Badaboom2:進化したCUDAエンコード:の実力を探ってみた

およそ2年ぶりにBadaboomのGPUエンコードの性能をチェックしてみました。画質・変換速度共におおむね良い感じに性能アップしています。インターレース処理がもう少し正確になれば、100点満点をあげたいと感じる出来でした。

Badaboom2:進化したCUDAエンコード:の実力を探ってみた

2年ぶりにBadaboomの試用版を試して見ました。
Badaboom2、すげー画質が良くなっています。
Ver1時代に「画質悪いなぁ・・・」と思った方も、再評価をするのに十分なレベル。
ただしかなりのGPUパワーを必要とするので、NVIDIA 8600~8800GTレベルのビデオカードでは充分な速度が出ません。。。

Badaboom2

公式・ダウンロード:badaboom
badaboom 2はCUDAなどGPUの機能を利用して高速に動画を変換するツール。CPUで変換処理を行う場合と比較して、数倍~十数倍の速度で動画変換が可能。

試用体験版あり。30回までのエンコードが可能。
  Ver1時代と違い、試用中もウォーターマークの挿入は無し。
  制限はエンコ回数のみで、期間制限もない模様。

まず総評

全体的に良い感じに性能アップしています。リサイズ処理、変換処理が素晴らしく綺麗です。インターレース処理とドロップフレーム処理がもう少し正確になれば、100点満点をあげたいと感じる出来。
でも、実用レベルか?と問われると「う~ん・・・」と唸ってしまう微妙な段階です(^_^;

badaboom 1.1からどこが進化したか

  • 新しいGPGPUに対応
      ・NVIDIA ビデオカードのFermi世代にも対応
      ・IntelのSandy Bridge(HD2000・3000のエンコードアクセラレータ)に対応
  • Iフレームの挿入間隔に、AUTO指定が出来るようになった
      ・シーンチェンジ検出機能が付いた。無駄なIフレームの挿入がなくなり、
       画質と容量のバランスが良くなった。
  • 録画TSファイルの読み込み・変換もかなり安定した
      ・大抵の地デジ録画ファイルがそのまま読み込める。
      ・複数音声・ワンセグの状態によっては、エラーの出るものもあり。
       BonTSDemuxで分離すれば安定して取り込める。
      ・[5.1ch放送/CMステレオ]みたいな音声が途中で切り替わる素材もエラー無しで変換可能だった。
      ・[ステレオ2ヶ国語放送]の音声分離機能はなし。ただし、これもCM切替などでのエラー発生は無く、変換可能だった。
      ・ドロップフレーム・タイムコードの問題で音ズレ酷い(ページ下部で解説)
  • 画質がかなり向上した
      ・画像解析にGPUアクセラレーションを利用出来る。
       リサイズ・インターレース解除・前後解析などをGPUで処理しているっぽい。
      ・かなり遅い。NVIDIA 9600GTクラスには荷が重い。
  • インターレース解除・逆テレシネ(30fps→24fps)のアルゴリズムがかなり進化。
      ・解除残し逆テレシネのミスは殆ど無い。そしてとても高品質。
      ・逆テレシネ後、29.97fpsで早回し状態(^_^;まだ実用レベルじゃない。
       → TV放送の映画番組を変換するのは無理。
 

Badaboom2の使い方

Badaboomはインターフェイスが独特ですが、操作自体は簡単。
Badaboom2の使い方
(1)ここに動画をドラッグ&ドロップして
(2)ここから目的の形式を選択・ダブルクリックして
(3)[Start]ボタンを押せば変換が始まります。
(4)変換開始前にこの[Advance]ボタンをクリックすると、詳細なエンコード設定も変更可能です(以下で解説)

Badaboom2の変換速度について

GPUハードウエアアクセラレーションのON/OFFで、画質・変換速度共に大きく変化する。
画質・変換速度
▲クリックで拡大

以下に表でまとめてみました。

Core i7 + NVIDIA 9600GT での変換速度
(ソース:1440x1080地デジ放送・デインタレース処理を含めた時間←※重要)
アクセラレータ ON
(デインタレースあり)
アクセラレータ OFF
High
アクセラレータ OFF
Medium
比較参考用 x264
(Core i7 3.4Ghz)
フルHD動画13fps30fps50fps20fps
SD動画28fps45fps150fps70fps
※重要:デインタレース「しない」場合
  アクセラレータ ONでも、かなり高速です。その代わり以下で解説するほどの高画質ではありません。
  Badaboom2の高画質化はアクセラレータとデインタレースがセットになって発動するようです。
  アクセラレータOFFの場合、速度の変化はあまりありません。以下で解説する画質の劣化は少なくなります。

 

「グラフィックアクセラレーション」をON・デインタレースONにすると、「これホントにGPU処理してるの?」って思うような低速エンコードとなる。Core i7機でx264エンコするより低速。
NVIDIA 9600GTのCUDAプロセッサーは64基。少なくともこの3倍のCUDAプロセッサーを積んだビデオカード(550Ti以上)が必要だと感じました。
けど、凄い高画質です。CPUエンコードでこの画質に達しようと思うと、Core i7機を使っても(9600GT比で)3~4倍の変換時間が必要になります。

Badaboom2の変換後の画質について

前述した「高画質」について。Lanczos3と比較してみます。
・・・・比較にならん位高画質です。

マウスを載せると画像が切り替わります。
1440x1080 → 720x480縮小変換 2500Kbps (200%拡大)Badaboomで動画変換
▲テロップの周辺や、選手の顔などに注目。
SD→HDのアップコンバートにも利用できそうな品質です。
何やら高品質な補正処理を行っている模様。

ここは個人的にも掘り下げて紹介したいので、別途執筆中。明日公開予定。

エンコード設定画面について

Badaboomエンコード設定
(1)今までは15フレーム毎に強制的にIフレームが挿入される仕様だったけど、
  Ver 2からは[Auto]にする事でシーンチェンジを自動検出し、Iフレームの挿入が最適化されています。
  ビットレートと画質のバランスが良くなりました。
(2)Ver1.2の頃からですが、MainプロファイルとCabacが選択できます。
  相変わらずHighプロファイルは無いけれど、私的には無くても問題はないかと思ってます。
(3)画質設定はConstant QualityとVBRから選択可能。
  Constant Qualityと言っても、CQP値を固定できる訳ではない様です(バグ?)

