realplayer

かなり前だけどすくぅうみうぎさんで紹介されていた「RealPlayerはそれからどうなったのか - Timesteps」を読んで、感慨深いものを感じちゃってたので、私もRealPlayerについて何か書いてみたくなった。

そんだけのページです。ヘンテコリンな文章になっちゃって、何度も書き直して・・・・って繰り返してたら、随分時間がかかっちゃいました。すくぅうみうぎさんとの相互リンク記念で本日強引に書き上げました。

 

RealPlayerよ、どうしてこうなった?

インターネットが爆発的に普及する初期段階(1995~2000年頃)は、映像・音声ともにストリーミングではRealPlayerの一人勝ち状態だった。

本当に圧倒的なシェアを誇っていたのに。
フリーで利用できたのに。
低ビットレートの動画画質は他の追従を許さなかったのに。
ネット上には.rm形式の動画があんなに溢れていたのに。

10年前のストリーミング再生ツールの寵児が、どうしてこうなった?

 

※Timestepsさんはしっかり考証され記事書いていますが、このページは私の記憶・私をとりまく環境でのお話をメインに書いています。けっこう偏った話になっています。オッサンが昔を懐かしんでいるページで、記憶を検証していない箇所も多々あり。全てを鵜呑みにしない事。

最初の陰りはスパイウェア疑惑

1998年~2002年頃、RealPlayerはスパイウェアが入っていると散々叩かれた。
10年来のヘビーなPCユーザーなら今でもRealPlayer=スパイウェアと思っている人も多いはず。

同時期に叩かれたDoubleClick社の問題は5~6年はかかったが「問題視されなくなった」のに。今ではGoogleデスクトップ他、ブラウザの各種ツールバーが個人ユーザーのネット上での行動を(個人を特定できない範囲で)かなり収集しているというのに。

何度もバージョンアップしているのに、何故そのタイミングでこの悪い噂を払拭出来なかったのか。

今更の様に「RealPlayer スパイウェア」で検索すると
RealPlayerが「バッドウェア」認定 - ITmedia News
なんて出てきた。(これは数ヶ月で認定解除されたっぽい)10年も悪評を覆せなかったなんて、何やってたの('Α`)

RealPlayerは「スパイウェア」という概念をPCユーザーに浸透させ、セキュリティソフトベンダーの売上げに大きな貢献をして、徐々に姿を消していった。

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迷走する2000年代中盤

RealPlayerの迷走というより、RealNetworks社の迷走。

2004年:iTunes Music Store登場後、RealNetworksはすぐ後追いするが、失敗する。
2005年:YouTube登場。RealNetworks社はMicrosoft相手に裁判に夢中。
2006年:YouTubeがGoogleに買収され、どんどん勢力拡大。RealNetworksは映画配信に力を入れていて、共有サイト作ろうって方向には行かなかった。
2008年:DVDをリッピングできる機能を追加するが、提訴され販売差し止めに

まぁ、そんな事はどうでも良い。
個人的には、ヘビーなユーザーによる布教活動が殆どなかった事が一番大きかったと思っている。

ここ1年くらいAppleのツールや製品は「なんかおかしくない?」なレベルに来ていると思うが、アンチな声よりヘビーユーザーの布教活動の方が声が大きい。ここ数年のGoogleも「やり過ぎじゃないの?」なレベルに来ているがアンチな声よりヘビーユーザーの布教活動の方が声が大きい。

RealPlayer は声の大きなアンチユーザーは多かったが、熱心に利用を勧める雑誌やウェブサイトは皆無に等しかった。

RealPlayerの今

昔とあんまり変わっていないっぽい。
最新版のRealPlayerをダウンロードしに行って見ると良く分かる。

RealPlayer
RealPlayer
無料版より、有料版を全面にプッシュしている。昔のスタイルのまま。
無料版をもっと前面に出せば違った結果が出るだろうに。
無料ツールでユーザーを引き込もうって姿勢は今も控えめ。
そして、最近のユーザーに訴求力のある項目
  ・HDムービーの再生
  ・H.264形式の再生
この2項目がおざなり。この辺どうなんだ?
よく読んでいくとH.264形式の再生は無料版では無理と書いてある。HDムービーに関しては「何やら不具合が出るらしい」という1年前(2009年)の情報が別サイトで手に入るのみ。

多分mp4形式のh264なら再生出来るだろう。HD動画も大丈夫だろう。
でも、訴求力に欠ける。。。

私がRealPlayerを使っていた頃の話

かつて、私はRealPlayerを愛用していた時期が2度あった。「オマエしか頼れる奴はいないんだよ」って機能があったから。

1998~1999年頃には、有料版のRealPlayerを使っていた。.rm形式への動画変換が、他ツールでは上手く出来なかった時代。この頃には、確かに「RealPlayerにしか出来ない」オンリーワンな機能があった。

2004年~2006年頃は、エンコーダーとしてRealPlayerのRV9、RV10をよく使っていた。
SD画質400~600kbpsではDivx、Xvid、wmvなどよりも高画質で可変フレームレートな動画が簡単に作成できた。VP6やh264よりも変換負荷、再生負荷ともに軽いオンリーワンだったから。

でも今のRealPlayerにはそれが無い。それどころか「え?そんな事も出来ないの?」みたいな部分がある。

現在のRealPlayerの優れたところ

けなしてばかりでも仕方がないので、個人的に気に入っている所なども。

動画編集・録音・DVD書き込み・動画変換、共有機能・・・等々色々機能があるが、どれもオンリーワンとは言えない存在。

でも、動画ダウンロードボタンだけはスゲー便利。
動画ダウンロードボタン
▲多くの動画共有・視聴サイトが、このボタンから動画のダウンロードが可能。
操作も簡単で、クリック1回でOKです。

でもこれセキュリティ的に問題があるのか、GlaryUtilitiesでメンテナンスするとダウンロードボタンが使えなくなっちゃうのよね。PCメンテするタイミングでいつもRealPlayerはアンインストール。。。

 

やっぱ悲しい存在です。

 

最後に

「スパイウェア」という概念の普及は、RealPlayerがなければ4~5年遅れていたかもしれない。
RealPlayerは、スパイウェアという言葉を広め、同時に衰退して行った。そう考えるとなんか可哀想なヤツだ。

今、ネット上で拾える動画ファイルはほぼmp4一色。
Youtube、ニコ動の低画質版などでflv形式が生き残っているが、wmvも、avi(主にDivx)も、殆ど見かけなくなった。

ネット上の主流フォーマットの寿命なんて、せいぜい5~6年なんだろう。
.rmファイルは、たとえRealPlayerが良い評価を受けていたとしてもネットの王者でいられたのは2003~2004年までだったのかもしれない。

現在の主役mp4は、息が長そう。再生負荷が高くて普及はあと1~2年先だと思っていたのに、YouTubeがmp4化・HD化した辺りから急速に普及しています。ネットやPCの世界は、一般ユーザーが想像する倍以上の速さで進化してますね。

mp4のライバルになりそうなのは今の所Google VP8(WebM)くらいか?
これはHTML5が普及する頃にならないと本当に対抗馬となるかどうかすら解らない。
それが分かるのはあと2~3年先か?でも今のネット・PCの進化を考えると、来年あたりで大きな動きが出ちゃったりするのか?

最近私は新しいコーデックに手を出して遊ぶことがめっきり少なくなったけど、GoogleVP8くらいは嗜んでおかないと時代遅れになっちゃうかも。

いつもの事だけど、あとがきは論点がはげしくずれて横滑りです。お粗末でした。