2021年7月の Windows Update メモページ。
「作っておかないと自分が困る」という事態が発生するため、個人的に必要が生じた際に、必要最低限のレベルで作成を続けています。

まえおき

ページ内リンク


今月の注意事項

Windows 10 バージョン 21H1 、配信中

Windows 10 バージョン 21H1 は、6月初旬より一部ユーザーに配信が始まっている。動作確認の取れた環境から順次配信されている。

Windows 10 20H2 / 21H1 不具合情報

Windows 10 をメジャーアップデートする際は、以下のような情報ページに目を通し、自分の環境で大きな問題が発生しないか、対処方法はあるのか、などをチェックする。

今月分のメモ

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7月14日配信分 (月例更新)

共通項目(配布される更新プログラム)

  • 全OS共通
    • 悪意のあるソフトウェアの削除ツール
      KB890830 今月はあり

Windows 10 バージョン 2004 / 20H2 / 21H1 共通

  • KB5004237 概要/ダウンロード
    2021-07 Windows 10 v2004 / 20H2 の累積更新プログラム
    • 注意: この更新プログラムを適用する前に、最新のサービススタック更新プログラム(KB5003173)を適用することを推奨 (Windows Updateを使用している場合は自動で提供される)
    • 発生する問題:
      • 「PSFX_E_MATCHING_BINARY_MISSING」というエラーが出て更新プログラムをインストールでない。
        • 一部環境で発生。2021年6月21日リリースの KB5003690 をインストールした環境で発生する。
        • 回避策
          KB5005322 - Some devices cannot install new updates after installing KB5003690 (June 21, 2021)
           上リンク先のざっくりした内容↓
          • 問題の修正には、インプレースアップグレードが必要。
          • 何もしなくても、しばらく放っておくと自動的にインプレースアップグレードがはじまる。
          • リンク先の手順に従い、自分でインプレースアップグレードを行うことも可能。(すぐにアップグレードが始まるわけではない。最大 48時間待つ必要がある。)
      • 印刷に失敗する事がある
        • ドメインコントローラーとして利用している環境で発生する可能性がある (Windows Server 系でのみ発生)
        • RFC 4556仕様のセクション3.2.1に準拠していないプリンター、スキャナー、および多機能デバイスは、スマートカード(PIV)認証を使用すると印刷に失敗する場合がある
        • PKINIT Kerberos認証中の鍵交換にはDiffie-Hellmanを使用する等の方法で回避可能 → KB5005408 - Smart card authentication might cause print and scan failures
      • ふりがな文字の入力が正常に機能しない
        • Microsoft日本語入力方式エディター(IME)を使用、ふりがな文字の入力を自動的に許可するアプリに漢字を入力、で発生。
          正しいふりがな文字が得られず、ふりがな文字を手動で入力する必要がある場合がある。※影響を受けるアプリはImmGetCompositionString()関数を使用しているとのこと。
        • 現時点の回避策
          • 「設定」から「日本語 IME の設定」>「全般」を開く
            「以前のバージョンの Microsoft IME を使う」をオンにする
            ※一時的な回避策。この設定を長期間使用することは非推奨
        • 今後のリリースでアップデートを提供する予定
      • Legacy版 Microsoft Edge が削除される可能性がある
        • カスタムオフラインメディアまたはカスタムISOイメージから作成されたWindowsインストールを備えたデバイスの一部で発生
        • 2021年3月29日以降にリリースされたスタンドアロンサービススタックアップデート(SSU)を最初にインストールせずに、このアップデートをイメージにスリップストリームすることによってカスタムオフラインメディアまたはISOイメージが作成された場合にのみ発生
        • LCUをスリップストリームする前に、2021年3月29日以降にリリースされたSSUをカスタムオフラインメディアまたはISOイメージに最初にスリップストリームすれば発生しない
  • KB5003254 概要/ダウンロード
    2021-07 .NET Framework 3.5 および 4.8 の累積的な更新プログラム
    • チェックせず
  • KB4023057 概要/ダウンロード
    2021-05 Windows 10 更新プログラム
    • Windows 10 バージョン 21H1にアップデートするためのチェックを行う更新プログラム。すべての環境に降ってくる訳ではない。

Windows 7

MSEの更新プログラム配信あり。
悪意(KB890830)配信あり。

  • KB2310138 概要/ダウンロード
    Microsoft Security Essentials のセキュリティ インテリジェンス更新プログラム
  • ※「Windows 7 有償サポート延長プログラム」に加入した環境には、最新の更新プログラムが配布されるが、ここでは割愛する。

Windows 8.1

  • KB5004298 概要/ダウンロード
    2021-07 Windows 8.1 向け マンスリー品質ロールアップ
    • 注意: この更新プログラムを適用するには、最新のサービススタック更新プログラム(KB5001403)を事前にインストールしておくことが推奨されている。 (Windows Updateで「更新プログラムを自動的にインストールする(推奨)」を選択している場合は自動で提供される)
    • 既知の問題など
      • 印刷に失敗する事がある
        • ドメインコントローラーとして利用している環境で発生する可能性がある (Windows Server 系でのみ発生)
        • RFC 4556仕様のセクション3.2.1に準拠していないプリンター、スキャナー、および多機能デバイスは、スマートカード(PIV)認証を使用すると印刷に失敗する場合がある
        • PKINIT Kerberos認証中の鍵交換にはDiffie-Hellmanを使用する等の方法で回避可能 → KB5005408 - Smart card authentication might cause print and scan failures
      • クラスター共有ボリューム(CSV)上のファイル操作で「STATUS_BAD_IMPERSONATION_LEVEL(0xC00000A5)」エラーが発生する場合がある。
        • 管理者権限を持たないプロセスからCSV所有者ノードで操作を実行すると発生。
        • ファイルまたはフォルダーに対して実行する特定の操作 (名前の変更など)で発生。
        • 回避方法
          ・管理者権限を持つプロセスから操作
          ・CSVの所有権を持たないノードからの操作
        • 今後のリリースでアップデートを提供する予定
  • KB5003781 概要/ダウンロード
    ※ オプション配信
    2021-07 .NET Framework 3.5、4.5.2、4.6、4.6.1、4.6.2、4.7、4.7.1、4.7.2、4.8 のセキュリティおよび品質ロールアップ
    • オプション配信なので無理にインストールする必要はない。
      チェックせず

Windows Update に失敗する場合 (サイト内関連)

今月固有の問題はほぼ発生していないものと思われる。Windows Update が失敗を繰り返したり、何か問題が発生する場合、まずは以下のような一般的な対処方法を試してみる。

先月から引き続き掲載する項目

以下、先月更新より、重要なものをピックアップし、今月も再掲載する。

  • ※ 2020年7月より引き続き掲載
    セキュリティ上の脆弱性のため、すべてのWindows UpdateでRemoteFX vGPU 機能が無効になる。(参考リンク:KB4570006)
    • RemoteFX vGPUが有効になっている仮想マシン (VM) は起動失敗する
  • ※ 2020年8月より引き続き掲載
    Microsoft Defender Antivirus は手動で無効化できなくなった
  • ※ 2020年10月より引き続き掲載
    一部ドライバーのインストールでエラーが出るようになった。
    • Windows 8.1/10 共通:ドライバーの署名検証が厳格になったため、不適切なフォーマットのドライバーをインストールするとエラーが表示されるようになった。(つまり不具合ではなく、ドライバーベンダー側のミスに対し厳格になった)