
  • Convolution3D
    Convolution3D-YV12
    やや処理が重めですが、(特に実写系を)キレイにノイズ除去してくれるフィルタです。(詳しい日本語解説ページ)
  • GoldDust
    DustV5.dll
    旬な時期は過ぎてしまったかも知れないが、処理も画質もヘビーなノイズフィルタ。2D系動画の圧縮効率が良く、一時は多くの人が使っていました。
  • DGMPGDec(DGIndex)
    Mpeg2データを読み込む際に使用するツール&プラグイン。
    Mpeg2読み込みプラグインは沢山あるけど、こだわりの無い人はコレで良いのではないでしょうか。 サイト内解説ページはこちら
  • DGAVCDec
    H264素材を読み込む際に使用するツール&プラグイン。
    サイト内解説ページは・・・作っていなかった(^_^; DGIndexと同様の操作が可能。
  • TomsMoComp 
    インターレース解除フィルタ。
    インターレース解除は沢山フィルタがありますが、速度重視の私はコレかMPEG2DEC2内蔵のSmartDeinterlace、どちらかを使っています。
  • DeDot
    ドット妨害低減+クロスカラー除去。アナログ形式のキャプチャ素材には必須のフィルタ。
  • AddRange
    VirtualDub系のツールで動画をカット編集し、その編集結果をavsスクリプトに反映させるツール。
    AviSynth2.5系は、同梱された AddRange_for_25.dll を使う。

プラグインのインストール方法

AviSynthのプラグインは、基本的にインストーラーは付属していません。
手動でインストールします。
ReadMeファイルを読んで、作動に必要なdllファイルにパスを通す必要があります。

パスを通すには、以下のどちらかの方法を取ります。
  1. ダウンロードしたdllファイルを、Avisynthの『plugins』フォルダに放り込む。
    • 通常はこの方法をとります。
  2. avsスクリプトから、dllファイルの保存先を指定する。
    • 読み込みする場合のスクリプト例
      LoadPlugin("E:\plugins\warpsharp.dll")
      (プラグインをEドライブplaginsフォルダに入れている場合)
    • [1.]の方法で読み込むと他のプラグインと干渉を起こすものや、バージョン別・作者別で使い分けたいプラグインなどはこの方法で読み込みます。

Avisynthの使い方

冒頭でも書いた通り、メモ帳や各種エディタでAviSynthのスクリプトを編集・保存し、拡張子をavsにして保存し、対応ツールに読み込ませます。

スクリプトは書くのも覚えるのも大変ですが、ネット上にはスクリプトを公開してくれている人が沢山います。
解らないうちは、そういうスクリプトサンプルを拾って来て、コピーして使えばOKです。

スクリプト例

#LoadPlugin("E:\plugins\DGDecode.dll")
#LoadPlugin("E:\plugins\Convolution3D.dll") 
#LoadPlugin("E:\plugins\IT.dll")
#LoadPlugin("E:\plugins\AddRange_for_25.dll")
#LoadPlugin("E:\plugins\warpsharp.dll")
#LoadPlugin("E:\plugins\De.dll")
#LoadPlugin("E:\plugins\TomsMoComp.dll" )

# プラグインをEドライブplaginsフォルダに入れている場合
# 先頭の「#」を取ると読み込む。

directshowsource("C:格納フォルダ名動画ファイル名.mp4")
#↑動画の読み込み処理

#DeDot(20,20,15,5)#####クロスカラー除去
#AutoDeint("")#####インタレ解除1
#SmartDeinterlace(1,10,true,true,true)#####インタレ解除2
#TomsMoComp(1,5,0)#####インタレ解除3
#KenKunNR(64,2,8)#####ノイズ除去(平面)
#KenKunNRT(128,3,10)#####ノイズ除去(時間軸)
#Convolution3D(0,4,4,4,4,2.5,0)#####ノイズ除去(平面+時間軸)
#WarpSharp(164)#####(ワープシャープ)
#LanczosResize(960,540)#####リサイズ一例
#MTi("BicubicResize(1280,360,0,0.75)") #インターレース保持したままリサイズ(高さは1/2指定する)

return last
#エラーを返さないためのおまじない

#############################
#mp4ファイルを読み込むスクリプトのサンプルです。#
#必要な行の先頭の「#」を取ってお使いください。 #
#############################

例えば上記のようなスクリプトをコピーし、メモ帳に貼り付け、必要な部分を書き換えたり書き加えたりして、『XXXX.avs』と適当に名前を付けて拡張子avs で保存します。

その保存したファイルをVirtualDubModAviUtlなどにドラッグ&ドロップすれば、AviSynthで処理された動画が読み込まれます。
あとは読み込んだ動画ツールの使い方に沿って変換や編集をしていけばOKです。

あとがき

AviSynth系のツールは非常に奥が深く、PC初心者には敷居の高すぎるツールです。中級者以上でも一度感覚を掴むまでは非常に面倒くさいツールだと思います。
最初は、細かい事は一切気にしないで、他人のAvisynthスクリプトをコピーして試したり、少しずつプラグインを集めて行き、徐々に覚えていくのが良いかと思います。