私は紙ベースの印刷物を作成する際、プリントパックという印刷所を頻繁に利用する。このプリントパックの「クイックデータチェック」はちょっと曲者である。

私の場合、「クイックデータチェック」を利用すると、何故かいつも「表4色裏スミ1色のご注文ですが、1色面が4色(1色では無い)で作成されておりました」とエラーが出てしまうのだ。

エラーが出た時の画面
表4色裏スミ1色のご注文ですが、1色面が4色(1色では無い)で作成されておりました
▲クリックで拡大
スミ1色印刷の場合、いつもココでつまづいてしまう。

今まではこのエラーを自動修正しても印刷代が上がることがなかったため、画面表示に従ってプリントパックにお任せで修正していた。しかし今回は、どうやら自動修正では130円ほどだけど価格が上がってしてしまう感じ。

※ここでチョット補足

とまあこんな感じで、今回はじめて、この「1色面が4色(1色では無い)で作成されておりました」というエラーの原因がドコにあるのか探ってみた次第。

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原因は意外な所だった。

最初に結論から書いてしまうと、以下が原因だった。

Illustratorのファイルを保存する際のダイアログ
表4色裏スミ1色のご注文ですが、1色面が4色(1色では無い)で作成されておりました
▲クリックで拡大
Illustratorのファイルを保存する際、「ICCプロファイルを埋め込む」のチェックを外しておかないと、どうやら「グレースケールではない」と認識されてしまう模様。
このチェックを外して保存したファイルは、問題なく入稿できた。

以下は関係なかった

  • トリムマークのレジストレーションカラーがダメなんじゃないだろうか?
  • PhotoShop のグレースケール画像に何か問題があるんじゃないだろうか?
  • 「編集」>「カラーを編集」>「グレースケールに変換」でグレースケール化したデータは、厳密にはグレースケール化されていないのではないだろうか?
  • 不要なオブジェクトや孤立点 (空のテキスト) が残っており、それが邪魔しているんじゃないだろか?

などと色々な仮説を立てて仮データを作成しアップしてみたけど問題解決に至らず、プリントパックのヘルプページを読んでようやく解決した次第。

このページの主な情報はここまで。
以下はおまけ。

参考: プリントパックのヘルプページ

  • Illustrator CC2017データのご制作方法| プリントパック
    • ヘルプページに書かれた内容が尋常じゃなく多くて閉口してしまうが、文中には以下の文言がある
      • 画像ファイル保存時には、Photoshop PSD形式で保存します。ICCプロファイルは含めずに保存してください。
      • 「ICCプロファイル埋め込む」はオフにしてください。

どちらもAIファイルに対する指示ではないが、「まさか」と思いAIファイルの保存時に「ICCプロファイル埋め込む」をオフにした所、ビンゴだった。

このページをアップする際に気が付いた事の補足

※この文章を書きあげた後、改めてヘルプ読み返すとページの一番最後「5-3 [Illustrator オプション]ウィンドウを設定します」の項目に「[オプション]では「PDF 互換ファイルを作成」にチェックを入れ、「ICC プロファイルを含む」と「配置した画像を含む」はチェックしません。」と書いてあった。
というか、最初は別ページIllustrator CC2017データのご制作方法| プリントパック(ページタイトル一緒、eps用ページ) を読んでいた。このページには該当部分の記載がない。

参考リンクその2

Illustratorの入稿で不備をなくす12のチェック項目!
基本中の基本が書いてある。こういうお話は Illustrator 8時代に勉強して以来すっかりご無沙汰で、1/3くらいの内容は頭から抜け落ちていたり、新しい情報にアップデートされていた。再び勉強しなおさなくては。

あとがき (その1)

今から20年ほど前、4色フルカラーでA4フライヤーを5,000部くらい印刷しようと思うとどんなに安くしても7~10万円くらいかかっていた。それが今では7~8千円で印刷できてしまう。

ネット入稿できる印刷所は、この10数年でビックリするくらい安くなった。人手を省略し、自動化を進めた賜物だろう。しかし価格が下がるに従い、守らなければならないルールがどんどん増えて行っている。先のヘルプページなどは、もうとても覚える気になれない。

あとがき (その2)

なんだか プリントパック と クイックデータチェック の悪口を書いたような内容になってしまったが、同社およびこの「クイックデータチェック」は大変重宝している。
他にもグラフィックアイリィデザインも利用していた時期もあったが、最近はもっぱらプリントパックなのだ。

今までWeb入稿すると「データに不備は無いだろうか?」「そのデータ不備で納期が遅れたりしないだろうか?」と毎回のようにドキドキハラハラして いたが、「クイックデータチェック」を使うようになってからはイージーミスは一発で検出してくれるので、その辺の心配が全くなくなったのがとてもありがたい。

あとがき (その3)

電話サポートなどで融通が利かない点さえ念頭に入れておけば、格安の印刷サービスはとても助かる。あと余談だが、入稿後の電話&メールサポートが一番手厚かったのは (私の経験した中では) グラフィックだった。(ただし電話やメールで色々対応して貰ったのは2008~2012年頃。今はどうなっているか分からない)

このページは以上。