Constant Quality 検証
BadaboomのConstant Quality変換
▲クリックで拡大: (AVInapticで解析)
Badaboomの[Constant Quality]を利用してmp4に変換した動画の解析グラフ。
Iフレームが映像の変化に応じて、適切に自動挿入されています。
Constant Quality=Quality High(最高)に設定した場合、CQP値は14~30あたりを上下しています。

3つのサイズ(640x360、720x480、960x540)でConstant Quality=Quality High(最高)に設定して動画変換しましたが、全て2500kbpsで変換されました。
現在のバージョンではConstant Qualityは作動していない・もしくは特定のプリセットと連動してビットレート設定するのかもしれません。

リサイズ・インターレース解除について

Badaboom2のリサイズ・インターレース解除
(1) リサイズはプリセットから選択。自由なサイズを指定する事は出来ない。
(2) 正確にアスペクト比を反映してくれない素材が(時々)ある。ちょっと不自由だ。
  例えば地デジ(1440x1080)を(720x480)にリサイズ・変換する場合
  Fill Screen・・・720x480一杯の動画になるが、ソースのアスペクト比16:9が反映されず、縦長の動画になる
  Fill to Aspect・・・レターボックス追加。720x480サイズ内の720x404サイズの動画になる(アスペクト比は一応反映されてる)
(3) テレシネ変換の設定項目。選択不能になり[Auto]一択。
  Badaboom1系では使い物にならなかった項目だが、一応かなり進化してる。
  GPUアクセラレーションをONにした場合、かなり正確で美しい。
  (GPUアクセラレーションをOFFにした場合は未チェック)
(4) デインタレース
  こちらもGPUアクセラレーションをONにした場合、とても美しい結果が得られる。
  GPUアクセラレーションをOFFにした場合、単純補完のみらしく、テロップ類やアニメ素材ではジャギーが酷い。使い物にならない。

比較画像は明日公開ページに用意します。

Badaboom2:この辺が気になった

気をつける点1
高詳細なリサイズが行われるのは、GPUアクセラレーションON・デインタレースONの場合のみ。
デインタレースをOFFにすると、クッキリシャッキリなリサイズは行われない。
その代わり、GPUエンコード速度は非常に高速になる。

気をつける点2
テレビ録画した映画・アニメ(24fps)素材のTSファイルは、音ズレが酷い。
  ・3:2プルダウン処理した後も29.97fpsのままになる場合があり、音声を同時に処理できない。
  ・スクロールテロップが表示された場合、そこだけ逆テレシネ処理が行われず、音ズレが発生する。
  ・日本アニメの特徴的なモーション(12fpsや8fpsでカクンカクンとダイナミックに動かす手法)と静止画シーンで良く誤判定を発生し、音ズレの元になる

気をつける点3
ドロップフレームやタイムコード問題に異様に弱い。
HDTVtoMPEG2MurdocCutter でカット&結合編集したファイルは使わない方が良い。
カット編集をしなくても、ドロップフレームのある箇所で音ズレが発生する。

気をつける点4
音声切替時の処理もイマイチ(カンペキなツールなんて殆ど無いけど)

badaboom1.1から引き続き注意する点

以下のような条件では、エラーが発生して動画変換出来ません。
試用中は、エラーにもかかわらず試用カウントが消費されます。注意
  • 相変わらず日本語ファイル・日本語フォルダには未対応
  • 未対応フォルダに保存する行為
    Windows7の場合、「マイドキュメント以外のCドライブ」「各ドライブのルート」などが書き込み禁止になっていてエラーが出ます

総評

惜しい・・・イイんだけど、あと一歩・・・って所です。
  • Badaboom2の新機能「グラフィックアクセラレーター」を利用した場合、非常に高画質になり、すごく魅力的な製品になった。
  • ただし、変換速度はGPUエンコーダーとしてはかなり遅い部類。
    最新のビデオカードを持っていない場合は、CPUエンコードより遅くなる場合も。
  • 地デジソースを利用しようと思った場合でも、Badaboom1の頃に比べるとかなり使えるレベルになった。しかし音ズレとフレームレートの誤判定が非常に痛い。
  • AviSynthでソースを調整し(AVFSで仮想化して)読み込んだ場合、GPUアクセラレータを有効・デインタレースを有効にしてもそんなに高画質にならない。
    ブロックノイズも、他CUDAツールと同等レベルまで増える。
    (リサイズやインタレ解除が作動しないと高画質化処理しないっぽい)

「うおー!Badaboom2スッゲー!」と思いつつ、自分の使いたい用途では頻繁に音ズレ発生したり、あんまり高画質にならなかったり・・・まだまだ微妙な段階。
部分的には「すげー欲しい!」と思わせる段階まで到達したけれど、まだまだ「あと一歩」感が拭えない感じです。



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更新日 2011/10/08(2011年10月公開)このページはリンクフリーです

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