自分でもどういう風の吹き回しか解らないけど、VirtualDubMod(VDM)で新しくノイズ除去フィルターを探してみようと思い立ってしまいました。何年ぶりでしょうか、こんなことするの(笑)

AviSynthに便利なフィルターが沢山あるし簡単に見つかるので、VDMで探そうと思ったこと事態かなり奇跡的な確率なんですが。。。探して良かったです。良い物見つけました。

SpotRemover

古い映画(フィルム素材)画面上のゴミを取り除くフィルター。リンク先の説明を見るとかなり使えそうなんですが、画質劣化が酷すぎて、普段使うのにはチョットためらいがあります。
パラメータを色々弄ると解決するかもしれませんが、普通の素材では効果を確認するのが難しいです。
でも、ゴミが一杯付着した素材にぶち当たった時は重宝するかもしれません。

Temporal Cleaner

これ、素晴らしいです。デフォルト設定しか試していませんが、人間の視覚的には画質劣化殆ど無しに時間軸でのノイズをかなり取ってくれます。
昨日キャプった「ラスト・サムライ」で色々試しました。

Temporal Cleaner
▲200%に拡大したオリジナル画像。マウスを乗せると、VirtualDubModのTemporal Cleanerのデフォ設定でのノイズ除去。

フィルム感のザラザラや電波ノイズのザラザラはほぼ全てカットするのに、ディティールはかなり保持してくれます。

Convolution3D
▲200%に拡大したVirtualDubModのTemporal Cleanerでノイズ除去した画像、マウスを乗せるとAviSynthのConvolution3D(0,4,4,8,8,3.5, 0)でノイズ除去した画像です。
Convolution3Dの王道パラメータは(0, 3, 4, 3, 4, 2.8, 0)だと思うが、それだとザラザラ感がかなり残るので、ザラザラ感が殆ど無くなるまで時間軸のパラメータを上げてみました。

微妙な差ですが、時間軸で発生するザラザラが無くなるあたりまでフィルタを掛けた場合、Temporal Cleanerの方が細部を保持してくれています。

エンコした動画のファイルサイズ(Xvid Q=3)

Temporal Cleaner(デフォ)使用:810MB
Convolution3D使用(0,4,4,8,8,3.5, 0):708MB
(ノイズフィルタ以外は全て同じ設定、音声部分抜き)
Convolution3Dは2Dにもノイズフィルタが掛かっているので、まあ妥当な縮み具合ではなかろうか?

エンコ時間

Temporal Cleaner(デフォ)使用:1時間42分
Convolution3D使用(0,4,4,8,8,3.5, 0):1時間59分
Convolution3Dよりやや速いかな?といった具合。

使ってみての感想

VirtualDubModのフィルターTemporal Cleanerは、「動画を圧縮するのにフィルムのザラザラ感は邪魔!でも細部は出来るだけ保持したい!」と考えている人にはかなり有効なフィルターのようです。AviSynthとVirtualDubModのフィルタを併用すると云う、なんとも微妙な形になりますが、キャプった動画をエンコする時は、これからはコイツのお世話になろうと思います。 ただし、デフォ設定では動きの大きいシーンで破綻するようなので、若干数値を弱めに調整する必要があるようです。