2015.08.21:「OSがWindows 8/8.1/10 の場合」の項目を追記

カテゴリ「KP41病を疑うな」に属するページです。
・KP41病=原因不明な症状・Windows7以降固有の症状
・KP41病=メモリ電圧を上げると直る
というような情報に、異を唱えるカテゴリに属しています。

このページでは、「KP41エラーが出る事」と「KP41病/KP41問題」は同じではない事と、2011年~2014年頃に「KP41病/KP41問題」として広まってしまった情報では PC のトラブルが解決しにくい事を説明しています。

このページの要点

「KP41エラー」とは何か

「KP41病/KP41問題」とは何か

 

まず、「KP41エラー」と「KP41病」は別物として考えたほうが良いです。
「KP41病」というフレーズに違和感を感じる場合は、「KP41問題」というフレーズを使うのが良いと思います。

そしてこの「過去に広まってしまったKP41病の定義」を信じてしまうと、PCのトラブル解決を難しくしてしまいます。

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概念図

概念図
▲クリックで拡大
(ピンク色の部分には、メモリ電圧を上げる、省電力設定を見直す、などが入ります)
PCにKP41エラーが発生した際、自らは原因の特定を何も行わず、上図のピンク色の部分の解決方法ばかり試して、オレンジ色の部分の解決方法を試さない(自分で問題の切り分けをしない)場合、いつまで経ってもKP41エラーは解消しません。
(ピンクの部分は、他人がたまたまKP41病(のようなもの)を克服できた限定的な対処方法で、他のPCで通用する方法とは限らない場合が多いです。)

PCにトラブルが発生し、ネットで解決策を探す場合は、(はじめはKP41病は疑わずに)自分のPCのトラブルと似た症状を探し、そこから原因と対処方法を模索したほうが早く解決します。

「KP41」でネット検索して解決方法を探すことは、何が問題なのか

  • かなり古い情報(2009~2011年頃)の場合
    • 現在のKP41問題とは、PC不調の原因が 根本的に異なる可能性が高い。
  • ちょっと古めの情報(2011年~2012年頃)の場合
    • 「KP41病/問題の解決方法」として紹介されている情報は、多くのトラブルシュートの経験がある人が、基本的な対処方法をすっ飛ばして「KP41問題」の対処方法だけを記載している例が多い。
    • そして以下の様な場合もある。
      • ブルースクリーンや予期せぬ再起動の原因が分かっている場合、「KP41」という言葉は一切使わず、原因や対処方法を紹介している。
      • 「KP41病/KP41問題」というフレーズを使っている時は、原因や対処方法が分からず混乱した状態で書いている場合がある。
  • 比較的新しい情報(2013年以降)の場合
    • 「KP41問題/KP41病」という言葉に惑わされて、問題の切り分けが出来なくなった、または対処を諦めている例が多い。
    • トラブルの詳細を語らず、「KP41問題/KP41病」という一言で片付けているケースがある。
    • 「KP41エラー」イコール「KP41問題/KP41病」で片付けているケースもある。
  • OSがWindows 8/8.1/10 の場合
    • 高速スタートアップが問題になっている場合があります。
    • 高速スタートアップが有効な場合、シャットダウンから復帰する際に特殊な方法でドライバを読み込み初期化します。
    • 古いドライバの一部は、この高速スタートアップのドライバ読み込み・初期化に対応していません。
  • 新しいPC(2013年、Haswell以降など)の場合
    • Haswell以降、CPUの省電力化が更に強化され、電源ユニットなどのPCパーツも対応した製品が必要。
      未対応製品を使うと正常なスリープが出来なくなったりする。
      (※メーカー製PCの場合は、対応パーツで組まれているのであまり関係ありません。)
  • PCトラブルを抱えたユーザーが検索する場合
    • PCトラブルの詳細が語られていないが故に、読み手側が「ネット上のKP41病の情報」イコール「自分のPCと同じ症状と対処方法」とミスリードしたまま解決方法を試してしまう。
    • マザーボード別/CPU別/周辺機器別で語られるはずの内容が、一括りで紹介されるため、Windows7の問題またはKP41病が問題という認識をしてしまう。

このページのまとめ

ブルースクリーンエラーや、予期せぬ再起動が発生した場合、必ずKP41エラーが記録されます
この時、KP41病は 疑わないようにしよう。

  • KP41エラーとは、「ブルースクリーン、予期せぬシャットダウン、スリープ復帰失敗、モニタのブラックアウト、システムのフリーズ」など、様々なエラーをひっくるめた総称です。原因も、発生時の状況も、すべてバラバラなものが、一括りになっています。
  • 一般的なPCトラブルの解決方法が通用せず、思いもよらない方法で解決した事例が、「KP41病/KP41問題」の解決方法として紹介されている場合が多いです。
  • まずは自分のPCで発生しているトラブルを分析し、それに見合った対処方法をさがしてみましょう。

 

ブルースクリーンエラーなどが発生した場合、ネット上のKP41関連の情報が自分のPCの症状とソックリに見えるかもしれませんが、その原因や発生時のPCの状態が全く違っていたりします。

はじめは、自分のPCに発生したトラブルの状況や、発生直前のPCの状態を手がかりに、一般的な対処方法を探してみましょう。それでも解決しない場合に、KP41病のトラブル解決方法を試してみましょう。

 

現在、何が問題なのか

  • 「KP41病」の対処方法イコール「すべてのKP41エラー」の対処方法ではない。
    • 「KP41エラー」が発生した際、一般的な対処方法、自分のPCに見合った対処方法をチェックせず、すぐに「KP41 病」の対処方法を試すとドツボにはまる。
    • 「KP41エラーはWindows7以降の固有のトラブル」という言葉に惑わされている。
    • 「KP41エラーやKP41病」という言葉に惑わされ、トラブルの本質を自分で探すことを忘れてしまう。
  • 過去有効だった対処方法が、現在も有効だとは限らない。
    • オーバークロックされたPC、自作PCで有効な解決手段が、通常のメーカー製PCやノートPCで有効だとは限らない。
    • 2009~2011年頃の情報は、現在では通用しないことが多い
    • 2011~2012年頃の情報も、現在通用するとは限らない。
    • と言いつつも、2012年以降、メーカー製PCやノートPCで、「一部のKP41エラー」に「KP41病の対策」が有効な事例が少なからず発生している。これで事態がややこしくなった。

今回はここまで。
次回は「KP41エラーは本当にWindows7以降 特有のトラブルなのか?というお話を書いてみます。

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